「知足安分」とは?意味や語源、英語&類義語【使い方の例文つき】

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いつまでも「自分は不幸だ」「満足できない」と言っている人がいますよね。

貪欲であることは時には必要ですが、日々の生活を豊かにするには知足安分、小さなことに喜びを見出すことが大切だと言われています。

毎日過ごしている中で、怒られなかった・間違えなかったなど「マイナスが無かった」という消去法的な考え方から、プラス思考に転じていけばどうでしょうか?

ところでこの「知足安分」、どんな意味かご存知ですか?

この記事では「知足安分」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。

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「知足安分」の意味と語源

「知足安分」の意味

それでは「知足安分」の意味をご紹介します。

まず読み方ですが、「知足安分」は「ちそくあんぶん」と読みます。

「知足安分」とは「高望みをせず、自分の境遇に満足すること」または「置かれている状況を自分に見合ったものとして不平不満を抱かないこと」という意味です。

同様の意味で「安分知足(あんぶんちそく)」として使うことがあります。

「知足安分」の語源

次に、「知足安分」の語源について見ていきます。

「知足安分」は禅宗の教えとして孔子が残したものとされています。

元は漢文で、わかりやすいように読み下すと「足るを知り分に安んず」となります。

「自分が満ち足りていることを知り、自らの境遇や立場に満足する」という意味になります。

「知足」は自らの足を知るということで自分の力を知り傲慢にならない意味であり、「安分」は置かれている境遇が満たされているという意味です。

ここから「高望みをせず、自分の境遇に満足すること」という意味が生まれました。

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「知足安分」の英語表現と類義語

「知足安分」の英語表現

ここまで日本語の意味をご紹介してきましたが、英語ではどう表現するのでしょうか?

  • know one’s limit(限界を知る)
  • remember one’s place(分をわきまえる)

【例文】

  • You should know your limit, my friend.(自身の見ぬほどを知るべきだよ)
  • It is important to remember my place.(自分の立場をわきまえることが重要だ)

「know your limit(限界を知る)」という表現は「自分を知る」、「remember my place(立場をわきまえる)」は「分をわきまえる」という意味で、それぞれ近い英語表現になります。

「知足安分」の類義語

「知足安分」に似た意味の言葉をご紹介します。

  • 巣林一枝
  • 安分守己
  • 一飲一啄

「巣林一枝」とは、「分相応の暮らしに満足すること。」という意味であり、鳥は木のたくさんある林に巣を作っても、自分で使うのは一本の枝だけであるというところから作られた言葉です。

「知足安分」と同様に、前後二語を入れ替えて「一枝巣林」という使い方をする場合もあります。

「安分守己」とは「身のほどをわきまえて高望みせず、自分のなすべきことに忠実な生き方をする」という意味です。

自分の考えを守り、慎むという点で「知足安分」とは違った使い方をされることが多いです。

「一飲一啄」とは、鳥がちょっとだけ飲みちょっとだけついばむ様子を表した四字熟語で、その様子から「人がおのれの分に安んじて多くを求めないこと」を意味しています。

「知足安分」をよりビジュアル的にした表現と言えるでしょう。

 

「知足安分」の使い方の例文

最後に「知足安分」の例文や使い方をご紹介します。

【例文】

  1. 「知足安分、分をわきまえることが大切だ。」
  2. 「知足安分するのも良いが、より高みを目指すのなら野望の一つも持つべきだ。」
  3. 「自らに知足安分しないものに、小さな幸福は訪れない。」
  4. 「日々感謝し、知足安分、つつましやかな生活を送ります。」
  5. 「知足安分の戒めを胸に、日々精進していきます。」

「知足安分」は、「高望みをせず、自分の境遇に満足すること」を表す時に使われます。

スピーチなど口に出す場合よりも、文章の中で取り入れられることが多い四字熟語です。

意味合い的に、慎ましい生活やうぬぼれない態度といった表現に使われることが多いですね。

 

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「知足安分」は、小さな幸せへの道

「知足安分」は自分の境遇に満足し、身の程をわきまえるという意味でした。

自分の立場を認めて受け入れ、納得することはなかなかできないものですよね。

しかし、自分の現状を受け入れることで自惚れることが減り、身の丈に合った生活を送ることができます。

そして、日々の小さな幸せに目が行き、幸福な人生を送ることができるのかもしれませんね。

私も「知足安分」、うぬぼれることなく努力を続けられる人になりたいものです。

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