「沈思黙考」の意味とは?使い方の例文、英語と四字熟語の類語をご紹介

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あなたは「沈思黙考」という言葉を知っていますか?
この言葉は、物事を考える、ということについて4つの漢字で表現したものです。一体どのような様子で物事を考えているのでしょうか。是非イメージを膨らませながら読んでみてください。
この記事では「沈思黙考」の意味や語源、英語・類義語表現や例文による使い方をご紹介します。

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「沈思黙考」の読み方、意味や語源とは

「沈思黙考」という言葉について、まずは基礎的な知識からご紹介します。
最初に読み方、そして意味や由来についても掘り下げていきます。

「沈思黙考」の読み方と意味

「沈思黙考」は「ちんしもっこう」と読みます。「もくこう」ではなく「もっこう」と読むところがポイントです。
「沈」という漢字は、送り仮名をつけて「沈む(しずむ)」というという読み方が一般的ではありますが、「ちん」という音読みも「沈黙(ちんもく)」「沈殿(ちんでん)」なので割となじみがあるのではないでしょうか。
また「思」という漢字も、「思い(おもい)」と読むことが多い漢字ですが、「思想(しそう)」「相思相愛(そうしそうあい)」というような言葉の中で登場していますよね。時々、音読みにはなじみにくいというケースもありますが、「沈」「思」という漢字については比較的すんなり読めるのではないでしょうか。

「沈思黙考」とは、「思いに沈み、黙って深く物事を考えこむこと」という意味になります。
ただ単に何かを考えるのではなく、物思いに沈んでどっぷり自分の世界に浸りながら思いを巡らせている様子を表した四字熟語なんですね。なのでもちろん言葉を発することもなく、沈黙して深く考えている様子を表現しているのです。
ただ考えるのではなく、深く思いにふける様子といえば、こんな像が思い浮かびませんか?

この像はまさしく「考える人」という題名が付いたブロンズ像で、「近代彫刻の父」と呼ばれるオーギュスト・ロダンというフランスの彫刻家によって手掛けられたものです。
まさに深く考える人、ということを表現している、世界的にも象徴的な銅像と言えますよね。

「沈思黙考」の語源

「沈思黙考」という四字熟語ではありますが、その語源は「沈思」「黙考」のそれぞれの独立した意味を組み合わせたものということになります。

  • 「沈思」とは「深く物事を考えること」
  • 「黙考」とは「静かに(黙って)物事を考えること」

どちらも同じような雰囲気で物事を考える様を表現したものではありますが、「沈思」「黙考」を組み合わせることによって、より人が「深く物思いにふける」という様を表現した四字熟語になっていますよね。

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「沈思黙考」の英語・類義語

フランスで「沈思黙考」の象徴のような銅像があるのだから、きっと英語でも相応しい表現があるように思えてきましたね。
早速英語での「沈思黙考」の表現方法を、そして日本語でも類義語をご紹介していきます。

「沈思黙考」の英語表現

「沈思黙考」を英語で表すと、次のようなものがあります。

  1. be in a brown study(沈思黙考する)
  2. deep meditation(深く瞑想する)
  3. sit in silent thought(黙想にふける)

1.の「brown study」という表現が、特に面白く感じるのではないでしょうか。思考が深くなるということを巧みに色彩で表現した英語表現ですよね。
また「meditation」とは「瞑想」という意味なので、「deep」と組み合わせるとによって「沈思黙考」に近い表現を作り出しています。
「sit」という単語は「座る」という意味が一般的ではありますが、「思考」という単語と一緒に使われているので「ふける」という風に意訳することがポイントとなります。

「沈思黙考」の類義語

「沈思黙考」の類義語には以下のようなものがあります。

  • 熟思黙想(じゅくしもくそう)
  • 三思九思(さんしきゅうし)
  • 審念熟慮(しんねんじゅくりょ)

これらの四字熟語は「じっくり考える」「心を平静に保って思いにふける」というような意味を持つことから、「沈思黙考」の類義語に相応しい四字熟語ということになります。
「思」「熟」のような漢字が多く登場していますね。これらの漢字は「沈思黙考」と近い表現をするにあたって必要不可欠なものであるといえるでしょう。

 

「沈思黙考」の使い方

それでは最後に、「沈思黙考」の使い方について例文とともに紹介していきます。

【例文】

  1. 「沈思黙考にふけっていたらあっという間に一日が終わってしまった」
  2. 「最近忙しすぎて沈思黙考に及ぶ時間が全くない。休みが欲しい」
  3. 「どちらの製品が当社にふさわしいか、沈思黙考して発注するように。」
  4. 「彼はいつも沈思黙考しているだけあって、名言が飛び出す頻度が高い」
  5. 「スピーディな回答ももちろん必要だが、時には立ち止まって沈思黙考する時間が欲しいものだ」

例文からもわかるように、大体「沈思黙考する」というように単体で使われることがほとんどです。
組み合わせを考える必要がないので手軽に取り込めそうですよね。何か物思いにふけっている人がいたら「あの人今日は沈思黙考しているな…」というように、手軽に日常生活に取り込んでみてはいかがでしょうか。

同じ「考える」という意味を含む、こちらの四字熟語も合わせてご覧ください。

 

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有名ではないけれど手軽に取り込める四字熟語

この記事の「沈思黙考」について知るまでは「どういう言葉なのか全く知らなかった」という人がいたとしても、意味や使い方さえわかればすぐにでも日常会話に取り込めそうですよね。
現代人は忙しい日々を過ごしている人が多く、なかなか 沈思黙考する時間がないという人も多いかもしれません。しかしそういう時こそ、あえて時間を作って「沈思黙考」してみてはどうでしょうか。
もしかしたら、何かの物事を深く考えることが日常生活とは真逆の行為になり、リフレッシュになるかもしれないですよ。

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