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「一攫千金」という言葉は、多くの人が一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?例えば、宝くじの広告などで見かけたりします。私も、「もし、一等当たったら…」と夢を語ってしまいます。それだけでも楽しいものです。もちろん、買わなければ当たらないのですけどね。
この記事では「一攫千金」の意味や語源、英語の表記や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「一攫千金」の意味と語源
「一攫千金」の意味
はじめに、「一攫千金」の意味についてご紹介したいと思います。
まずは読み方ですが、「一攫千金」は「いっかくせんきん」と読みます。
「一攫千金」とは「一つかみで大金を得ること」「一つの仕事で巨利を得ること」という意味です。
つまり、「一度に、しかもたやすく大きな利益を得ること」を表しています。
「一攫千金」の語源
次に、「一攫千金」の語源についてご紹介します。
もともとは古代中国・春秋戦国時代の終わり頃、秦(しん)の国の公子で「異人(いじん)」という人がいました。異人は趙(ちょう)の国の人質として不遇のな時期を過ごします。これを救ったのが「呂不韋(りょふい)」という人です。その後、呂不韋が手を尽くし、異人を秦の太子・安国君(あんこくくん)の寵姫の養子にし、世子として擁立します。名も養母にちなみ「子楚(しそ)」と改めます。安国君は王として立ちますが、間もなく逝去し、太子であった子楚が即位し、荘襄王となります。この時、業績が認められた呂不韋は丞相に任じられ政治家として最高位に就きます。この頃の秦では、自分の家に様々な食客を集め、その数が多いほど大物だとされていました。呂不韋もこれに対抗し、三千人の食客を集めます。召使も含めれば、1万人を超えたと言います。
その中の学者に呂不韋が命じて編集させた書に「呂氏春秋(りょししゅんじゅう)」があります。書には、呂不韋の業績を始め天文暦学や音楽理論、農学理論など自然科学的なことも多く記され、今でいう百科事典のような書物です。この書物の出来栄えに、呂不韋は「一字でも減らすか増やすかできた者には千金を与える」と触れ回ったのです。これが「一字千金」の由来となり、「一文字で大金を得る」ことから、今の「一攫千金」へと繋がります。
「一攫」は「一つかみ」という意味です。「攫」は常用漢字ではありません。意味は「つかむ」「つかみとる」ことで、「得る」ことを表し、「一度で得る」を表現しています。また、「一つかみ」という行為が、「あまり苦労せず」「たやすい」ことを合わせて表現しています。「千金」は「大金」「非常に高価、貴重なこと」という意味です。
「一攫千金」の英語表現と類義語
「一攫千金」の英語の表現
続いて「一攫千金」が英語でどのように表現されているのかをご紹介します。
- Get rich quick(一攫千金)
【例文】
- He often tries to get rich at a sinngle bound(彼はよく一攫千金を夢見ている)
「Get rich」は「金持ちになる」「富む」、「quick」は「すばやい」「迅速な」という意味です。なので、「Get rich quick」の直訳は、「すぐにお金持ちになる」となり、「一攫千金」の「一つかみで大金を得る」を表しています。
そして、「often」は「よく」「しばしば」、「tries」は「try」の複数形で「努力する」「やってみる」、「a sinngle bound」は「一躍して」という意味です。なので、「to get rich at a sinngle bound」の直訳は「一躍してお金持ちになる」です。「一躍」は「途中の段階を飛び越えて進むこと」「いっぺんに評価が上がること」という意味です。
期間を置かず、あまり苦労せずに利益を得るという部分で「一攫千金」と同じですね。
「一攫千金」の類義語
次に「一攫千金」と似たような意味を持つ言葉をご紹介していきます。
- 一粒万倍(いちりゅうまんばい)
「一粒万倍」は「一粒の種子をまけば、実って万倍もの収穫を得ることができる」という意味です。「わずかなものから多くの利益があがること」を表しており、「一攫千金」の「一つかみで大金を得ること」と同じですね。
ただ、「一粒万倍」には「わずかなものでも粗末にしてはいけないという戒め」という意味もあります。「一攫千金」とは使う場面が必ずしも同じになるとは限らないでしょう。
「一攫千金」の使い方
最後に「一攫千金」の使い方を紹介します。
【例文】
- 「彼は、一攫千金の夢を抱いて上京した」
- 「一攫千金を夢に宝くじを買う」
- 「友人から、一攫千金の儲け話があると声をかけられた」
- 「彼らは一攫千金を狙うのではなく、地道に努力して進む道を選んだ」
- 「空き時間にと始めたビジネスが一攫千金をもたらした」
「一攫千金」は「楽をして儲けよう」と考えたり、「少ない元手で大金を手にする」という状況を表すときに用いられます。「一攫千金を狙う」「一攫千金を夢見る」などの言い方が多いでしょう。
また、誤用例として「長年の努力が実り、一攫千金を手に入れることができた」など、地道に努力して儲けることには使えないので気を付けたいですね。
「一攫千金も夢じゃない!」
「一攫千金」という言葉には本当に惹きつけられますね。ちょっと話しを聞きたくなってしまいます。宝くじなどに夢見る気持ちもわかります。
また、ビジネスで「一攫千金」を狙う人も多いのではないでしょうか?「楽して利益を得る」ことは簡単には叶わないことでしょう。でも、その夢を持ち続けたいですね。
夢を持ち、語ることは自由です。思い続けていたら、もしかしたら、本当に夢が叶うかもしれませんね。
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