「色即是空」とは?意味を簡単にわかりやすく解説!【英語・使い方の例文】

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「色即是空」という言葉、恥ずかしながら私は最近になるまで知らなかったのですが、知れば知るほど謎が深まり、知れば知るほど奥深く感じられる言葉ではないでしょうか。

色々な言葉の中でも特に言葉の真意を理解するのが難しいものの1つだとも思います。

もしかしたら言葉ではなく、感覚で覚えるものかもしれません。

この記事では、「色即是空」の意味や語源、英語表現・類義語表現や使い方の例文やについて、少しでも理解の助けになるようにわかりやすく解説していきます。

 

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「色即是空」の読み方、意味や語源とは

使われている漢字自体は、「色」「即」「是」「空」と、画数も多くはなく読み方が難しいものでもありません。

しかし、四字熟語の意味となると、ある程度「仏教」という宗教の教えに立ち返る必要があります。

まずは読み方から説明し、徐々に意味や語源についてもご紹介していきます。

「色即是空」の読み方

「色即是空」は「しきそくぜくう」と読みます。

四字熟語は見ての通り4つの漢字から成り立っていますが、どこで区切られるかというのは実は言葉によって違います。

多くの四字熟語にみられる構成としては、「前半2文字・後半2文字」というように区切られるものですが、「色即是空」はちょっと違っていて「色・即是・空」というように分かれます。

「色即是空」の意味

「色即是空」を成すそれぞれの漢字には、以下のような意味があります。

  • 「色」・・・この世に存在する全ての形あるもの
  • 「空」・・・実体がなく、空しいものであるということ
  • 「即是」・・・二つのものは一体不二(2つで1つを成しているという事)

「色即是空」とは、「この世に存在するあらゆる実体のあるものは、因と縁によって存在しているだけで、その本質は空である」という意味です。

これだけ読んでもなんのことだかさっぱりだと思いますので、かみ砕いて説明していきますね。

「色即是空」の語源

次に、「色即是空」の語源について見ていきましょう。

まず、色即是空という言葉は仏教の経典「般若心経」にでてくる言葉です。

実体のないものが実は無(空)であるという考え方に慣れるために、一つ例を挙げて説明しようと思います。

突然ですが、「私の好きな食べ物は、お寿司です。」

最後の晩餐も、もし叶うならばお寿司を食べたいと思っています。

お寿司って、「魚」「米」という実体のあるものによって生まれたものですよね。

ではこれを私が食べたらどうなるでしょう。

お寿司は私の血となり肉となり、やがて私自身になります。

私自身も、「私」という実体があるもののように見えて、例えば宇宙飛行士が宇宙から私を見ようとしても、それはもう地球でしかないのですね。

「私=地球」となったんです。

そのタイミングタイミングで、実体はあります。

しかしその実体も、見方や考え方等、色々な角度によって変わっていくので仮の姿でしかなく、決まった実体は存在しないということになるんです。

改めて「私はお寿司が好きです。」

この考え方からすると、お魚やお米があって寿司職人がいて、たまたまそれらがその場でお寿司だと捉えられているだけで、見方によっては別のものともとれるし、結局自分にとっても一部となるわけなので『やれ好きだ嫌いだといわず毎日を大切に生きよう』という教えなんですね。

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「色即是空」の英語表現・類義語

「色即是空」の英語表現

最近は色々な国で日本に関する事柄がブームになることもあるほど、多くの人々が日本に対して興味を持っています。

もし外国の人に「色即是空」ってなに?と聞かれたら、以下のような訳が相応しいとされています。

  • form is emptiness(実体のあるものも実は空っぽなのだ)
  • matter is void(物事も実は空虚なものである)
  • all is vanity(すべての事象は空っぽでむなしいものである)

しかし、一言で表現するのは非常に難しいもので、なかなか言葉の真意を伝えるのには不十分かもしれません。

会話の中で「It’s Buddhism(これは仏教の教えなのだ)」というような文言を追加しながら、ゆっくり説明をしていくと良いでしょう。

「色即是空」の類義語

次に、「色即是空」の類義語をご紹介していきます。

  • 一切皆空(いっさいかいくう)
  • 空即是色(くうそくぜしき)

「色即是空」自体が意味合いの難しい言葉ですので、類義語も限られてきますね。

ちなみに、2つ目の四字熟語は「空」と「色」の漢字の順番が変わっただけで、意味は一緒なので覚えやすいですね。

 

「色即是空」の使い方の例文

続いて、「色即是空」の使い方を例文で見ていきましょう。

【例文】

  1. 「いくら社長だといっても、色即是空なんだからそんなに怖がる必要ないさ」
  2. 「今日の食事会、風邪でいけなかったけどどうせ色即是空なんだから今日の夕ご飯はお粥で十分さ」
  3. 「色即是空という言葉のように、あなたが嫌いなニンジンも大好きなチョコレートも結局仮の姿でしかないのよ。好き嫌いなんかしないで人参も食べなさい」
  4. 「色即是空という言葉を忘れるな。最近、強欲すぎるぞ。」
  5. 「色即是空だと卑下することなく大地の恵みに感謝して日々を大切に生きよう」

ちょっと強引な使い方の例文もありますが、4や5のような使い方は「今の環境に感謝する」意味では理にかなっていますね。

具体的な使い方は、「色即是空だから~」などと名詞として用いることが一般的ですね。

 

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「色即是空」は物事を達観して捉えるということ

「色即是空」という言葉はいかがでしたでしょうか。

なかなか奥の深い言葉で、この考え方を自分のものにするには少々思いをはせる時間が必要ですね。

しかし考え方を変えれば、仏教の教えたるものすぐに理解できれば、あなたもその日からお釈迦様です。

教えを真に理解することに時間は必要であって当然のもの。

今よくわからないからって残念がる必要はないのです。

世の中には物事に対して色々な考え方があります。

その一つ一つに触れ、少しずつ理解できるようになれば良いのではないでしょうか。

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