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あなたは「志操堅固」という言葉をご存じでしょうか。
日常ではあまり使われていない言葉なので知らない方いらっしゃると思います。
映画やドラマのあらすじなどを見てみると「志操堅固な経営者」「志操堅固な人」と、登場人物を表現しているものがありました。
実際どのような意味でどのように使われる言葉なのでしょうか。
この記事ではそんな「志操堅固」の意味や語源、英語・類義語表現や例文による使い方をご紹介します。
「志操堅固」の意味と語源
まずは意味と語源についてご紹介していきます。
「志操堅固」の意味
先に読み方ですが、「志操堅固」は「しそうけんご」と読みます。「堅固」を「けんこ」と読むのは誤りなので注意しましょう。漢検4級レベルの四字熟語です。
「志操堅固」とは「自分の志や思想・主義などを固く守り、変えないこと」という意味です。
漢字から予測をつけやすいです。座右の銘に選ばれるような四字熟語ですね。
固く守り、変えないという意志の強さを感じる言葉です。
- 「志操」は「こころざしとみさお。意思と節操」
- 「堅固」は「ゆるぎなく固いこと」
「志と操」が「堅固」の状況と考えてください。
漢字で意味が分かりやすい分、ミスには気を付けましょう。
「志操」を「思想」と間違える方が多いようですが、意味を考えればすぐにわかりますね。
「志操堅固」の英語と類義語
「志操堅固」の英語
次に「志操堅固」の英語表現はどのようになるのでしょう。
- She has a firm purpose. (彼女は志操堅固な人だ)
- The people nowadays are infirm of purpose. (最近の人は志操堅固が欠如している)
1の例文は「堅固な」という意味の「firm」と「決意」という意味を持つ「purpose」を使って「志操堅固」を表現しています。
2の文は「firm(堅固な)」の否定系「infirm」を使って「欠如している」の部分を表現しています。
他にも「being faithful to one’s principles」で「信念が堅固である」という表現もありますので
こちらも「志操堅固」に適していると思います。
「志操堅固」の類義語
続いて類義語を見てみましょう。
- 剛毅木訥(ごうきぼくとつ)
- 剛健質実(ごうけんしつじつ)
- 質実剛健(しつじつごうけん)
- 聡明剛毅(そうめいごうき)
それぞれ、「剛毅木訥」とは「こころが強くしっかりしていて、無口で飾り気がないこと」、「剛健質実・質実剛健」とは「飾り気がなくまじめで、心が強くしっかりしていること」、「聡明剛毅」とは「道理に通じ、心が強く屈しないこと」という意味です。
全てしっかりとした意思を持つ言葉ですね。「剛」の字は「つよい、かたい」という意味を持ちます。
「剛毅木訥」と「質実剛健」の記事はこちらをご覧ください。
「志操堅固」の使い方
最後に使い方について例文でご紹介していきます。
【例文】
- 「志操堅固な上司が多いので風通しがいい企業とは言えない気がする」
- 「父は志操堅固な人で説得が難しい」
- 「彼の志操堅固なところに惹かれた」
- 「志操堅固な先生でとても信頼されているので、僕も尊敬している」
- 「志操堅固な好青年だが、距離感を感じる」
「〇〇な人~」「〇〇である。」という形で使うことが多いです。
「志操堅固」とは基本的に良い意味の言葉ですが少し「頑固者」というニュアンスが含まれる場合もあります。
「志操堅固」な人
ここまで「志操堅固」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
知らなかった方もぜひこの機会に覚えておいてください。
あなたの周りにも「志操堅固」な方はいらっしゃいますか?
よく言えば意志の強い人ですが、頑固な人と紙一重な意味になります。
「志操堅固」と言われて嫌に思う方は少ないとは思いますが、使い方には気を付けるようにしてくださいね。
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