Contents
この記事は、約6分で読むことができます。
あなたは「自暴自棄」という言葉をご存じでしょうか。
日常的にも比較的よく使う言葉です。「さんざん失敗をして自暴自棄になってしまった」など投げやりになってしまう時に使いますよね。
私も就職活動や転職活動をしていた時に何連続も面接で落ちてしまい、自暴自棄に陥ったことがありました。
あなたも自暴自棄になってしまった経験はありますか?
この記事では「自暴自棄」の意味や語源、英語・類義語表現や例文による使い方についてご紹介します。
「自暴自棄」の意味と語源
まずは意味と語源についてご紹介していきます。
「自暴自棄」の意味
先に読み方を確認しましょう。
「自暴自棄」は「じぼうじき」と読みます。
「暴」の字ですが「あばれる」という意味で使う場合、音読みは「ぼう」と読みます。
「暴露」のように「さらす」という意味で使う場合、音読みでは「ばく」と読むので覚えておいてください。
なので、この「自暴自棄」は「あばれる」方の意味で使っています。
それでは意味を見てみましょう。
「自暴自棄」とは「自分を大切にせず、やけになること。なげやりな行動をして、自分自身を損なうこと」という意味になります。
失望した時にこのような状況になってしまうことありますよね。
「自暴自棄」の語源
続いて語源を見てみましょう。
- 「自暴」・・・「なげやりな行動をして、自分自身を損なうこと」
- 「自棄」・・・「自分自身を見捨てること」
中国の思想家、孟子(もうし)の「離婁(りろう)」に記されている言葉が由来になります。
「自ら暴する者は与(とも)に言ふ有るべからざるなり。自ら棄つる者は与に為(な)す有るべからざるなり。
言、礼儀を非(そし)る、之(これ)を自暴と謂(い)ふなり。吾が身仁(じん)に居(お)り義に由(よ)る能(あた)はざる、之を自棄と謂ふなり」
訳は、以下の通りです。
『自分の価値を損なう人は共に有意義な語りができない。自分を投げ出してしまう人は共に価値あることをなすことができない。
何か言えば、礼儀がなっていないこと、これを「自暴」という。自分には思いやりを持って礼儀ある行動ができないということ、これを「自棄」という』
少しわかりにくいのですが、簡単に言うと『自分を大事にしない人は「自暴」と言い、自分を投げ捨ててしまう人は「自棄」と言う。』という意味になっています。
そのような人は何事も有意義に過ごせないということです。
「自暴自棄」の英語と類義語
続いて英語と類義語をご紹介していきます。
「自暴自棄」の英語
「自暴自棄」を英語に訳すとどうなるでしょうか。
【例文】
- His business failed and now he doesn’t care about life. (彼は事業に失敗して自暴自棄になっている)
- You should not get desperate. (自暴自棄になるべきじゃない)
1の「don’t care about life」は「自暴自棄」を表現、直訳は「人生なげやりになる」です。
2の「get desperate」も「自暴自棄」を表現、直訳は「捨て身になる」です。
他にも「lose control one’s self(自身をコントロールできない、やけくそ)」も「自暴自棄」の表現として良いです。
「自暴自棄」の類義語
続いて類義語を見てみましょう。
- やけくそ
- 自棄のやん八
「自棄のやん八」とは、「やけ」を強めて人の名前のように表現しています。どちらの言葉も自分自身を責めて無謀な行動に出るという意味です。
「自暴自棄」の対義語
ご参考までに「自暴自棄」の対義語は以下の四字熟語です。
- 自重自愛
意味は「自分で自分のからだを大切にすること」です。「自愛」の方は「ご自愛ください」という風に使われる方も少なくないと思います。
「自暴自棄」の使い方
最後に使い方を例文で見てみましょう。
【例文】
- 「彼女はダイエットをしても体重がなかなか減らないので自暴自棄になって暴食してしまった」
- 「ずっと夢見ていたことが叶う直前でダメになったことで自暴自棄になった」
- 「自暴自棄になるな。冷静になるべきだ」
- 「家族を失い自暴自棄になった彼は犯罪に走ってしまった」
- 「彼女に振られ自暴自棄になりお酒に溺れる毎日だ」
「〇〇になる~」「〇〇に陥る~」という形で使うことが多いです。
ネガティブな意味の言葉です。割と重い意味でも使われることもありますし、「自暴自棄になるな」という説教のような使い方もします。
「自暴自棄」に陥ってしまったら
ここまで「自暴自棄」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
あなたも「自暴自棄」になってしまうことがあるかもしれません。
「自暴自棄」に陥ってしまっても抜け出すことは必ずできます。時間が解決をしてくれます。
キッカケを振り返ってみるのも良いかもしれません。
そして、自分自身を必ず大事にしてくださいね。
コメントを残す