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昨今では個性を重視することもあって、様々な意見が飛び交って良いですね。とはいえ、大きな組織の中にいるとなかなか自分の意見を言えないことがあるのも事実です。
会議やミーティングなどで全員の意見が一致すると、嬉しい気持ちになりませんか?
それぞれの意見が食い違うことはあっても、最終的に同じ方向に向くことは素晴らしいことです。
この記事では、そんな時に表現する四字熟語の「異口同音」の意味や由来、英語訳・類語や使い方の例文をご紹介します。
「異口同音」の意味や由来
では早速、「異口同音」の意味や語源について見ていきましょう。
「異口同音」の読み方と意味
まず「異口同音」の意味を見る前に、読み方については「いくどうおん」と読みます。
「口」を「こう」と読む場合もあるようです。
「異口同音」とは「多くの人がみな口をそろえて、同じことを言う」「みんなの意見が一致する」という意味です。
それぞれの漢字が持つ意味は以下の通りです。
- 「異口」とは異なる口、つまり「いろいろな人の口」という意味になります。
- 「同音」は同じ発音という意味ですが、ここでは「同じことを言う」という解釈になり、
「異口同音」の由来
次に、「異口同音」の由来について見ていきます。
「異口同音」は南北朝時代、沈約によって編纂された「宋書・列伝傳第十三 張茂度 庾登之 謝方明 江夷」の中にある「昨出伏復深思,祇有愚滯,今之事蹟,異口同音,便是彰著,政未測得物之數耳。」という句に由来しています。
仏典によく出てくる言葉で、本来は『釈迦の説法に感激して、衆生が口々に賛嘆するさま』『堂に集まった信者が口々に念仏を唱えるさま』などを形容する言葉として利用されていました。
語源を知ることで、より「異口同音」の意味を深く理解し、使い方のイメージをすることができますね。
「異口同音」の英語・類義語の表現
「異口同音」の意味と語源がわかったところで、次は他の表現(英語と類義語)について見ていきたいと思います。
「異口同音」の英語表現
「異口同音」を英語で表すと、どういう表現になるのでしょうか?
- unanimously(満場一致)
という英単語がありますので、これだけで「異口同音」という意味になります。
それほど世界に浸透している言葉だということがわかりますね。
「異口同音」の類語
同じ意味を持つ四字熟語はいくつかありますので、「異口同音」と似た意味を持つ言葉をご覧ください。
- 異口同声(いくどうせい)
- 異口同辞(いくどうじ)
- 異人同辞(いじんどうじ)
- 衆議一決(しゅうぎいっけつ)
- 衆口一致(しゅうこういっち)
- 満場一致(まんじょういっち)
似たような言葉を複数ご紹介しましたが、いずれも「多くの人がみな口をそろえて同じことを言う」という表現となります。同じ意味で様々な言い方があるので、使い分けてみるのもおもしろいですね。
「異口同音」の使い方
ここまで「異口同音」の意味や類義語・英語表現について見てきましたが、気になるのは日常生活での使い方ですね。
実際に使えそうな例文をいくつかご紹介します。
【例文】
- 「会議で全員が異口同音に賛成した」
- 「先生が言ったことに、クラス全員が異口同音に反対を唱えた」
実際に利用する際には、「異口同音に〇〇した」という使い方をすることが多いです。
その場に何人かいる場合に使える場面が多いことがわかりますね。
こちらは「異口同音」のように意見を交わす場で使うことのある四字熟語なので、ご参考にしてください。
「異口同音」を日常生活でつかってみよう
ここまで、「異口同音」についてご紹介してきました。
聞いたことのある四字熟語でも、漢字が持つ意味や語源などの背景を知ることによって、今までと違った新しい見方をしてより一層理解することができます。
ひとつの意味でも、いろいろな言葉があることを知ったことで、利用できるバリエーションが増えたのではないでしょうか。
このほかにも、日本語の意味を改めて考えるのも面白いと思います。
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