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あなたは「諸行無常」という言葉をご存じでしょうか。
なかなか日常的に使う言葉ではありませんが、仏教用語というイメージがあるのではないでしょうか。
この記事ではそんな「諸行無常」の意味や語源、英語・類義語表現や例文による使い方をご紹介します。
「諸行無常」の意味と語源
まずは意味と語源についてご紹介していきます。
「諸行無常」の意味
先に漢字の読み方を確認しましょう。
全て音読みで「しょぎょうむじょう」と読みます。漢検5級レベルの四字熟語です。
「諸業無常」や「諸行無情」と漢字間違いをしやすいので気を付けください。
それでは意味をみてみましょう。
「諸行無常」とは「仏教の根本思想で、三法印の一つ。万物は常に変化して少しの間もとどまらないということ」という意味になります。
かみ砕いて言いますと「この世に存在するものは常に変転する。永久不滅なものは全くないですよ。」ということになります。
ちなみに三法印とは仏教教理を特長づける三つの教説のことです。
(「諸行無常」「諸法無我(しょほうむが)」「涅槃寂静(ねばんじゃくじょう)」)
「諸行無常」の語源
それでは語源を確認しましょう。
- 「諸行」は「もろもろの変化するもの。万物」
- 「無情」は「いっさいのものが変転して、定まらないこと」
この2つの言葉が合わさり、万物は常に変化していく様を表現するようになりました。
語源と意味を考えると「諸業」や「無情」という漢字間違いはしないで済みそうですね。
「諸行無常」の英語と類義語
続いて、英語表現と類義語についてご紹介していきます。
「諸行無常」の英語
仏教用語は元になっていますが、英語ではどう表現するのでしょうか。
【例文】
- Everything is ephemeral.(すべてのものは儚い)
- Nothing remains unchanged.(不変のものはない)
- Nothing is permanent.(永久的な物はない)
全て「諸行無常」として使っていただける表現になります。
しかしながら「諸行無常」は仏教用語のため、全く同じ表現が英語にはありません。
上記のように意味を直接英語に訳し表現してください。
「諸行無常」の類義語
- 万物流転(ばんぶつるてん)
- 無常迅速(むじょうじんそく)
それぞれの言葉をご紹介すると、以下のようになります。
「万物流転」とは「すべての存在は同じ状態であることはなく変化し続けること」、「無常迅速」は「世の中の移り変わりのすみやかなこと」という意味です。
「無常迅速」は「諸行無常」と同じ仏教用語です。
「諸行無常」の使い方
最後に使い方について例文でご紹介していきます。
【例文】
- 「この町のお店はよく変わり、諸行無常だと感じる」
- 「永遠に若い人などいないのだから、あなたは諸行無常ということを知った方がいい」
- 「人の命は諸行無常である」
- 「大好きなアイドルのメンバーが入れ替わりをするたび諸行無常を痛感している」
- 「諸行無常だと、別れたことを受け入れることしかない」
仏教用語のため日常的に使いにくいイメージがありますが、例文のように変化することに対して使うことができます。
ぜひ参考してください。
同じ仏教用語である、こちらの四字熟語もご存知でしょうか。
「諸行無常」を受けいれること
私が通っていた高校が仏教の学校だったため、平家物語の冒頭でもある「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。」と唱えるように覚えた記憶があります。
いつまでも若くいたい、商売を始めたらずっと順調でやっていきたい、等の欲は誰にでもあると思いますが、永久不変のものはありませんね。「諸行無常」の概念をしっかり落とし込むとそのような欲を減らし、覚悟をしておくことができますので、この言葉を忘れないようにしましょう。
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