「威風堂々」とは?意味と語源、英語表現と類義語【使い方の例文】

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音楽が好きな人もそうでない人も、コンサートやテレビなどでこの曲を聴いたことがありませんか?

エルガー:「威風堂々」第1番:シノーポリ/フィルハーモニアO

この有名な曲の題名も、「威風堂々」という名前なんです。

曲調からも言葉のニュアンスがよく伝わってきますよね。

 

いくら有名な曲とはいえ、「今まで曲は知っていたけれどどうやって読むのかわからなかったんだよね!」という場合もありますよね。

「威風堂々」の基礎知識から学んでいきましょう。

 

この記事では、「威風堂々」の意味と語源、英語表現・類義語や例文による使い方をご紹介していきます。

 

 

 

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「威風堂々」の意味と語源

 

「威風堂々」の意味

 

最初に、「威風堂々」の意味をご紹介します。

まずは読み方ですが、「威風堂々」は「いふうどうどう」と読みます。

「威風堂々」とは「非常に立派な風貌であること」「威厳があって、厳かなさま」という意味です。

冒頭でご紹介したエルガーという人の曲の1つ「威風堂々」も、まさにそのような雰囲気が如実に現れた曲したよね。

 

 

「威風堂々」の語源

 

次に、「威風堂々」の語源をご紹介していきます。

 

「威風堂々」を二語に分けてご紹介します。

まず、「威」という漢字だけで「人を従わせるような勢い」「強い勢力」という意味があります。
「風」という漢字は、「様子」という意味があります。

例えば「トマトパスタ ヨーロッパ風」というと、ヨーロッパの様子を感じさせる、つまり本格的なパスタが出てくるように思いますよね。このように、私たちは日常生活の中の様々なシチュエーションで「風=様子」という使われ方を目にしています。

次に「堂々(堂堂)」です。

「々」という記号(実は漢字ではないのです)は「直前のものを繰り返すときに使うマーク」なのです。
だから「堂々」と書いても「堂堂」と書いても、どちらも正解です。

「堂々(堂堂)」という言葉には、「立派なさま」「何も包み隠す部分がなく、りりしいさま」という意味があります。

元々、「堂」という漢字は表御殿、つまり最も主となる建物のことを示しています。本殿、とでもいいましょうか。

メインで使われる一番立派な建物なので、大事なお客様を迎えたり何かの儀式を執り行ったりする場所だったので、その建物の立派さから「堂々」という言葉が生まれたといわれています。

 

 

 

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「威風堂々」の英語表現と類義語

 

「威風堂々」の英語表現

 

続いて、「威風堂々」の英語表現をご紹介します。

  • pomp and Circumstances(威風堂々)
  • sedateness(威風堂々)
  • solemness(威風堂々)

 

実は「オセロ」という儀曲の中に出てくる一節から引用された言葉で、最初に動画で紹介した曲のタイトルにも採用されているんです。

元々「pomp」が「華麗さ・壮麗さ」、「Circumstanceには「儀式ばること、ものものしさ」という意味があります。つまり直訳すると「華麗で儀式的な様子」となりますが、これをわかりやすい日本語にかみ砕いて「威風堂々」と訳したのですね。

また、「sedateness」は「落ち着き」、「solemness」は「厳粛さ」という意味になります。

その他、「regal person」には、「堂々とした人」という意味があります。時と場合によって使い分けてみましょう。

 

四字熟語の英語表現を、ビジネス場面別でまとめてみました。

ビジネス英語として実践で使える四字熟語30選【英語勉強アプリもご紹介】

 

 

「威風堂々」の類義語

 

それでは、「威風堂々」の類義語をご紹介します。

  • 威風凛々(いふうりんりん)
  • 英姿颯爽(えいしさっそう)

 

威風凛々」は、「貫禄があって凛々しい様子」という意味です。

「英姿颯爽」は、「堂々として容姿が立派で勇ましい様子」という意味になります。

字面を見るだけでも、いかにも威風堂々と同じような意味を持っていることが分かりますよね。

日常会話で耳にすることは少ないかもしれませんが、一緒に覚えているとふと目に入った時にも慌てずに済みますね。

 

ちなみに「英姿颯爽」については、こちらの記事に詳しく書いています。

「英姿颯爽」の意味やスローガンにもいい使い方や例文【英語・類義語あり】

 

凛々しい姿は”勇気”があってこそ生まれるものですが、こちらの「勇気凛々」も合わせてご覧ください。

「勇気凛々」とはどんな四字熟語?意味や英語、使い方の例文をご紹介!

 

 

 

「威風堂々」の使い方

 

最後に、「威風堂々」の使い方を例文でご紹介してます。

【例文】

  1. 「男たるもの、いつでも威風堂々としていなければならない。人前で泣くなどもってのほかだ」
  2. 「やはり優勝チームは表彰式でも威風堂々としていて憧れるなあ」
  3. 「祖父は何歳になっても威風堂々としていて老いを感じさせない」
  4. 「威風堂々とした歩き方を練習しなさい。まずその猫背から治していこう」
  5. 「うちの校長先生は威風堂々としていながらも自分に厳しく他人には優しい。私も校長先生のような大人になりたい」

 

例文のように、「威風堂々として(とした)~〇〇」と使うのが一般的ですね。

最初こそ難しそうに見えたかもしれませんが、「威風堂々」の意味を知れば案外日常会話の中でも使える四字熟語と言えます。

 

 

 

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まとめ:勇ましい気持ちが持てる「威風堂々」

 

以上、「威風堂々」についてご紹介してきました。

まとめると、以下の通りです。

 

読み方 いふうどうどう
意味 非常に立派な風貌であること。威厳があって、厳かなさま。
語源 ・「威」=「人を従わせるような勢い」「強い勢力」
・「風」=「様子」
・「堂々(堂堂)」=「立派なさま」「何も包み隠す部分がなく、りりしいさま」
英語表現 ・pomp and Circumstances(威風堂々)
・sedateness(落ち着き)
・solemness(厳粛さ)
類義語 ・威風凛々(いふうりんりん)
・英姿颯爽(えいしさっそう)

 

例文をご紹介したところからもわかるように、「威風堂々」という言葉は案外日常的に使える言葉だということが分かってきましたね。

「言葉だけじゃどうしてもイメージがつかめないなあ」という人は、是非「威風堂々」という曲を聴いてみてください。

イギリスで生まれた行進曲なので、堂々と行進するいかにも“英国の衛兵”という風景も目に浮かぶことでしょう。

そしてそのことによって、言葉に対する理解やイメージも深まるのではないでしょうか。

是非、「難しそう」という先入観を捨てて、四字熟語に親しんでみてくださいね。

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