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現代社会は、仕事や学校など社会にはたくさんのルールや規則があり、そういったものの中で生活をするのが当たり前となっていますね。
しかし、その中においても自由に束縛されることなく生きている人はいるのも事実です。そんな人を見ていると羨ましくも、型から外れることは出来ない自分がいることに気づきます。勝手なことをして周囲に迷惑をかけることはいけないことですが、自由の度合いは人の価値観です。
この記事では、そんな自由についての四字熟語である「融通無碍」の意味や語源、英語・類義語の表現や例文を用いた使い方をご紹介していきます。
「融通無碍」の意味・語源
「融通無碍」の「融通」は普段から使う機会が多い言葉ですね。
「融通無碍」は「ゆうずうむげ」と読みます。「融通無碍」という言葉になると日常的にみることの少ない言葉なので覚えておくといいでしょう。
「融通無碍」の意味は?
「融通無碍」とは「行動や考え方が何事にもとらわれず、どのような事態にも自由自在に対応できること」という意味です。
楽しいことや悲しいことや困ったことにも束縛されず自由自在に対応でき、いい方向に向けることが出来る前向きな意味を持つ言葉と言えますね。
「融通無碍」の語源は?
それぞれの言葉の意味は以下の通りです。
- 「融通」・・・「通じ合う、都合にあわせる」という意味
- 「無碍」・・・「妨げのないこと、何事にもとらわれないこと」
「融通無碍」は「華厳経」という仏教においての思想から由来する言葉です。
「融通」というのは、仏教用語において「溶け合い通じ合う、両方に相まっている」という「調和」の意味になります。
「何事にもとらわれずに通じ合うこと」という広い世界観を表現した言葉ですが、現代で使われる「融通」は「都合に合わせる、金銭のやりくりをする」といった意味に変化しています。「お金を融通してほしい」などと、昨今ではいいイメージのない言葉ですが本来の意味に戻るとポジティブなことがわかります。
「融通無碍」の英語・類義語
「融通無碍」を英語・類義語で表現すると、どのようなものになるのか見ていきましょう。
「融通無碍」の英語表記
「融通無碍」を英語で表現すると、以下のような単語が使われます。
- versatile
- tactful
- resourceful
【例文】
- He adapts so easily is so resourceful that he can successfully cope with any situation.(彼は融通無碍でどんなことでもうまく切り抜けます。)
仏教用語である「融通無碍」を英語で表現するには難しいですが、「resourceful」の「機略に富む」といった意味の英語を使うことで、自由な発想の考え方と英語表記することが出来ます。
「融通無碍」の類義語
次に「融通無碍」の類義語にはどのようなものがあるのかみていきましょう。
- 異類無碍(いるいむげ)
- 無碍自在(むげじざい)
- 融通自在(ゆうずうじざい)
「自由自在に束縛されることなく言動する」という同じ意味を重ね合わせた言葉が多く、これは他の四字熟語にもよく見られます。テストに出題された時に、間違えないように読み方をや漢字の並びをしっかり覚えておきましょう。
「融通無碍」の使い方
それでは「融通無碍」の使い方の例文を見ていきましょう。
【例文】
- 「彼は融通無碍な性格なのであまり人とはもめない。」
- 「子どもたちが独立し、融通無碍な生活を楽しいでいます。」
- 「若い頃は頑なな性格で融通無碍な対処が出来ませんでした。」
- 「彼の作品をみると融通無碍な人生であったことが読み取れる。」
- 「彼女は小さなことにこだわらないし、融通無碍に事を処理します。」
自由な生き方や性格は周囲にとってはプラスにもマイナスにも影響しますが、自分を持っている面では素敵なことなのかもしれませんね。広い世界観という意味でも使われる四字熟語と言えるでしょう。
自由というものの捉えかたにあるもの
ここまで「融通無碍」について解説してきました。
「融通のきく人」と言われると良い意味なのか悪い意味なのか、人それぞれ捉え方が違ってきます。
「融通無碍」に限らず言葉の意味をしっかりと知ること、特に人間関係や人の性格を表現したような言葉は意味を履き違えて相手に嫌な思いをさせないようにしていきたいですね。
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