「千差万別」とは?意味と語源、英語表現と類義語【使い方の例文】

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新聞や雑誌・ネットもですが、私たちは毎日、膨大な漢字を目にします。

その漢字の一字一字には意味があり、組み合わせることで幅の広い意味を持つ言葉になります。

まるで、料理の『塩コショウ』のような役割ですね。

単純な味もいろいろな種類の調味料を加えることで奥深い味になるように、言葉も一字一字を組み合わせることで『味わい深い言葉』となるのです。

この記事では、「千差万別」の意味と語源、英語表現と類義語、使い方の例文をご紹介します。

 

 

 

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「千差万別」の意味と語源

 

「千差万別」の意味

 

最初に、「千差万別」の意味をご紹介します。

まず読み方ですが、「千差万別」は「せんさばんべつ」「せんしゃまんべつ」と読みます。

「千差万別」とは、「人や物や事柄などには様々なものがあり、その違いもまた様々である」という意味です。

色々な出来事や考えなどでも表現されますが、前向きな言葉と言えます。

 

 

「千差万別」の語源

 

続いて、「千差万別」の語源をご紹介します。

 

「千差万別」を一語ずつ解説していきます。

  • 「千(せん)」・・・「千」を数字で表すと1,000となります。1から始まる数字の上で、1,000は数の多さを表す漢字です。
  • 「差(さ・しゃ)」・・・『二つの物の違い』を表す漢字です。『算数の引き算』を漢字に置き換えるとわかりやすいですね。
  • 「万(ばん・まん)」・・・「万」を数字で表すと10,000となります。「千」と同じ数字の上での数の多さを表す漢字です。
  • 「別(べつ)」・・・区別することを表す漢字です。

 

ちなみに、「千差万別」の言葉の由来は、中国の仏書「景徳伝灯録」の中で見られる言葉です。

 

 

 

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「千差万別」の英語表現と類義語

 

「千差万別」の英語表現

 

次に、「千差万別」の英語表現をご紹介します。

  • multifarious(千差万別の)
  • vary widely(千差万別)

 

【例文】

  • Should be respected multifarious ways of thinking.(千差万別な考え方を尊重すべきです。)
  • Climate change varies greatly from season to season.(気候の変化は、季節によって千差万別です。)

 

「multifarious」で「多種多様の」となり、形容詞として使います。

「vary」は「違う(異なる)」で、「widely」は「全く」という意味になります。また、例文の「vary from season to season」で「季節によって異なる」となります。

「全く違う」ということを表現することによって、「千差万別」を表せます。

 

四字熟語の英語表現を、ビジネス場面別でまとめてみました。

ビジネス英語として実践で使える四字熟語30選【英語勉強アプリもご紹介】

 

 

「千差万別」の類義語

 

それでは、「千差万別」の類義語をご紹介します。

  • 多種多様(たしゅたよう)
  • 十人十色(じゅうにんといろ)
  • 三者三様(さんしゃさんよう)

 

多種多様」は、「たくさんの種類があり、さまざまであること」という意味です。こちらは種類で例えていますが、『さまざま』というところが「千差万別」と似ています。

「十人十色」は、「人の好む所・思う所・なりふりなどが一人一人みんな違うこと」という意味です。こちらは有名ですが、人にフォーカスされていて「千差万別」に近い四字熟語ですね。

「三者三様」は、「やり方や考え方が人それぞれ違うこと」という意味です。こちらも漢数字を変えているだけで「十人十色」に似ており、「千差万別」の類義語と言えます。

「千差万別」にはたくさんの類義語がありますが、その中でも有名なものをご紹介しました。

 

「多種多様」「十人十色」「三者三様」については、こちらの記事に詳しく書いています。

 

「多種多様」とは?意味や英語・類義語のご紹介【使い方と例文】

 

「十人十色」とは?意味と語源、英語表現と類義語【使い方の例文】

 

「三者三様」とは?意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文】

 

 

 

「千差万別」の使い方

 

最後に、「千差万別」の使い方を例文でご紹介していきます。

【例文】

  1. 「個々の親子関係は、千差万別で同じものないでしょう。」
  2. 「この作品に対して、感じ方は千差万別であり型にはまるものはない。」
  3. 「人の趣味は千差万別であるから、世の中にはたくさんの物があふれているのかも知れない。」
  4. 「お客さまは千差万別ですが、共通した対応を心がけてください。」
  5. 「この提案に対し、千差万別な意見が出ることはありがたいことです。」

 

「千差万別」は、人を表すだけでなく感情や物などあらゆるものに対しての違いを表現できます

「~は、千差万別である」「千差万別な~」という使い方が一般的ですね。

 

 

 

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まとめ:全く同じものは存在しない「千差万別」

 

以上、「千差万別」について、ご紹介してきました。

まとめると、以下の通りです。

 

読み方 せんさばんべつ
意味 人や物や事柄などには様々なものがあり、その違いもまた様々であること
語源 ・千(せん):多さを表す漢字
・差(さ・しゃ):二つの物の違いを表す漢字
・万(ばん・まん):「千」と同じ数字の上での数の多さを表す漢字
・別(べつ):区別することを表す漢字
英語表現 ・multifarious(多種多様な)
・vary widely(全く違う)
類義語 ・多種多様(たしゅたよう)
・十人十色(じゅうにんといろ)
・三者三様(さんしゃさんよう)

 

一字ずつ合わせることで、大きな意味へ変化させることのできる、「千差万別」について解説していきました。

性格や姿を形をとってみても、人それぞれ違います。双子でもよく見れば、異なるところはあります。全く同じというものは存在しないと言っても過言ではないでしょう。

それと同じように感じ方・考え方も人それぞれですから、たくさんの物や事柄に溢れていて私たちの生活の向上心に繋がっているのでしょう。

当たり前に付いている名前も「千差万別」で、誕生したことへの思いや感情・見た景色など、人それぞれにあらゆるものを踏まえた愛情を込めてつけられているものではないでしょうか。

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