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「〇〇をしてはいけません」と言われると、その〇〇をしてしまいたくなるのは人間の性ですよね。
童話「鶴の恩返し」を例にとってみると、鶴に「戸を決して開けてはなりません。」と言われながらも、結局主人公は「興味本位」で戸を開けてしまうのです。
ところでみなさん巷でよく聞く言葉「興味本位」とはどのような意味はご存じでしょうか。
この記事では、「興味本位」の意味や語源、英語表現や類義語、使い方や例文をご紹介します。
「興味本位」の意味と語源
「興味本位」の意味
それでは、「興味本位」の意味をご紹介します。
まず読み方ですが、「興味本位」は「きょうみほんい」と読みます。
「興味本位」とは、「内容に関わらず、面白いか面白くないかだけを判断基準にするさま」という意味です。
この「興味本位」を言い換えると、その後の状況や自分の立場に関わらず、ただ単に面白さだけを軸として判断しているさまを表しているということです。
「興味本位」の語源
続いて、「興味本位」の語源をご紹介します。
「興味本位」は「興味」を「本位」とする、というように目的語の関係になっています。
「興味」とは「人の関心を惹きつける面白いこと・さま」のことを表します。「興」という字は「盛んになる」という意味を持つ字です。「興亡」や「興行」という語もあるように、物事に「盛る、立ち上がる」という意味合いを持ちます。
「本位」は「判断の基本とするもの、軸するもの」という意味です。「本位」にくっついている語に対して「~を基本にする、軸にする」という意味になります。「本」と「位」が両者とも「基準となる」という意味合いを持つ字です。
「興味本位」の英語表現と類義語
「興味本位」の英語表現
次に「興味本位」の英語表現をご紹介します。
- Out of curiosity(興味本位)
【例文】
- I will go to the soccer game out of curiosity. (興味本位でサッカーの試合を見に行きたい。)
- I heard that she went to Russia out of curiosity. (彼女は興味本位でロシアに行ったと聞いた。)
「out of~」は「~の内で」という意味で「out of curiosity」を直訳すると「興味の内で」という意味になります。
つまり興味の範疇で〇〇するという意味になるわけです。
「興味本位」の類義語
「興味本位」の類義語をご紹介します。
- 気乗り(気乗り)
- 面白半分 (おもしろはんぶん)
「気乗り」は「行動をする気があるかどうか」という意味です。
つまり「行動するかどうか」は興味のあるなしによるということなので、「興味本位」とかなり近い意味合いを持っています。
「面白半分」は「真剣さに欠けているさま」という意味です。
こちらは「面白さ」だけを判断基準としている点で「興味本位」と似ていますが、「面白半分」はマイナスのイメージが強い語なので、「興味本位」よりも冷やかしの意味合いが強いことに要注意です。
「興味本位」の使い方の例文
最後に、「興味本位」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「興味本位でお祭りに行ったら、大勢人がいてひどい目にあったよ。」
- 「何事も興味本位で始めてみることが大事だよ。」
- 「興味本位で始めたことだけど、意外に習慣になっている。」
- 「このCDおススメだよ。興味本位でいいから騙されたと思って聞いてみて。」
- 「興味本位でやらないでほしいな。真剣にやっている人もいるんだから。」
例文を見てみると「興味本位」は、プラスの文意でもマイナスの文意でも目上・目下関係なく用いることができます。
「興味本位で~」という風に用いることが多いです。
ただ用いられる場面として、経験したことがある・精通している場合は「興味本位」は誤用になってしまうことだけ要注意です。あくまで興味だけが判断の基準になっている際にのみ用いるようにしてください。
興味があることを示すことば「興味本位」
「興味本位」は面白さを軸に行動するときに用いる言葉です。
あまり良い印象を与えない空虚な言葉のように捉えられがちですが、実際は「内容に関わらず」用いることができる言葉です。
表現にラフな印象を与えたいとき、やわらかい表現で注意したいときなんかに活用できますし、注意や指導するときにもニュアンスを伝えやすい言葉なので、ぜひ活用してみてください。
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