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突然ですが、あなたは子どものころ、夏休みの宿題は計画的に終わらせるタイプでしたか?
多くの人は、始業式の数日前になって、日記を書いたりドリルをやったり最後の最後になって「我武者羅」に宿題を終わらせていたのではないでしょうか。
毎年、苦労をしていても、次の夏休みにはまた同じことを繰り返してしまうんですよね。
ところで、「我武者羅」ってどんな意味なのかお解りですか。
この記事では「我武者羅」の意味や語源、英語表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「我武者羅」の意味と語源
「我武者羅」の意味
それでは、「我武者羅」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「我武者羅」は「がむしゃら」と読みます。
「我武者羅」とは、「一つの目的に向かい、周りを見ずに行動すること」という意味です。
言い換えれば、「他のことは無視して、ひたすら専念すること」を意味ですね。
「我武者羅」の語源
続いて、「我武者羅」の語源をご紹介します。
「がむしゃ」という言葉に接尾語の「ら」がついた語で、「羅」は当て字です。
「がむしゃ」 とは向こう見ずに振る舞うこと、またはそのような人を表す言葉です。
「がむしゃ」の語源はよくわかっていませんが、以下の3つが有力とされています。
・「我無性(がむしょう)」という言葉から来ているという説
・「我」にむしゃくしゃするという意味で「むしゃ」が付いたという説
・「我貪り(がむさぼり)」という言葉から来たという説
どの説も「他を顧みない様」がうかがえますが、ちょっと頑固そうなイメージも沸いてしまいますね。
「我武者羅」の英語表現と類義語
「我武者羅」の英語表現
次に、「我武者羅」の英語表現をご紹介します。
- Reckless(向こう見ずな)
- frantic(半狂乱の)
- daredevil(向こう見ずの人)
【例文】
- I was frantic every day.(私は毎日、我武者羅だった。)
- I’m hell-bent on this!(我武者羅に取り組んでいます)
英語表現だと、「熱中して」という意味合いよりも、「向こう見ずに」「ほかのことを考えずに」「無謀に」というニュアンスが強いですね。
「hell-bent」は、直訳すると「必死になって」という意味 です。
同じように「like mad」(狂ったように)として、必死さを表現することもできます。
「我武者羅」の類義語
「我武者羅」の類義語をご紹介します。
- 無我夢中(むがむちゅう)
- 一心不乱(いっしんふらん)
- 遮二無二(しゃにむに)
「無我夢中」は、無意識のうちに我を忘れて熱中してしまうこと、何かに心を奪われていることを意味する言葉です。
「一心不乱」は、心を一つの事に集中して、他の事に気をとられないことを意味します。
「遮二無二」は、むやみやたらと、無性に、向こう見ずに、という意味を持つ言葉です。
「無我夢中」と「一心不乱」は、「無意識のうちに」または「自分の意思とは関係なく」気が付いたら夢中になっていた時に使う言葉です。
理解した上で、自分の意思で専念する「我武者羅」とは上手に使い分けましょう。
「無我夢中」「一心不乱」「遮二無二」については、こちらの記事をご覧ください。
「無我夢中」の意味とは?英語や類語、例文や使い方のポイントをご紹介!
「一心不乱」の意味や英語表現。四字熟語の類義語や使い方の例文をご紹介
「遮二無二」とは?意味や語源、英語・類義語表現【使い方の例文つき】
「我武者羅」の使い方の例文
最後に、「我武者羅」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「大学受験の1カ月前から我武者羅に勉強して、どうにか志望校に合格することができた。」
- 「社会人一年目の時は他の同期に負けまいと、我武者羅に働いていたように思う。」
- 「我武者羅な人は、周りから見れば集中力がある人と評価されることもあるでしょう。」
- 「我武者羅に婚活した結果、理想の人と結婚することができた。」
- 「気に入ったウエディングドレスを着るため、我武者羅になってダイエットをした。」
一般的にはひらがなで「がむしゃら」と表記します。
ただただ、ひたすら一つのことに集中しているイメージですね。
「我武者羅に(がんばる、働く)」「我武者羅になって(ダイエット、勉強)する」などと使うことが多いですね。
また、周りを見ず一つのことに注力している人を「がむしゃらな人」ということもあります。
「我武者羅」は人によって良い意味にとらえる人と、悪い意味にとらえる人がいます。
「一つのことを努力する」というのはメリットですが、「向う見ずに」という部分に注目すると大丈夫かと心配になります。必ずしもいい印象ではないので、人をほめるときや励ますときに使う場合は注意しましょう。
目標にむかって一直線「我武者羅」
我武者羅に行動することは、漢字の様子から異様な状況を想像するかもしれません。
しかし、「1つの目的に向かって一生懸命努力をする」「ゴールを達成するためであればいかなる犠牲も問わない」といった経験は人生に一度くらいしておいた方が良いでしょう。
「我武者羅」にがんばった経験がある人は、その後の成長に差が出ます。
「あの時がんばっておけばよかった」と後悔しないためにも、「ここぞ!」という時には「我武者羅」に努力してみるのはいかがでしょうか。
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