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古びた色合いのものを見ると、大した年月が経っていなくても、長い間存在していたのではないかと思うものがありますね。
最近では、わざとアンティーク加工を施しているものもよく見かけます。
古さを感じる外見だけれど、それは現代の技術による造られた古さなのですよね。
古さを演出するほど、古い物事には価値があるということなのでしょうか。
「古色蒼然」は、古さが自然に時を経て出来上がったものです。
この記事では、「古色蒼然」の意味や語源、英語・類義語の表現や使い方の例文をご紹介します。
「古色蒼然」の意味と語源
「古色蒼然」の意味
それでは「古色蒼然」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「古色蒼然」は「こしょくそうぜん」と読みます。
「古色蒼然」とは、「長い年月を経て、いかにも古びて趣があるさま」という意味です。
古めかしく、それでいて面白みのある様子をあらわします。
「古色蒼然」の語源
続いて「古色蒼然」の語源をご紹介します。
「古色蒼然」を二つの単語に分けてご説明します。
まず、「古色」は「古びた色や様子」という意味です。年月を経て趣ある色合いとなったものと、そのように見えるものを言います。
次に、「蒼然」は「あおあおとしているさま、薄暗くぼんやりしているさま、古びて色あせているさま」という意味を持ち合わせています。「古色蒼然」の場合は「古びて色あせている」という使い方が合っているでしょう。
「蒼然」の「蒼」は青色を表しますが、「顔面蒼白」など蒼白い顔を表す時にも使用します。「蒼」は灰色が混じっている青色を表し、少しくすんだような色を表します。
「古色蒼然」は古い色とくすんだ青い色ということで古めかしさを強調しているのですね。
「古色蒼然」の英語表現と類義語
「古色蒼然」の英語の表現
次に「古色蒼然」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
Antique-looking(古色蒼然)
【例文】
- Antique-looking and the house(古色蒼然とした家)
- The book was something serving as antique-looking(その本は古色小然たるものだった)
「Antique」とは、「骨董、古くて価値のある、旧式」など古めかしい昔の物事を指します。「looking」は「見える」という意味で、「Antique-looking」は「古く見える」という直訳です。
「古色蒼然」の類義語
「古色蒼然」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 古色古香(こしょくここう)
「古色古香」は「書画などが古くなり、独特の墨の色と香りを漂わせている様子ということ。優雅な趣のあること」という意味です。
墨を使用して書かれた書物などは、古い墨と紙の独特な臭いが出ますよね。「古色蒼然」は、それらもひっくるめた古いものを表します。
「古色蒼然」の使い方
最後に、「古色蒼然」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「京都へ修学旅行に行った時は、古色蒼然とした寺社にときめかなかった」
- 「この橋は、古色蒼然としたレンガ作りで大変趣がある」
- 「新しい街並みに、古色蒼然の建物が意外とマッチしていて面白い」
- 「私は若い頃から古いものに興味があり、古色蒼然な骨董品や古着に目がなかった」
- 「父の実家は単なる古めかしい建物だと思っていたけど、専門家がみれば古色蒼然とした歴史のある建物だった」
「古色蒼然」は、古く趣のあるものに対して使用されます。
「古色蒼然(とした)」「古色蒼然な」などと使用される場合が多いですね。
人も「古色蒼然」だとより面白い
物・街並み・建物などで古びた趣あることとして、「古色蒼然」は使用されますが、これは人にも当てはまると思います。
長い年月を生きてこられた方たちは、様々な経験をして面白みが増しているものです。
お話する機会があるのならば、お年寄りの「古色蒼然」の世界を教えてもらいましょう。
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