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あなたは「唯我独尊」と聞くと、どういうイメージがありますか?
人によっては「わが道を進む」というような、傲慢なイメージがある方も少なくないのではないでしょうか。
この「唯我独尊」、それが意外とポジティブであったり、とても癒されるような言葉であったりします。
誰かに聞かれた時や実際に使う時に恥ずかしい思いをしないように、本来の言葉の意味を把握しておきましょう。
この記事では、そんな「唯我独尊」の意味や由来、英語・類義語表現や例文による使い方をご紹介します。
「唯我独尊」の意味と由来とは
この「唯我独尊」の意味を知る前に、まず知っておきたいのは正しい読み方ですね。
「唯我独尊」は「ゆいがどくそん」と読みます。
ちなみにこの言葉、元は「天上天下唯我独尊」という言葉が時を経て省略されるようになった結果生まれた言葉だと言われています。
天上天下がついたときの読み方は、「てんじょうてんげゆいがどくそん」と読むのがポイントなんです。多くの人が「てんじょうてんか」と呼んでしまってテストや試験でバツをもらってしまったことでしょう…。
しかしながら日常会話内では「てんじょうてんか」と言ってしまっていることも多いことから、「下」を「か」と呼んでしまっても意味が通じてしまうことが多いのです。逆に「げ」と言ってしまって相手に通じないという事もあるようなので、なかなか正しいものを貫くのが難しい場面もあるかもしれませんね。
会話の中でたとえ「か」と言わなければならなくても、テスト等で書き間違わないように注意するようにしましょう。
「唯我独尊」の意味と由来
「唯我独尊」の意味は、実は間違って理解されているケースが多いのです。
読み方といい意味といい、なかなか正しく理解されていないのがもどかしいですよね…。
「唯我独尊」とは、「世の中にはあなたはただ一人、唯一の存在で、その命は尊いものである」という意味です。
どこから生まれた言葉かというと、実はこの言葉は仏教のお釈迦様が発した言葉なんです。
お釈迦様はなんともすごいお方で、生まれてすぐに7歩歩き、「天上天下唯我独尊」と唱えたという伝説が残っているのです。
この天上天下という言葉ですが、ここでは「世界中で」という意味に捉えると分かりやすいでしょう。
つまり、「世界中であなたは誰も代わりができない、あなただけのものなのです。その命は非常に尊いものなのです。」と言う意味だと言います。
さすがはお釈迦様、こんな深い意味を持つ言葉を生まれてすぐ発するなんてすごいですね!
間違った意味に注意!「唯我独尊」の誤用
「唯我独尊」はよく間違った意味で理解されていることがあります。
というのは、以下のような使い方をしている時です。
「唯我独尊」の英語や類義語とは?
「唯我独尊」の英語表現
こんな奥の深い「唯我独尊」ですが、英語ではどういう風に表現できるのでしょうか。
英語で言いたい時のポイントは、あまり難しく考えないことです。
【例文】
- I alone am worhty of honour.(世界中で私という存在は唯一のものである。)
「worthy」が「価値のある」という意味、「honour」が「尊い」という意味を持つ単語です。この単語の意味を知ることができたら英語でも表現できそうですね。
ちなみに、
- in heaven and on the earth
- abobe earth, under heaven
「世界中で~」という意味を付け加えたい時は、上記の言葉を付け加えてみてください。
「唯我独尊」の類義語
また日本語でも「唯我独尊」の類義語として、以下の四字熟語があります。
- 唯一無二(ゆいいつむに)
ご存知の方も多い四字熟語ですが、「全く同じものは二つとない」という意味です。
この「唯一無二」は、「唯我独尊」のように自分のことを指すのではなく、かけがえのない存在に対して使う言葉なので違いは把握しておきましょう。
「唯我独尊」の使い方と例文
それでは、最後に「唯我独尊」の例文による使い方をご紹介します。
【例文】
- 「人に対してどんなに不快な気分になっても、唯我独尊という言葉を思い出して心を静めるようにしましょう。」
- 「唯我独尊という言葉からもわかるように、あなたの人生を生きられるのはあなただけなのだから思い切り楽しんで充実した人生を送ってくださいね。」
「唯我独尊」という言葉は仏教用語ということもあって、悟らすような時に使うのがポイントと言えますね。
また、自分の中で唱える言葉として「唯我独尊」を用いるのも精神を安定させるためにも良いでしょう。
【関連記事】
こちらの四字熟語は「唯我独尊」に似ていると言われてますが、本当の意味を知れば違いがわかると思いますので是非参考にしてください。
正しい用法で日常会話に取り入れてみよう
進級や進学など何かをきっかけとした環境の変化が著しいときは新しい世界になじむことに精一杯になりがちです。
それと共に少しずつ慣れてきて、仕事やテストの成績でも安定して成果を出せるようになってくると、どうしても間違った意味での「唯我独尊」になりがちですよね。
目に見える成果だけではなく、先々の未来も見越してあなたの「唯我独尊」な人生が実り多いものになると良いですね。
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