「前後不覚」とは?意味と語源、使い方の例文【類義語と英語表現】

この記事は、約7分で読むことができます。

たまに学生時代の友人と飲み会をすると、前後不覚になるまで泥酔してしまうことはありませんか?

旧友とのお酒の場は楽しいですが、そこまで飲んでしまうのは少し考えものですよね。

そもそも、この「前後不覚」の意味はしっかりわかっていますか?

この記事では、「前後不覚」の意味や語源、使い方や例文、英語表現や類義語をご紹介します。

 

 

 

スポンサードサーチ

「前後不覚」の意味と語源

 

「前後不覚」の意味

 

最初に、「前後不覚」の意味をご紹介します。

まず読み方ですが、「前後不覚」は「ぜんごふかく」と読みます。

「前後不覚」とは、「物事のあとさきも分からなくなるくらいに、正常な意識を失うこと」という意味です。

意識がしっかりと動いていない状態を指す言葉ですね。

 

 

「前後不覚」の語源

 

続いて、「前後不覚」の語源を紹介します。

「前後不覚」という言葉を二語に分けて紐解いてみましょう。

まず「前後」とは、ここでは「前と後ろ」という意味ではなく「時間の前後」という意味です。空間的な「前と後ろ」ではなく、「物事のあとさき」のことです。

そして、「不覚」とは「意識がない」や「記憶がない」という意味です。「覚」に「意識する」「記憶する」という意味があるので、それを否定の「不」で打ち消していますね。

この二語を合わせて、「前後不覚」という言葉になっています。

 

 

 

スポンサードサーチ

「前後不覚」の使い方

 

次に、「前後不覚」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「彼は飲み会が大好きで、飲み会の時にはいつも前後不覚に酔っ払っているのに、よく生き延びられているものだ。」
  2. 「慣れない土地で過ごした一日は、これでもかというくらい疲れた。そのためか、ホテルに戻ると前後不覚に眠り込んだ。」
  3. 「競技かるたって、すごく疲れるんだって。試合後に前後不覚になって寝入ってしまうこともあるみたいだよ。」
  4. 「彼女はありえないくらいのあがり症なんだ。だからきっと、あんな大勢の人を前にスピーチだなんて、前後不覚になってしまっているかもしれないね。」
  5. 「もうすでに前後不覚に泥酔している彼を見て、なんとも言えない気持ちになった。」

 

「前後不覚」は、いつでも使える言葉ではありません。

「物事のあとさきも分からなくなるくらいに正常な意識を失うこと」なんて、そうそうありません。

そのため、お酒に泥酔している様子や、倒れ込むように寝てしまう様子を表すときに使われることが多いです。

「前後不覚に~」や「前後不覚の~」と使います。

 

 

 

「前後不覚」の類義語と英語表現

 

「前後不覚」の類義語

 

次に、「前後不覚」の類義語をご紹介します。

  • 意識朦朧(いしきもうろう)
  • 人事不省(じんじふせい)
  • 白河夜船(しらかわよふね)

 

「意識朦朧」は、「意識が薄れて心の働きがぼんやりと霞んでいる様子」という意味です。

「人事不省」は、「知識や意識をまったく失うこと。意識不明になり、昏睡状態になること」という意味です。

「白河夜船」は、「「何が起きても気がつかないほど、ぐっすり眠っていることのたとえ。また、知ったかぶりをすること」という意味です。

「意識朦朧」と「人事不省」は日常生活で使われるよりも、医療用語として使われることが多いですね。

「意識朦朧」は「前後不覚」とかなり似ている言葉ですが、「人事不省」は完全に意識を失っている状態を表す言葉なので、ちょっと違いますね。

 

「白河夜船」については、こちらの記事に詳しく書いています。

「白河夜船」の意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文5つあり】

 

 

「前後不覚」の英語表現

 

最後に、「前後不覚」の英語表現を紹介します。

  • unconscious(前後不覚)

 

【例文】

  • being unconscious(前後不覚な様子)
  • lay unconscious on the floor(前後不覚な状態で床に横たわった)

 

「unconscious」は、直訳すると「意識を失った」「無意識の」「自覚しない」などの意味があります。

 

使い方に注意!

「前後不覚」は、大雑把に言うと「意識を失う」ということですが、英訳する場合には「何が原因で意識を失ったのか」という点で様々な英訳があります。

そのため、毎回必ず「unconscious」を使うのではなく、事前にしっかり確認してみましょう。

 

四字熟語の英語表現を、ビジネス場面別でまとめてみました。

ビジネス英語として実践で使える四字熟語30選【英語勉強アプリもご紹介】

 

 

 

スポンサードサーチ

まとめ:「前後不覚」になる前に

 

以上、「前後不覚」について、ご紹介してきました。

まとめると、以下の通りです。

読み方 ぜんごふかく
意味 物事のあとさきも分からなくなるくらいに、正常な意識を失うこと
語源 「前後」=「物事のあとさき」、「不覚」=「意識がない」「記憶がない」
類義語 ・意識朦朧(いしきもうろう)
・人事不省(じんじふせい)
・白河夜船(しらかわよふね)
英語表現 unconscious(意識を失った)

 

「前後不覚」の状態は、お酒のせいにしろ疲れのせいにしろ、あまり良い状態とは言えません。

そういう状態になる前に、自制できるように気を付けましょう。

関連記事



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください