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「相互扶助」の関係を築くというのは、とても難しそうなイメージですよね。でも実際には私達が気付いていないだけで、身近に「相互扶助」の関係というものはたくさんあるんです。
例えば、「健康保険」や「年金」などでしょうか。また、「賃貸」も一つの「相互扶助」と言えます。このように、私達は知らないうちに「相互扶助」が溢れる社会の中で生活しているんですね。
ところで、「相互扶助」という言葉の意味はご存知ですか?
この記事では「相互扶助」の意味や語源、英語の表記や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「相互扶助」の意味と語源
「相互扶助」の意味
はじめに、「相互扶助」の意味についてご紹介したいと思います。
まずは読み方ですが、「相互扶助」は「そうごふじょ」と読みます。
「相互扶助」とは「お互いに助け合うこと」という意味です。
つまり、「協力し合うこと」「持ちつ持たれつの関係」を表す言葉ですね。
「相互扶助」の語源
次に、「相互扶助」の語源についてご紹介します。
「相互扶助」という言葉は、ロシアのクロポトキンの「相互扶助論」に基づくものです。「相互扶助論」とは、クロポトキンがダーウィンの生存競争の説に反対したもので、「生物や社会が発展するためには自発的に助け合うことが大切である」ということを唱えたものです。
「相互」とは、「一つの物事に関係する両方の立場」という意味です。つまり、「お互い」という意味ですね。そして、「扶助」とは「力添えをして助けること」という意味です。ですので、「相互扶助」は「お互いに力添えして助けること」という意味になりますね。
「相互扶助」の英語表現と類義語
「相互扶助」の英語の表現
続いて「相互扶助」が英語でどのように表現されているのかをご紹介します。
- Mutual aid(相互扶助)
【例文】
- Mutual aid services.(相互扶助サービス)
- Spirit of mutual aid.(相互扶助の精神)
「mutual」は「相互」「お互いに」、「aid」は「援助する」「手助けする」という意味です。ですので、「mutual aid」は「お互いに手助けする」という意味になり、「相互扶助」の意味を表していることになりますね。
「相互扶助」の類義語
次に「相互扶助」と似たような意味をもつ言葉をご紹介していきます。
- 相互補完(そうごほかん)
- 輔車相依(ほしゃそうい)
「相互補完」とは、「お互いに不足している部分を補い合いながら助け合うこと」という意味です。
「輔車相依」は、「お互いに助け合う深い関係にあること」「持ちつ持たれつの関係にあること」という意味です。
どちらも少し意味は違いますが、「互いに助け合う」という部分が「相互扶助」と同じですね。
「相互扶助」の使い方
最後に「相互扶助」の使い方を紹介します。
【例文】
- 「相互扶助の精神に基づいて活動をする」
- 「相互扶助の関係を築く」
- 「相互扶助をモットーに生活する」
- 「相互扶助のために作られた組織」
- 「相互扶助によって成り立っている」
「相互扶助」は、「お互いを助け合う」という意味で使われる言葉です。
「相互扶助の~」「相互扶助による」といった使い方をされることが多く、「相互扶助の精神」「相互扶助の関係」といった言葉がよく使われていますね。
「相互扶助」は、動詞として「相互扶助する」とはあまり言いません。この場合は「相互に扶助する」などと言い換えた方がいいでしょう。
保険の仕組みは「相互扶助」?
保険というものは、「相互扶助」によって成り立っています。例えば、誰かがケガをして保険金が支払われたとします。では、その保険金はどこから出ているものかご存知ですか?この保険金は、もともと保険会社にあったお金ではなく、他の加入者の人達が支払っている保険金の中から支払われているんです。つまり、加入者一人一人が支払っているお金が、他の加入者に保険金として支払われており、その人を助けていることになるんですね。ですので、保険は「相互扶助」のシステムで成り立っているというわけです。
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