「馬耳東風」の意味と語源、英語表現・類義語【使い方の例文もご紹介】

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私は以前働いていた職場で、後輩や部下に熱心に仕事を教えていたことがあります。

しかし、こちら側が熱意を持って教育しているつもりでも、相手は意外と”そうではない”ことが多々あります。

基本的に指導や教育というのは自己満足ではダメということはわかっていますが、それとは別にいくら注意しても聞き流す、相手のことを考えて言っていても聞き入れることのない人がいます。

そんな時に使う「馬耳東風」ですが、どんな四字熟語なのでしょうか。

この記事では「馬耳東風」の意味や語源、英語表現・類義語や使い方の例文をご紹介していきます。

 

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「馬耳東風」の意味と語源

それでは早速、「馬耳東風」の意味からご紹介していきます!

「馬耳東風」の意味

まずは読み方ですが、「馬耳東風」はばじとうふうと読みます。

馴染みのない方には「耳」を【みみ】ではなく【じ】と読むことに違和感があるかもしれませんね。

これ単体で見ると分かりにくいものですが、よくよく思い返すと…そう、病院の診療科目に同じ読み方をする科がありますよね!

そう、「耳鼻科(じびか)」です。

ここでも「耳」は「じ」という読みになっていますね!

少し身近に感じられるのではないでしょうか!

「馬耳東風」とは、「人の意見や忠告を受け入れず、聞き流して心にも留めない様子」という意味です。

「明日も早いんだからさっとお風呂に入りなさい!」と、何度言われてもなかなかお風呂に入らない…これぞまさに「馬耳東風」でしょう。

「馬耳東風」の語源

では、「馬耳東風」という言葉はどうやって生まれたのでしょうか。

「馬耳東風」という言葉が最初に見受けられたのは、中国の書物「答王十二寒夜独有懐」という書物です。

中国の有名な詩人、「李白」という人が手がけました。

この頃の中国の王朝は「唐」で、紀元後618年から907年。300年近くも続く王朝なんてすごいですよね。

この間に日本では、飛鳥時代~奈良時代~平安時代と2度も時代が変わったのです。いかに唐王朝が長く繁栄していたかということが分かりますね。

では話を戻して、「馬耳東風」の由来をご紹介していきましょう。

この李白の書物に、このような言葉が登場しました。

「有如東風射馬耳」

日本語に訳すと「東風が馬の耳にふきかけるようなものだ」ということになります。

この言葉だけ見てもいまいちピンとこないですよね。

どういう経緯かというと、

李白が窓辺で詩を作る中で、多くの素晴らしい言葉の数々を並べても一杯の水の価値すらない。

なぜなら、どれだけ優れた詩歌であっても人々はその意味を理解することなくただ頭をふるだけなのである。

ここでポイントは、「東風」の意味です。

実はこれ、東の方角から吹いてくる「春風」のことなんです。

冬が明けて、春の訪れを知らせる風の事を指しているのですね。

「馬耳東風」という言葉は、どれだけ自分が素晴らしい詩歌ができたと思って世に送り出しても、それが理解されないもどかしさ、くやしさが表現された言葉だと言えます。

馬はたとえ東風(春の訪れを知らせる風)が吹いたとしてもそれを「ああ、春が来たな」と感じるのではなく、ただ風が吹いていることを認識するだけで何も感じない。

そのさまと、人々が詩歌のすばらしさに何も感じないさまを照らし合わせてできた言葉、というわけなのです。

なんだかちょっぴり切なくなってきますね。

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「馬耳東風」の英語表現・類義語

次に、「馬耳東風」の英語表現と類義語をご紹介します。

「馬耳東風」の英語表現

まずは「馬耳東風」の英語表現です。

  • Talking to the wall (壁に話しかける)
  • in one ear and out the other(一方の耳から入って反対側から抜ける)
  • pray to deaf ears(耳の聞こえない神に祈る)

以上のような、「一方的な会話」のような英語表現が「馬耳東風」の意味に近いです。

英語で独特の比喩表現を用いていることがまた興味深いですね。

「馬耳東風」の類義語

「馬耳東風」の類義語には以下のようなものがあります。

  • 犬に論語
  • 牛に対して琴を弾ず
  • 暖簾に腕押し

「犬に論語」とは、「道理が通じない相手には何を言っても無駄」という意味です。

牛に対して琴を弾ず」とは、「愚かな者にいくら立派な話をしても役に立たない」という意味です。

「暖簾に腕押し」とは、「どんなに力を入れても反応がない、張り合いがない様子」という意味です。

どの類義語も、一方的であったり相手に想いが伝わらないという意味がありますね。

 

「馬耳東風」の使い方の例文

それでは、最後に「馬耳東風」の使い方を例文で見ていきましょう。

【例文】

  1. 「彼に何を言っても、一向に態度が変わらない馬耳東風な様子だ。」
  2. 「何かショックなことがあったのかな…今日は心ここにあらずで、何を言っても馬耳東風だ。」
  3. 「馬耳東風な態度でいることは、目上の人には大変失礼にあたる。改善した方がいいよ。」
  4. 「あれだけの面白い話が響かなかったのかい?馬耳東風だとしか思えないよ。」
  5. 「君は趣味の話になると積極的なのに、仕事の話になると馬耳東風だね。」

 例文を見ても、「馬耳東風」は“右から左”というイメージであることがわかりますね。

使い方は、「馬耳東風だ」「馬耳東風の~」と名詞で使うこともあれば、「馬耳東風な~」と形容詞としても使えます。

「馬耳東風」のように気をつける必要のある四字熟語はこちらをご覧ください。

「厚かましい」という意味→「厚顔無恥」の意味をわかりやすく解説。

「大きなことを言う」という意味→「大言壮語」使い方の例文を5つご紹介。

「綺麗ごとばかりの並べる」という意味→「美辞麗句」とは?意味や例文による使い方

 

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「馬耳東風」という言葉から学ぼう

せっかく良い忠告をもらったとしてもそれを受け入れなければ価値は0です。

忠告をもらう側に、それを受け入れる姿勢があることこそ大事なことですよね。

人の忠告に耳を傾け、自分の行動に落とし込んでいくことによって新たな見え方もしてくることもあるでしょう。

全ての言葉に耳を傾けることはないと思いますが、常に馬耳東風というわけではなく助言を受け入れる姿勢を日頃から心がけるようにしておきましょう。

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