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あなたは「謹厳実直」という言葉をご存じでしょうか？
なかなか日常的に使う言葉ではありませんので知らない方もいらっしゃると思います。よく、小説などで人物描写として使われたり、会社の人事評価などで使われたりする言葉です。
とても真面目な人柄を表現する四字熟語になりますが実際はどのように使われているでしょうか。
この記事では「謹厳実直」の意味や語源、英語・類義語表現や、例文による使い方をご紹介いたします。
「謹厳実直」の意味と語源
最初に意味と語源についてご紹介していきます。
「謹厳実直」の意味
はじめに読み方を確認しましょう。「謹厳実直」は「きんげんじっちょく」と読みます。
漢検準2級レベルの四字熟語になります。
よくある間違いで「謹厳」を「きんごん」と読んでしまうことがありますのでお気をつけください。
それでは意味をみてみましょう。
「謹厳実直」とは「きわめて誠実で、正直なこと」という意味になります。
非常に真面目な人柄を表現する言葉です。謹厳実直な人がいたら頼りになりそうですが、果たして実際は良い表現として使われる言葉なのでしょうか。
「謹厳実直」の語源
それでは語源を確認しましょう。
- 「謹厳」は「つつしみ深くおごそかなこと」
- 「実直」は「真面目で正直なこと」
この2語を合わせて「つつしみ深く非常に真面目」という意味になります。
「実直謹厳」ともいいますので、合わせて覚えておいてください。
「謹厳実直」の英語と類義語
続いて英語と類義語表現についてご紹介していきます。
「謹厳実直」の英語表現
それでは、英語だと何というのかみてみましょう。
英語には「謹厳実直」という表現がありませんので似た意味で表現します。
【例文】
- He is a sober and honest man.（彼は謹厳実直な人だ）
「謹厳」と「実直」でそれぞれの単語があるので、例文のように「sober（分別のある、真面目な）」と「honest（正直、実直）」をandで繋げて訳します。
「grave（厳かな）」や「serious（真剣な）」また「sincere（裏表のない）」も使える表現になります。ニュアンスで使い分けをしてみてください。
「謹厳実直」の類義語
次に類義語をいくつかあげます。
- 恪勤精励（かっきんせいれい）
- 清廉恪勤（せいれんかっきん）
- 方正謹厳（ほうせいきんげん）
「恪勤精励（精励恪勤とも言います）」とは「力を尽くして職務に忠実に励むこと」、「清廉恪勤」とは「心が清く私欲が無く、職務に忠実に励むこと」、「方正謹厳」とは「行いが正しくまじめで、慎み深いようす」という意味になります。
全て真面目という意味で、人に対して使う言葉になります。
ちなみに対義語は、以下の四字熟語と意味になります。
- 放縦懶惰（ほうしょうらんだ）
「勝手気ままに振る舞い、仕事もせず遊興にふけること」という意味です。
ご参考までに覚えておいてください。
「謹厳実直」の使い方
最後に「謹厳実直」の使い方について例文でご紹介していきます。
【例文】
- 「彼は謹厳実直な人間だから昇格させてやりたい」
- 「父は謹厳実直で面白みに欠ける」
- 「彼女は謹厳実直過ぎて友達ができるのに時間がかかる」
- 「彼は謹厳実直だと思っていたが、まさかそんな事件を起こすとは」
- 「あなたはいつでも優等生で謹厳実直そのものだ」
「〇〇な人（人間）～」「〇〇だ～」というような形で使われます。
実直な人柄を指す言葉なので基本的に良い意味ですが、真面目過ぎると捉えられマイナスに使われることもあります。2と3の例文がマイナスな意味合いで使われています。
こちらの四字熟語も「謹厳実直」に似た言葉ですね。
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「謹厳実直」は良くない時もある？
ここまで「謹厳実直」の意味や使い方をご紹介してまいりましたがいかがでしたでしょうか。
「謹厳実直」な人は評価されるべき人が多いですが、謙虚で目立たなかったり真面目過ぎるがゆえにとっつきにくい人だと思われてしまうこともあります。
良い意味と良くない意味の両面を持つ言葉ですので、ぜひ参考にしてくださいね。
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