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ただ、あまり人の挙動に対して、いちいち神経をとがらせているのも考えものですよね。誰であっても人の行動を制限できるものではなく、そんなことに時間を消費するのもどうかと思います。
とはいえ、表現の幅が広がることは良いことなので、今回は「一挙一動」について見ていきましょう。
「一挙一動」の意味と語源
それでは「一挙一動」の意味や語源について見ていきたいと思います。
「一挙一動」の意味
まずは読み方ですが、「一挙一動」は「いっきょいちどう」と読みます。
この「一挙一動」とは、「ちょっとした動作や振る舞い」「ちょっとしたしぐさ」という意味になります。
「挙動」には立ち居振る舞いや動作という意味があり、それを分けて「一度」とか「ちょっとした」という意味をもつ「一」をつけて「一挙一動」となりました。
ちょっと手を挙げたり、ちょっと体を動かしたりというところから「ちょっとしたしぐさや動作」という意味になりました。
「一挙一動」の語源
次に「一挙一動」の語源について見ていきましょう。
「一挙一動」は2語に分けて説明していきましょう。
まず「一挙」ですが、こちらは聞いたことがある方も多いと思います「一挙に(=いっぺんに)」という「物事を一度にやりきること」という意味と「一つの動作・行動」という意味があります。今回では、後者の方に当てはまりますね。
次に「一動」ですが、こちらは見たままの「一つの動き」ですね。
この2語が合わさるわけですが、意味的にもほぼ同じなので強調しているイメージですね。
ちなみに、簡単に漢字を読み解くと「(手を)挙げるや動かす」ということから、一つ(=少し)の動きなどになり、結局同じ意味になりますね。
「一挙一動」の英語・類義語表現
では次に、「一挙一動」の英語表現や類義語・対義語表現にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
「一挙一動」の英語表現
「一挙一動」を英語で表すと次のようになります。
- every move(すべての動き)
- everything one does(その人がするすべてのこと)
- every move one makes(その人がするすべての動き)
どれも似たような意味ですね。
【例文】
- Be careful about everything you do.(一挙一動に注意しなさい。)
「every(すべての)」も「move(動き)」もわかりやすい単語なので、理解しやすいですね。
「一挙一動」の類義語
「一挙一動」の類義語には次のようなものがあります。
- 一挙手一投足(いっきょしゅいっとうそく)
- 一言一行(いちげんいっこう)
この「一挙手一投足」という言葉、「一度手を挙げて一度足を動かす」というところから「ひとつひとつのしぐさ、動作」という意味で使われています。ただし「一挙手一投足」には、それに加えて「ちょっとした努力、わずかな骨折り」という意味があります。こちらの意味を知っている人は、中々いないのではないかと思います。
もうひとつの「一言一行」についてですが、こちらは「ひとつの言葉」と「ひとつの行為」というところから「ちょっとした言葉やちょっとした行い。わずかな言行」という意味で使われています。
「一挙一動」と似ていますが、「動作」か「言動」かといった細かな違いがあります。
「一挙一動」の使い方
では、最後に「一挙一動」の使い方の例文をご紹介します。
【例文】
- 「彼の一挙一動が気に障る」
- 「バレエの発表会で、娘の一挙一動を見守る」
- 「彼の一挙一動に、日ごろの練習の成果が見てとれる」
- 「一挙一動が醸し出す、彼女の家柄の良さ」
- 「あの人の技を盗むため、一挙一動を観察しよう」
「一挙一動」は名詞の役割をするので、「~の」「~は」「~が」「~を」と続けることができます。
ただ「彼の一挙一動の動き」のように「動き」が重複してしまわないように気を付けましょう。
一つ一つの行動と言動が結果を生み出すという意味で、こちらの四字熟語も参考にしてください。
意味を覚えるときは漢字とワンセットで
「一挙一動」について見てきましたが、いかがでしたでしょうか。
四字熟語は覚えるのがなかなか大変だという人も多いかもしれませんが、漢字の意味とあわせて覚えると覚えやすいと思います。
「一挙一動ってなんだっけ?」となったとしても、「挙動は人の動きという意味だから、一つの挙動でちょっとした動きって意味か」と正解を導き出せるようになります。
漢字を覚えておくと意味だけでなく、手書きで文章を書かなければならなくなった時などにすらすら書けて役立ちますよ。
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