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「日進月歩」という四字熟語、比較的よく使われる言葉ですが、あなたは正しい意味をご存じでしょうか。
私は小学生の時「好きな四字熟語を書きなさい」という書初めの授業の際、漢字が簡単でなんとなくいい意味だからという理由で「日進月歩」を選んだ記憶があります。今思い返すときちんと意味を把握せずとてもいい加減に決めてしまったな、と我ながら呆れてしまいます…。
この記事では「日進月歩」の意味や語源、英語・類義語表現や例文による使い方をご紹介します。
「日進月歩」の意味と語源
まずは意味と語源をご紹介していきます。
「日進月歩」の意味
はじめに読み方を確認しましょう。全て音読みで「にっしんげっぽ」と読みます。
続いて意味を見てみましょう。
「日進月歩」とは「日ごと月ごとに絶えず進歩すること。進度の度合いが急速であること」という意味になります。
常に進むという前向きな良い意味ですよね。座右の銘にされている方もいらっしゃるのではないのでしょうか。
「日進月歩」の語源
次に語源を見てみましょう。「日月進歩」の「月」と「進」を入れ替えた表現です。
- 「日月」とは「日ごと月ごと」
- 「進歩」とは「前進すること」
この2つの言葉を組み合わせて「日進月歩」の意味となります。
「日進月歩」の英語と類義語
次に英語表現と類義語をご紹介していきます。
「日進月歩」の英語
日進月歩を英語に訳すとどうなるのでしょうか。
【例文】
- Science is making rapid progress.(科学は日進月歩している)
- fast-advancing information science(日進月歩で進歩する情報科学)
日進月歩として使われる英語は「rapid progress」や「fast-advancing」が最適です。ともに直訳は「急速な進歩」です。
また「steady progress(着実な進歩)」も日進月歩として使える英語表現になりますので、ぜひ覚えておいてください。
「日進月歩」の類義語
続いて類義語をみてみましょう。
- 日就月将(にっしゅうげっしょう)
- 日新月異(にっしんげつい)
それぞれの言葉をご紹介すると、以下のようになります。
日就月将は「日に就(な)り月に将(すす)む」が語源で「詩経」からきた四字熟語です(日ごと月ごとに向上していくという意味)。日新月異は「(中国の古事が由来の四字熟語で)やはり同じ意味で月ごと日ごとに進歩していく」という意味です。
どちらも中国由来の言葉で、なかなか知られていない四字熟語です。特に「日新月異」は中国語で主に使われている言葉になります。
ちなみに対義語は以下の四字熟語です。
- 旧態依然(きゅうたいいぜん)
意味は「昔のままの状態で変わらないこと」という意味です。「旧態」は昔のままの状態「依然」は前と変わらないことを表しています。
「日進月歩」の使い方
最後に使い方について例文でご紹介していきます。
【例文】
- 「日進月歩する医療技術」
- 「日進月歩の情報科学」
- 「社長のモットーは日進月歩すること」
- 「その業界は日進月歩で変化についていけそうにない」
- 「医療機器は日進月歩の勢いで良くなっている」
「~の〇〇」「~する〇〇」というような使い方をします。
「日進月歩」は技術や情報に対して使われることが多く、対人にはあまり使われません。
進歩ペースが速い様子が例文から伝わりますね。
ただ、3の例文に関しては絶えなく進歩するという意味で使われています。
上記で挙げた類義語の他に、こちらの四字熟語も「日進月歩」と似た表現になります。
「日進月歩」は進むこと
「日進月歩」の意味や使い方等をご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
「日進月歩」は進むという漢字からわかる通りあくまで「進歩」「進化」することを指し
ただ「変化」することではありません。
なぜなら「変化」には退化する可能性も含まれます。ですので「日進月歩」は前向きな言葉であることをぜひ覚えておいてください。
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