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野球の試合を始めて見に行った時は、応援しているチームが点数を沢山取って、それはもう楽しい試合でした。「野球ってこんなに面白いんだ」と思いました。
しかし次に行った試合がどちらのチームも全く点が入らず、動きがなくて「小康状態」で相手がどのように出てくるか、お互いに様子をうかがっているようでした。
見ている方はもどかしい限りです。結局引き分けで試合は終了してしまったのです。
なので、「小康状態」という言葉はあまり良い印象がありません。
この記事では、「小康状態」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をご紹介します。
「小康状態」の意味と語源
「小康状態」の意味
最初に、「小康状態」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「小康状態」は「しょうこうじょうたい」と読みます。
「小康状態」とは、「症状が悪くなっていたものが回復して落ち着いている状態」という意味です。
病気の場合に使用されることが多いです。
「小康状態」の語源
続いて、「小康状態」の語源をご紹介します。
まず、「小康」とは「病いの悪化がとまり、ややよい状態で落ち着いていること」、経済などで「 世の中が一時的に安定していること」という意味があります。
「小」は小さい・少ない・わずかという量を表す言葉で、「康」は安らか・無事・体が丈夫なことを意味します。「小康」は「わずかでも、やすらか」であることを表しています。
次に、「状態」とは「その時、そうなっている様子」という意味です。
「状態」は普段からよく使用される言葉ですね。
「小康状態」は「わずかだけれど、落ち着いている様子」ということです。
病状が落ち着いた場合に使用されることが多いですが、戦争や経済状況でも使用されますしスポーツの試合でも変動が少ない場合に使用することがあります。
「小康状態」の使い方
続いて、「小康状態」の使い方を例文でご紹介します。
- 「危篤状態を脱し、小康状態に落ち着いた」
- 「台風は過ぎたので、小康状態になった」
- 「野球の試合はしばしば小康状態になることが多いので、退屈な時がある」
- 「戦況は小康状態で、今は静けさが逆に恐怖だ」
- 「経済は小康状態を保っているけど、消費税額が上がると大騒ぎになる」
「小康状態」は病状回復で使われますが、お天気・試合・戦争・経済状況の状態を表す時にも便利です。
「小康状態を(保つ)」「小康状態(になる)」などと使用されることが多いですね。
「小康状態」の類義語と英語表現
「小康状態」の類義語
それでは、「小康状態」の類義語をご紹介します。
- 病気平癒(びょうきへいゆ)
- 捲土重来(けんどちょうらい)
「病気平癒」とは「病気が完治して回復すること」という意味です。「小康状態」のように幅広い使い方はされません。
「捲土重来」とは「一度失敗したものが、勢力を蓄え準備を整えて巻き返すこと」という意味です。こちらは「小康状態」のように様々な場面で使えます。
「捲土重来」については、こちらの記事に詳しく書いています。
「小康状態」の英語表現
最後に、「小康状態」の英語表現をご紹介します。
- Lull(小康)
【例文】
- And maintaining the lull(小康状態を保っている)
- It was restored to lull(小康状態まで回復した)
- The storm became a lull(嵐が小康状態になった)
「Lull」はなだめたる・落ち着かせる・静めるという意味があります。
波が穏やかになる時の「凪(なぎ)」という表現にも、「a lull in the wind」というように使用されます。
四字熟語の英語表現を、ビジネス場面別でまとめてみました。
ビジネス英語として実践で使える四字熟語30選【英語勉強アプリもご紹介】
まとめ:どうか安心できる「小康状態」に
以上、「小康状態」について、ご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | しょうこうじょうたい |
意味 | 症状が悪くなっていたものが回復して落ち着いている状態 |
語源 | 「小康」=「病いの悪化がとまり、ややよい状態で落ち着いていること」、「状態」=「その時、そうなっている様子」 |
類義語 | 病気平癒(びょうきへいゆ) |
英語表現 | Lull(小康) |
「お天気が落ち着いている」「病状が回復した」というのは、安心できる「小康状態」です。
経済が「小康状態」を保っていたり、戦争やスポーツの試合で「小康状態」だと今後の動きが心配になりますよね。
「小康状態」は使い方によって良い意味であったり、不安な悪い要素が含まれていたりします。
使う場面を間違えないように、お気を付けください。
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