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学生の頃は、校則の厳しさに反抗心がありました。
私の入学する数年前まではそんな厳しい校則は無かったのに、どんどん意味の分からない校則が増えて行きました。それは卒業生たちの素行の悪さが、そうさせたのかもしれませんね。でも、上履きの靴ひもの色が黄色じゃなきゃダメとか、何故そのようなことになったのか未だに謎です。他校に部活の遠征で行った時にも上履きを持っていかなければならなかったのですが、とても恥ずかしかった思い出があります。
そんな校則に関する四字熟語に「綱紀粛正」という四字熟語がありますが、どんな意味なのでしょうか?
この記事では「綱紀粛正」の意味や語源、英語・類義語の表現や使い方の例文をご紹介します。
「綱紀粛正」の意味と語源
「綱紀粛正」の意味
それでは「綱紀粛正」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「綱紀粛正」は「こうきしゅくせい」と読みます。
「綱紀粛正」とは、「家の規律や秩序、また政治のあり方や政治家、役人の態度を正す」という意味です。
腐った政治やお役人の態度を正すことですね。
「綱紀粛正」の語源
続いて、「綱紀粛正」の語源をご紹介します。
「綱紀粛正」を二語に分けてご説明します。
まず、「綱紀」とは大きい綱(つな)と小さい綱のことです。
「綱」は大きい綱の方を表しています。「綱」は大きな区分けも意味します。そして物事を取り締まる根本の決まりという意味でも使われます。
「紀」は小さい綱の方です。「紀」という漢字は糸巻から始まっています。
「糸」という字と「己」という字で出来ているのですが、「己」は糸巻の形をあらわしているのです。
「紀」は「糸を巻いて正しくおさめる」という意味があります。
「綱紀」は綱を意味していますが、「物事を正しくおさめる」という意味があります。
次に「粛清」ですが、「きびしく取り締まって不正な者を排除すること」という意味です。
「粛」は「つつしむ、静まり返っている」「身が引き締まるほど厳しい」という意味があり、「清」は「汚れやにごりがない」「澄んでいる」という意味があります。
「綱紀粛正」は、政治的な不正に対して厳しく取り締まることとして使われてきた言葉なのです。
「綱紀粛正」の英語表現と類義語
「綱紀粛正」の英語の表現
次に「綱紀粛正」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
For enforcement of law and order(綱紀粛正に)
【例文】
- I expect it for enforcement of law and order(綱紀粛正に期待する)
- It is clean by politics by enforcement of law and order(綱紀粛正で政治をクリーンに)
「enforcement」は「執行」という意味、「law and order」とは「厳しく取り締まる」という意味があります。「For enforcement of law and order」は「厳しく取り締まり、執行する」ということです。
「綱紀粛正」の類義語
「綱紀粛正」と似た意味や構成を持つ言葉をご紹介します。
- 是是非非(ぜぜひひ)
- 襟を正す(えりをただす)
「是是非非」とは「一定の立場にとらわれず、よいことをよいとして賛成し、悪いことは悪いとして反対すること」という意味です。こちらは政治や役所にかかわらず善し悪しを見極める場合に使用しますが、「綱紀粛正」は主に政治や役人の悪いことを正すという意味で使用されます。
「襟を正す」も「綱紀粛正」に似た慣用句です。「乱れた衣服や姿勢を整える。または、それまでの態度を改めて、気持ちを引き締める」という意味です。
「綱紀粛正」の使い方
最後に、「綱紀粛正」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「新しい知事になってから綱紀粛正を図り、お役所の中は今ギスギスしている」
- 「この学校は素行が悪い生徒ばかりだったが、綱紀粛正によって風紀が変わった」
- 「お金や不倫などで乱れていた政治の世界が、新首相によって綱紀粛正が図られ少しはまともになった」
- 「綱紀粛正ばかりでも、窮屈で自由がなくなる」
- 「選挙の時にあの候補者は綱紀粛正を訴えていたけれど、当選したら本人がスキャンダルまみれだった」
「綱紀粛正」は政治や役所で使用されるほか、学校や団体などの大きな組織の秩序を正す場合にも使用されます。
「綱紀粛正(を図る)」「綱紀粛正(によって)」などと、使用されることが多いですね。
難しい言葉でも話の内容で使ってみよう
正直「綱紀粛正」は難しい言葉ですね。
普段の会話では使う場面がかなり少ないでしょう。
しかし時事ネタなどで年配の方が話しかけてきた時は、内容に応じて「綱紀粛正」を使用すると話が弾むかもしれませんね。
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