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学生時代、クラスの中で元から力が強い人が体育の時間の得意種目になると、さらに強くなる「為虎添翼」なことがあったのではないでしょうか。
勉強についても同様なことが言えて、もともと頭が良かった人が得意科目になると周りともっと差ができるということも見たことがきっとあるでしょう。
ところで、「為虎添翼」の意味をご存じでしょうか。
この記事では、「為虎添翼」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をご紹介します。
「為虎添翼」の意味と語源
「為虎添翼」の意味
最初に、「為虎添翼」の意味をご紹介します。
まず読み方ですが、「為虎添翼」は「いこてんよく」と読みます。
「為虎添翼」とは、「もともと強いものがさらに強い力を持つこと」という意味です。
つまり、もともとポテンシャルが高い人がさらに強い力や実力を持つことという意味です。
「為虎添翼」の語源
次に、「為虎添翼」の語源をご紹介します。
「為虎」と「添翼」に分けて解説します。
「為虎」は「虎に」という意味です。この「為」という字は「~のために」という意味ではなく、「~に」という対象を意味する前置詞の意味で用いられています。
「添翼」は「翼を添える」という意味です。「添」という字は「追加する、増やす」という意味で、添加や添付という言葉もあります。
「為虎添翼」の直訳は「虎に翼を添える」という意味になります。
この言葉を見て感じることは人間だれしもポテンシャルを持っているということです。好きこそものの上手なれとも言いますが、好きなことや得意なことを伸ばせば誰でも「為虎添翼」になります。
「為虎添翼」の使い方
続いて、「為虎添翼」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「彼はもとから仕事ができるが、資料を作らせたら為虎添翼だ。」
- 「前代未聞な才能だ。絵を描かせたら、為虎添翼なんじゃないか。」
- 「あそこの家の子供は頭がいいが、数学をさせたら為虎添翼だよ。」
- 「為虎添翼になれるような特技を見つけたい。どんなことも平均以上はこなすことができるのにな。」
- 「君は逸材だ。もしかしたら、別のことをやらせたら為虎添翼になるんじゃないか。」
「為虎添翼」は、実力のある人がさらに実力をつけることを表しています。使い方としては、「~為虎添翼だ」や「為虎添翼な~」という形で用いられます。
「為虎添翼」は人に対して用いられます。もともと力がある人、実力がある人に対して用いられるので注意してください。
「為虎添翼」の類義語と英語表現
「為虎添翼」の類義語
それでは、「為虎添翼」の類義語をご紹介します。
- 鬼に金棒(おににかなぼう)
- 為虎傅翼(いこふよく)
「鬼に金棒」は「強いものに一層強さが加わること」という意味です。「為虎添翼」と似た意味を持ち、虎が鬼に代わって表現されています。
「為虎傅翼」は「強いものがさらに力をつけること」という意味です。「為虎添翼」と似た意味を持ち、添が傅に代わって表現されています。
「為虎添翼」の英語表現
最後に、「為虎添翼」の英語表現をご紹介します。
- Double advantage(為虎添翼)
【例文】
- If you acted the way I teached, you would get double advantage.(私が教えた方法を実行すれば、為虎添翼になることができるだろう。)
- People who live my neighborhood get double advantage in soccer game.(私の隣人はサッカーにおいて為虎添翼になる。)
「double」は「二倍」、「advantage」は「利益」を意味しています。直訳すると「二倍の利益」となります。
他にも、英文で「That would give us a decisive advantage.」でも表現することができます。
まとめ
以上、「為虎添翼」について、ご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | いこてんよく |
意味 | もともと強いものがさらに強い力を持つこと |
語源 | 「為虎」=「虎に」、「添翼」=「翼を添える」 |
類義語 | 鬼に金棒、為虎傅翼 |
英語表現 | double advantage(二重の利点) |
「為虎添翼」は、優れた能力を持つ人に用いる言葉です。意味と使い方をおさえてぜひ活用してみてください。
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