「無知蒙昧」の意味や読み方とは？使い方の例文と英語＆類語をご紹介

あなたは勉強をしていると「なんで勉強するのかな？」と思うこと、思ったことがありませんか？
机に向かうことだけが勉強ではありません。仕事や人間関係からも勉強することはたくさんあります。ポイ捨てやマナー違反など周囲の人の迷惑を考えない言動をする人は学ぶことを怠っているとみなされるでしょう。
この記事では、出来るならあまり使いたくない「無知蒙昧」について意味や英語･類義語、例文を用いた使い方をご紹介していきます。

｢無知蒙昧」の意味は？語源は？

「無知」は読めるけれど「蒙昧」がわからない人もいるでしょう。
読み方は「むちもうまい」になります。案外、そのままの読み方が正解だったりしますが四字熟語になるとつい深く考えてしまいますね。

「無知蒙昧」の意味は？

「無知蒙昧」とは「学問や知識がなく常識を知らない人」という意味です。
評価されたくない意味の言葉ですね。ただし高学歴でも常識やマナーを知らない人やたとえ学歴はなくとも社会に貢献している人もたくさんいますので一概に勉強だけが「無知蒙昧」の基準にはならないことを覚えておきましょう。

「無知蒙昧」の語源は？

• 「無知」・・・「知識が浅い」という意味
• 「蒙昧」・・・「物事の道理がわからないこと」という意味

人間は「無知」の状態で生まれてきます。そして親のしつけ・学校・社会などの様々な交流の中で知恵や知識を身につけていくのです。現代では「無知」はよくないこととされていますが、「無知」の純粋さを旧約聖書などでは唱えています。学ぶことが当たり前のこととなった現代では純粋さより知識のなさを否定されるようになり「蒙昧」と合わせた言葉として成立しました。

「無知蒙昧」を英語・類義語で表現してみよう

それでは、「無知蒙昧」を英語・類義語で表現するとどのようなものになるのかをご紹介していきます。

「無知蒙昧｣の英語表記

「無知蒙昧」を英語で表現すると以下のようになります。

• unenlightened
• ignorance

【例文】

• He was ignorant of the world.（彼は無知蒙昧な人だった。）

「ignorance」とは「無学の・無知の」という意味の英語です。形容詞の「ignorant」を表現することで「無知蒙昧の人」になります。
「unenlightened」も同様の使い方をしますが「真相を知らない･偏見に満ちた」という意味になるので「無知蒙昧」として「ignorance」がわかりやすく表現できるでしょう。

「無知蒙昧」の類義語

次に「無知蒙昧」の類義語についてどのようなものがあるのかみていきましょう。

• 愚昧無知（ぐまいむち）
• 不学無術（ふがくむじゅつ）
• 無知愚昧（むちぐまい）
• 無知無学（むちむがく）

どの四字熟語にも含まれている「知」や「学」は、勉学や知識の豊富が常識の有無として評価されるものであることがわかります。しかし机に向かうだけが勉学ではないことを覚えておきましょう。

「無知蒙昧」の使い方と例文

それでは「無知蒙昧」はどのように使われるのか例文をご紹介していきます。

【例文】

1. 「都会の人は田舎の人を無知蒙昧と思いがちだ。」
2. 「もっと人の話も聞かないと、無知蒙昧な人間になるよ。」
3. 「最近の政治家の態度は、有者を無知蒙昧と馬鹿にしているようだがこちらからすると同じように思っている。」
4. 「講演会に参加したが、無知蒙昧な人がいてじっくりと聞くことが出来なかった。」
5. 「先生の話が専門的で、その分野において無知蒙昧な私は質問も出来なかった。」

「無知蒙昧」は非常識という使い方をされることが多いですが、ひとつの分野において無知な場合にも使うことがあります。
専門的なことに関して「無知蒙昧」な自分を知ったとき勉強しようと前向きに考えられると悪いことばかりの言葉ではありませんね。

机に向かうことだけが知識を得る方法ではないということ

ここまで「無知蒙昧」について解説してきました。
無知なことは純粋なことです。知らないことを知ると素直に喜びに変わります。
ただ学ぶことだけで行動が伴わなくなると、いくら知識人でも「無知蒙昧」なのです。
机に向かい勉強することはいいことですが、知識や勉学ではない事柄がたくさんあることを覚えておきましょう。