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オリンピックや世界選手権でメダルを取る選手の姿を見ると感動しますね。
長年の夢を初志貫徹して、見事に叶える姿は勇気を与えてくれます。
さて、「初志貫徹」とは日常でも使われる四字熟語です。
新年の目標や座右の銘としてもよく掲げられています。
この記事では、「初志貫徹」の意味や語源、英語表現と類義語を使い方の例文を合わせてご紹介します。
「初志貫徹」の意味と語源
「初志貫徹」の意味
まずは、「初志貫徹」の意味について見ていきましょう。
ご存じの方も多いとは思いますが、「初志貫徹」は「しょしかんてつ」と読みます。
「初志貫徹」とは、「はじめに固めた決意、志を最後まで貫いてやり遂げる」という意味です。
「初志」とは、「はじめに決めた思い、志」のことです。
漢字の成り立ちを紐解きましょう。
初という漢字は、「衣」と「刀」を組み合わせた文字です。
衣服を作るとき、初めに衣を切ることから、「はじめの、はじめて」という意味になりました。
志は、「士」と「心」を合わせた文字です。
心が向かう方向を表しています。
「貫徹」とは、「最後まであきらめずに続けること」を意味します。
漢字の成り立ちを見ると、貫は、紐で貫き通した銭から来ています。
そして「徹」とは、ことが最後まで片付く意味から転じて「通す」「届く」という意味になりました。
「初志貫徹」して粘り強く取り組んだ末に、努力は報われるようですね。
「初志貫徹」の語源
次に、「初志貫徹」の語源を見ていきます。
「初志貫徹」は、はじめに決めた志、目標である「初志」と最後まで貫き通す「貫徹」を組み合わせて使われるようになった言葉です。
混同しやすい言葉として、「初心忘るべからず」があります。
室町時代に活躍し、能を大成した世阿弥の言葉が由来となっています。
未熟であった頃の自分を忘れず、打ち勝とうとする心意気をなくしてしまわないように精進するべきという意味です。
初志と初心で似ていますが、意味を取り違えないように注意していきましょう。
「初志貫徹」の英語表現と類義語
「初志貫徹」の英語表現
「初志貫徹」は、英語で以下のように表します。
【例文】
- carrying out one’s original intention.(初めの意志を成し遂げる)
「carry out」は「実行する、成し遂げる」という意味の熟語です。
「original」は「初めの、最初の」を表します。
「独創的」という意味である、日本語の「オリジナル」とは、ニュアンスが異なるので注意しましょう。
「intention」とは「意図、意志、意向」を意味する単語で、次の例文のように使えます。
- It’s not my intention at all.(それは私の意図では全くない。)
「初志貫徹」の類義語
「初志貫徹」の類義語は、以下の通りです。
- 終始一貫(しゅうしいっかん)
- 脈絡通徹(みゃくらくつうてつ)
「終始一貫」とは、ブレずに一つのことを貫き通していることです(「終始」は始まりから終わりまで、「一貫」とは一つの方針を最後まで続けることです)。
「脈絡通徹」とは、最初から最後まで矛盾がなく筋が通っているという意味を表します(「脈絡」とは、血液の流れる管から転じて物事の筋道を表します。「通徹」とは、貫き通すことを意味する単語です)。
「初志貫徹」に似た四字熟語は、このようにたくさんあります。
こちらの「一意専心」も「初志貫徹」の類義語になるので、是非参考にしてください。
「初志貫徹」の使い方の例文
それでは、「初志貫徹」の使い方について例文をご紹介します。
【例文】
- 「彼は初志貫徹して、第一志望の大学に合格した。」
- 「初志貫徹して努力をやめないことが成功の秘訣だ。」
- 「私の座右の銘は、初志貫徹だ。」
- 「初志貫徹の精神で、チャレンジを続ける。」
- 「彼女はかねてからの夢を初志貫徹を貫き、叶えた。」
「初志貫徹」は、一年の目標や座右の銘として、よく耳にする四字熟語です。
初めの心がけを忘れずにたゆまぬ努力を続けるという、ポジティブな意味で使われます。
「初志貫徹を貫く」という表現として使われることも多いです。
初心を忘れないように「初志貫徹」
どんなに達成したい目標に向かっていても、努力を続けることは難しいことです。
しかし、努力を諦めなかった者が、最終的に夢を叶えて成功を掴みます。
苦しいことがあったとしても、初志を思い出して粘り強く取り組みを続けましょう。
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