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先日、報道番組を観ていたときのことです。コメンテーターの話を聞いていてふと、「この人たち、先日同じような内容のことを否定していたのに、今日は同調しているんだ。」と違和感を覚えました。
時代は変化するものなので、意見や考え方も違ってくるのは理解できることです。逆を言えば、考えや思いを貫き通すことは簡単ではないと言うことなのでしょう。
この記事では、「首尾一貫」の意味や語源、英語・類義語表現や使い方の例文についてご紹介していきます。
「首尾一貫」の意味や語源
「首尾一貫」の意味
まずは読み方ですが、「首尾一貫」は「しゅびいっかん」と読みます。比較的、読み方の簡単な四字熟語ですので、テスト問題では点を取り易いのでしっかりと抑えておきましょう。
「首尾一貫」とは「考え方が最初から最後まで変わらずに筋が通っていること」という意味です。
考え方がすぐに変わる人が周囲にはいますが、そのような人は残念ながら信頼関係を構築することが難しいです。
しかし、いくら考え方を変えずとも誰が聞いても誤ったことを貫くのはもっと問題です。「首尾一貫」とは筋が通った上で意思を貫き通すことであり、それが「この人について行きたい」と思わせることになるのです。
「首尾一貫」の語源
- 「首」…「頭」という意味
- 「尾」…「しっぽ」という意味
- 「一貫」…「一つの方針、考えを態度など貫き通す」という意味
頭からしっぽまでという動物の全身の先から先までを表しており、それを物事に置き換えて「最初から最後まで」と言う意味になりました。この言葉に「一貫」が合わさり、「首尾一貫」の意味として使われるようになりました。
「首尾一貫」の英語・類義語表現
次に「首尾一貫」の英語、類義語表現にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
「首尾一貫」の英語表現
「首尾一貫」の英語表現には以下のようなものがあります。
上記の英語を使った例文は以下のようになります。
【例文】
- His idea is constant.(彼の考えは首尾一貫している。)
「constant」とは「矛盾のない、信念のある」という意味です。四字熟語を直訳すると意味がわかりにくくなることもあるので、同じ意味の単語を用いることが相手にも伝わりやすいでしょう。
「首尾一貫」の類義語表現
それでは「首尾一貫」の類義語にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
- 「不変」(ふへん)
- 「終始一貫」(しゅうしいっかん)
- 「理路整然」(りろせいぜん)
- 「徹頭徹尾」(てっとうてつび)
- 「初志貫徹」(しょしかんてつ)
上記は、どの言葉も「貫くこと」という意味を含んだ言葉になっています。
昨今では「ブレない」といった言葉を耳にすることが多いですが、「ブレない」も意味は「首尾一貫」と同じで類義語と言えるでしょう。
「理路整然」と「初志貫徹」の記事はこちらをご覧ください。
「首尾一貫」の使い方
それでは「首尾一貫」の使い方はどのようになるのか例文を用いて見ていきましょう。
【例文】
- 「彼の学校は幼稚園から大学まで首尾一貫して教育方針で有名だ。」
- 「父の首尾一貫なところが長所でもあるが頑固でもある。」
- 「彼はその時の強者に従う性格で首尾一貫とは程遠い性格だ。」
- 「彼女は海外留学をしたいと首尾一貫の思いで現実のものにした。」
- 「おじいちゃんは首尾一貫な人であったと大量の日記をみて再確認した。」
頑固であったり、貫き通す性格などを表現する際には例文のような「首尾一貫」を用いることでより強調された文章になります。
「(首尾一貫)して」「(首尾一貫)な~」と動詞や形容詞として使うことが多いですね。
「首尾一貫」から見える人間性
ここまで「首尾一貫」について見てきました。様々な考えがあるのが世の中です。
その中で自分の考えや思い、態度を貫くことは容易ではありません。昨今、グルメ番組や旅番組などで地方地方で昔の人から受け継がれたものが紹介されています。
古代から現代に残されたものは「首尾一貫」のもとに守られてきたことがわかります。それは物や思いに馳せた「首尾一貫」した人間性の証なのではないでしょうか。
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