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とてもよく使用される言葉の一つに、「無理矢理」があります。
「無理矢理」という言葉は、あまり良いイメージがありません。それは、私も含め多くの人が日常的に「無理矢理」なことをしているからだと思います。
例えば、「無理矢理行く」「無理矢理入る」「無理矢理開ける」「無理矢理させる」などと使います。人間って、強引なんですよね。「こうしなければ」と自分がイメージするように「無理矢理」する人が多いと思います。
相手に無理を強いることもあれば、自分の行いに対して「無理矢理」ということもあります。
悪気がないことが多いです。でも「無理矢理」なことは、後で様々な不具合が生じることに注意していかなければなりません。
この記事では、「無理矢理」の意味や語源、使い方の例文、類義語や英語表現をご紹介します。
「無理矢理」の意味と語源
「無理矢理」の意味
最初に、「無理矢理」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「無理矢理」は「むりやり」と読みます。
「無理矢理」とは、「無理を強いて行う様子」「相手の嫌がることを強引に行う様」という意味です。
似た言葉で、「無理くり」があります。こちらは方言で北海道、東北地方で使用されると言われていますが、意外と全国的に使われているようです。
意味は、「無理矢理」と同じです。
「無理矢理」の語源
続いて、「無理矢理」の語源をご紹介します。
「無理矢理」を二つに分けて説明していきます。まず「無理」ですが、「物事の道理に合わず、筋道が通らない」ということです。「道理に反する」ことをいい、「非道」のことも表しています。行いにくいこと、また行いにくくとも、押し切って強引に行うことも「無理」と表現します。
次に「矢理」ですが、こちらは当て字です。「矢理」は、もともと「遣り」という意味でした。「遣り」は「遣ること」「行うこと」です。
「無理矢理」は、「無理やり」と書くこともあります。
「無理でもやる」「無理にでもやる」ということから、「無理やり」となり「無理矢理」と変化していったのは近年です。
「無理矢理」の使い方
次に、「無理矢理」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「嫌がる子を無理矢理、幼稚園に通わせた」
- 「詰め放題の野菜を、袋に無理矢理押し込んだ」
- 「彼から本当のことを無理矢理聞き出したが、後味が悪い」
- 「スケジュールを無理矢理調整して行った結果、大変な事態になってしまった」
- 「行列に無理矢理割り込んできたこの人は、周りからずっと白い目で見られている」
「無理矢理」は、できないことを強引に行うことです。
「無理矢理(行かせる)」「無理矢理(食べさせる)」「無理矢理(聞く)」など動詞と合わせて使用することが多いですね。
「無理矢理」の類義語と英語表現
「無理矢理」の類義語
それでは、「無理矢理」の類義語をご紹介します。
- 強制的(きょうせいてき)
- 否応なし(いやおうなし)
「強制的」は、「その人の意思を無視してさせるさま」という意味です。権威、威力などで無理してさせることを言います。
「否応なし」は「良いも悪いも聞かず」「良いも悪いも言わせず」ということです。ある行いをその人が了承するもしないも無視し、強引に推し進めることを言います。
どちらも「無理に遣る」、すなわち「無理矢理」と同じことです。
「無理矢理」の英語表現
最後に、「無理矢理」の英語表現をご紹介します。
- Forcibly(無理矢理)
【例文】
- Mother says she was forced to marry her father(父と無理矢理結婚させられたと、母は言っている)
- She forces her big feet to wear small shoes(彼女は大きな足に、無理矢理小さな靴を履かせている)
「Forcibly」は「無理矢理」の類語である「強制的に」という表現で使われることが多い単語です。
他に、「力ずく」や「強引に」などとも使用されます。
まとめ:「無理矢理」は後で影響が出るから要注意
以上、「無理矢理」についてご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | むりやり |
意味 | 無理を強いて行う様子、相手の嫌がることを強引に行う様 |
語源 | 「無理」は物事の筋が通らないこと、「矢理」は当て字で「遣る」こと |
類義語 | ・強制的(きょうせいてき) ・否応なし(いやおうなし) |
英語表現 | Forcibly(強制的に) |
「無理矢理」なことをしてもほとんどの場合、後でしわ寄せがあり、どこかで苦しい、つらい状況になります。
それは、自分も相手も周りも、そして人だけでなく世の中にあるものすべてに影響を及ぼす可能性があります。できるだけ自然に任せていきたいものですね。
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