Contents
この記事は、約6分で読むことができます。
私達の周りには、目に見えないたくさんの力が働いていることをご存知ですか?
例えば、引力や重力そして圧力や「界面張力」などですね。どれも私達の生活にはなくてはならない力ですが、これらの力を理解できている人って、そんなに多くないのではないでしょうか。ちなみに私は、「界面張力」という力の意味を全く知りませんでした。いや、正確には、覚えていなかったと言った方がいいのかもしれませんね。
この記事では「界面張力」の意味や語源、英語の表記や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「界面張力」の意味と語源
「界面張力」の意味
はじめに、「界面張力」の意味についてご紹介したいと思います。
まずは読み方ですが、「界面張力」は「かいめんちょうりょく」と読みます。
「界面張力」とは「界面にある異なる相が、分子の引力によって界面の表面積を小さくさせようとする力」という意味です。
つまり、「界面張力」とは、「分子が引き起こす力」のひとつですね。
「界面張力」の語源
次に、「界面張力」の語源についてご紹介します。
「界面張力」について、「界面」と「張力」の二つに分けてご説明したいと思います。
まずは「界面」ですが、これは「性質の違うもの同士が接している境界」を表す言葉です。身近なもので言えば、「私達の体と空気の境目」「浴槽と中に溜まっているお湯の境目」などですね。「界面」を作るためには、性質の違うもの同士が混ざってしまわないことが前提になります。
続く「張力」ですが、これは「引っ張り合う力」を表した言葉です。一般的には「引っ張る力」と認識されていますが、正確には「お互いが引っ張る」というが前提で起こる力のことです。例えば物を引っ張る時、引っ張る手にしか力が働いてないように思いますが、実際には物そのものにも、手に引っ張られないように引っ張る力が働いています。このように、お互いに引っ張り合う力が「張力」なんですね。
「界面張力」の英語表現と類義語
「界面張力」の英語の表現
続いて「界面張力」が英語でどのように表現されているのかをご紹介します。
- Interfacial tension(界面張力)
【例文】
- Interfacial tension measurement(界面張力の測定)
- action by interfacial tension(界面張力による働き)
「interfacial」は「界面」という意味です。「tension」は「緊張」という意味で知られていますが、「張力」や「張りつめた」などの意味もあります。なので、「interfacial tension」は、そのまま「界面張力」という意味になりますね。
「界面張力」の類義語
次に「界面張力」と似たような意味を持つ言葉をご紹介していきます。
- 表面張力(ひょうめんちょうりょく)
- 物理化学(ぶつりかがく)
「表面張力」とは、「表面積を小さくしようとする力」のことで、「界面張力」のうちの一つだと言われています。なので、「表面張力」は、一種の「界面張力」とも言えますね。
「物理化学」とは、「物理学の理論に基づき、物質の構造や化学反応などを研究する分野」のことです。そして、その研究の中に「界面張力」も含まれています。意味は全く違いますが、同じ分野であることは確かですね。
「界面張力」の使い方
最後に「界面張力」の使い方を紹介します。
【例文】
- 「界面張力を低下させる方法」
- 「この境界部分に、界面張力が働いている」
- 「界面張力を測定してみる」
- 「界面張力はどこにでも存在する」
- 「界面張力について説明してください」
「界面張力」は、力を表す言葉です。なので、「界面張力」は名詞として使われます。「界面張力」は、あくまでも「界面張力」という力としての意味しか持っていないことを覚えておくといいかもしれません。
「界面張力する」などといった使い方はしないので、注意しましょう。また、「界面張力」を何かに例えて使ったりすることもありません。
「界面張力」と表面張力
コップに水をたっぷり入れた時、表面が少し丸みをおびた状態になることは、ほとんどの方が知っていることだと思います。実はこれ、「界面張力」のうちの一つである「表面張力」によるものなんです。
類語のところでも少し触れていますが、「表面張力」は表面積を小さくしようとする力のことです。この場合、コップの中の水の表面積を小さくしようと、水同士が小さくまとまって丸くなる力のことを指します。このように、「表面張力」の力によって水同士がまとまっているため、少し盛り上がった程度では溢れることがないんですね。
コメントを残す