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まず、子どもの頃に描いた自分と、現在のあなたは、近い人になれていますか？
人生において、将来を左右するターニングポイントは、進学や就職、人との出会いや別れといった様々な要素が重なり、思いがけないことを試練として、乗り越えてきたことが誰にでもあるでしょう。
しかし、予測のつかなかった状況も、先のことを見通した計画の緻密さにより、大きな違いを生み出すことがあります。
そんな時に使う言葉として、「深謀遠慮」という四字熟語があります。
この記事では、「深謀遠慮」の意味や語源、英語・類義語、例文による使い方ついて詳しく解説していきます。
「深謀遠慮」の意味は？語源は？
「深謀遠慮」の意味は？
まずは読み方ですが、「深謀遠慮」は「しんぼうえんりょ」と読みます。素直に読めばわかる四字熟語ですが、難しい漢字が並ぶとつい読み方に悩むことも漢字の奥深さですね。
「深謀遠慮」とは、「深く考えを巡らし、遠い未来のことまで見通した緻密な計画を立てる」という意味になります。
わかりやすく言えば、将来を見通した無理や無駄のない計画、といえるでしょうね。
「深謀遠慮」の語源は？
次に「深謀遠慮」の語源について見ていきましょう。
- 「深謀」・・・深く見通すことを意味する熟語
- 「遠慮」・・・遠い将来をことをおもい、考えを巡らすことを意味する熟語
「深謀遠慮」の由来は、中国前漢の書籍に書かれた秦を批判する文章として登場したものです。
現代においての「遠慮」は「控え目にする」という意味になりますが、語源である「遠い未来をおもうこと」が「即、行動に移さない」という意味として生まれ、江戸時代には今の「遠慮」の意味として使われるようになりました。
「深謀遠慮」を英語表現・類義語
それでは次に「深謀遠慮」を英語・類義語で表現すると、どのようなものになるのかご紹介していきます。
「深謀遠慮」の英語表現
「深謀遠慮」を英語で表現すると、以下のようになります。
- far sight and deep design
- long future with deep thought
【例文】
- They say he is a man of far sight and deep design.（彼は深謀遠慮の人と言われている。）
このように表現すると、計画性のある人物であることを伝えることができますね。
ちなみに、far sightで「遠く（先）を見る」、deep designで「奥深い設計」という意味になります。
「深謀遠慮」の類義語
また、「深謀遠慮」の類義語にはどのようなものがあるのでしょうか。
- 克己復礼（こっきふくれい）
- 隠忍自重（いんにんじちょう）
克己復礼は「社会のルールに従い行動する」、隠忍自重は「軽々しく行動しない」という意味があります。この類義語にもあるように先を見通して計画することは、思い立ったら即行動ではなく”常日頃の言動にも気をつける”といった、良い言い方では「慎重」・悪い言い方では「引っ込み思案」を表しています。
なお、「克己復礼」「隠忍自重」について詳しくなりたい方は、こちらの記事をご覧ください。
「深謀遠慮」の使い方・例文
それでは「深謀遠慮」はどのように使われるのか、例文をご紹介していきます。あなたにあてはまるものがあるかもしれませんね。
【例文】
- 「これもまた、わたしの深謀遠慮な結果であるといえるでしょう」
- 「これが彼の深謀遠慮ゆえの、マスコミ対策だ」
- 「三社の合併は、深謀遠慮のことがあってのことだ」
- 「決して力はなかったが、彼の深謀遠慮な性格が国を統一させたと言えるだろう」
- 「彼女は冷静沈着、深謀遠慮なお嬢様です」
例文のように「深謀遠慮」とは人の性格を表現する四熟語として使われることが多いことがわかりますね。「深謀遠慮な（結果・性格）」「深謀遠慮である」などと形容詞・名詞として使うことが一般的ですね。
信念の強さと未来の自分へ「深謀遠慮」を
ここまで「深謀遠慮」について解説してきました。
『深謀遠慮な方ですね。』と言われたら、取り方次第で誉め言葉にも貶（けな）し言葉にもなってしまうでしょう。
しかし、目先に見えている欲に流されず信念を持って、先のことを見通し計画を立てていれば、仮に人生の道に分かれ道があったとしても慌てることなく判断・修正も出来ますし、その冷静さは時にリーダーとしての素質を生み出す、壮大なパワーになりうるものといえますね。
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