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あなたは「百鬼夜行」という言葉を耳にしたことはありますか?
もしくは、「百鬼夜行」という文字から何を連想するでしょうか。
「鬼」とか「夜」とか出てくると何となく怖いイメージがありますよね…。
この記事では、「百鬼夜行」の意味や語源、英語・類義語表現や例文による使い方をご紹介します。
「百鬼夜行」の読み方、意味や語源とは
それではまず、「百鬼夜行」という四字熟語の読み方から抑えていきましょう。
「百鬼夜行」は、「ひゃっきやこう」「ひゃっきやぎょう」の二つの読み方があります。どちらも正しい読み方なのでしっかり覚えておきましょう。
ただし、本の中で登場してくる場合、以下のようなふりがなが打ってある場合もあります。
「ひゃくきやこう」「ひやつきやぎやう」と、すでに出版されている本の中で登場してくる読み方なので、こういう書かれ方もするのだということは頭の片隅にでも置いておくと混乱しなくて良いでしょう。
「百鬼夜行」の語源
「百鬼夜行」という言葉、なんだか恐ろしそうな言葉ですが一体どのような意味を持っているのでしょうか。
元々「百鬼夜行」は、以下のような意味で使われたことが始まりでした。
「鬼や妖怪たちが夜中に列をなして横行すること」
「深夜の街を徘徊する鬼や妖怪などの集団のこと」
やっぱり、鬼とか妖怪にまつわる四字熟語だったのですね。
「百鬼夜行」という言葉は、平安時代から室町時代にかけて書かれた説話(物語。特に語り継がれ続けている伝説や神話の事を指すことが多いです)の中に多く登場します。
このころは「百鬼夜行」を見ると命を奪われてしまうと言われていたため、百鬼夜行が出現する日取りになると貴族は夜の外出を一切控えた、と言われています。
「百鬼夜行」の意味
現在では、鬼や妖怪などを直接指す言葉ではないのはおわかりだと思います。
ということで「百鬼夜行」とは、「多くの人が勝手に怪しい行いや悪い事に手を出すこと」「悪人たちが一堂に集い、我が物顔にふるまうこと」という意味になります。
もうお分かりかもしれませんが、「百鬼夜行」を分解して意味を紐解いていくとこのようになります。
「百鬼」・・・たくさんの妖怪(=悪人たち)
「夜行」・・・夜に行われる活動のこと(悪事に手を出すこと、我が物顔に振舞う事)
夜に行われる物事を、「悪事」の象徴としていることがポイントです。
「夜行」を「やぎょう」と読む場合もありますが、漢字の間違いに注意するようにしましょう。
「夜行」が正しいので、「夜業」と書くのは間違いです。
「百鬼夜行」の英語表現・類義語
日本だけではなく、どこの国にでも妖怪のような存在はありうるものですよね。
では、外国の人と「百鬼夜行」について語らいたい時、英語ではどのように表現するのが適しているのでしょうか。
例えば、以下のような表現があります。
- Night Parade by Hundreds of Specters(何百もの妖怪による夜の行進)
- many monsters, spirits and more forming a line and walking trough the night(妖怪やモンスター達が夜通し列をなして歩きまわること)
四字熟語の英語表現を、ビジネス場面別でまとめてみました。
ビジネス英語として実践で使える四字熟語30選【英語勉強アプリもご紹介】
また、「百鬼夜行」の類義語にはこのようなものがあります。
- 魑魅魍魎(ちみもうりょう)…山や水の中に住む色々な化け物、怪物など
- 妖怪変化(ようかいへんげ)…人の考えが及ばないような不思議な現象
「魑魅魍魎」については、こちらの記事に詳しく書いています。
「魑魅魍魎」の意味や語源とは?使い方の例文と「百鬼夜行」との違いをご紹介!
こちらの「複雑怪奇」も「百鬼夜行」に似ているので、参考にしてください。
「複雑怪奇」とは?意味や類語&英語表現、使い方の例文をご紹介
「百鬼夜行」の使い方
では最後に、「百鬼夜行」の使い方を例文と共にご紹介していきます。
【例文】
- 「この業界は百鬼夜行なんだ。気を付けないと足元救われるぞ」
- 「治安が悪いとされているところっていうのはまさに百鬼夜行なんだ。夜近づいてはいけないよ」
- 「これが平安時代に書かれた百鬼夜行の蒔絵か…妖怪だらけで怖いな」
- 「僕は現代になっても百鬼夜行は続いていると思うんだ。だから夜中に一人でトイレには行けないんだよ」
- 「百鬼夜行な政治はいつかぼろが出るさ。長くは続かないよ」
「百鬼夜行」は、いい意味で使われることはまずありません。
言葉自体にネガティブな意味が含まれているので、誉めたいときにこの言葉は使わないようにしましょう。
以下の例文を参考に、まずは自分なりの例文を考えてみてくださいね。
まとめ:どんな場面でも悪いことは禁物
「百鬼夜行」について紹介してきましたが、いかがでしたか?
悪い事って、その時はバレなくても絶対いつかは誰かに知られ、そこから追究されたり良くない結果を招いてしまうものですよね。
だから「誰も見ていないから」といってずるしたり何か悪い事をしたりするのではなく、どういう場合でも正しい行いをすることが大事だと、「百鬼夜行」という言葉を通して学んだ気がします。
あなたも是非、今後も「百鬼夜行」について色々と発見してみてくださいね。
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