「治外法権」とは?意味をわかりやすく解説!英語表現や使い方の例文をご紹介!

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もし、私達が住む日本で外国人が事件を起こした場合、どのような扱いになるか存知ですか?

もちろん今の時代は、日本の法律に基づいて逮捕されて裁かれますよね。しかし昔は「治外法権」という、今とは違う権利があったんです。

「治外法権」を含め、昔の日本は他国と「不平等条約」を結んだり、何かと不利な立場になることが多かったんですね。

ところで、「治外法権」とはどういうことなのかご存知ですか?

この記事では「治外法権」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をご紹介します。

 

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「治外法権」の意味と語源

「治外法権」の意味

最初に、「治外法権」の意味をご紹介します。

まずは読み方ですが、「治外法権」は「ちがいほうけん」と読みます。

「治外法権」とは「他国の地にいながら、その国の法律が適用されず自国の法律の方が適用される」という意味です。

つまり、「外国人には日本のルールは適用されない」という特権を表す言葉ですね。

「治外法権」の語源

次に、「治外法権」の語源についてご紹介します。

「治外法権」は、中国の「周礼政要」という書の中に出てくる言葉なので、語源はこの「周礼政要」にあります。

また、「治外法権」は「治」「外法」「権」の三つに分けて考えられる場合や「治外法」「権」、「治外」「法権」の二つに分けて考えられる場合があります。
前者の方は「統治している国(日本)ではなく、外国の法律で裁かれる権利」という解釈になり、後者の方は「統治している国(日本)を外国の法律で治める権利」などという解釈になります。
どちらも「外国人は国(日本)にいても自国の法律に基づく」という意味になり、この権利のことを「治外法権」と呼んでいました。

現在は「治外法権」というものはなく、日本にいる人は誰でも日本の法律で裁かれるようになっているので安心ですね。

「治外法権」同様に、こちらも国際的な四字熟語になります。

 

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「治外法権」の使い方

続いて、「治外法権」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「ここは、治外法権のエリアにあたる」
  2. 「この場合は、治外法権が認められる」
  3. 「治外法権なので、手が出せない」
  4. 「治外法権に基づいた結果」
  5. 「この辺りは、治外法権の地となっている」

「治外法権」は権利の一つなので、「治外法権が認められる」「治外法権に基づく」などといった言い方をします。

「治外法権」が認められている場所を表す際は「治外法権のエリア」「治外法権地区」「治外法権区域」などと言うことが多いですね。

こんな使い方も

国や法律に関係なく、「この場所はこの人に従う」という意味で「治外法権」という言葉が使われる場合もあります。

 

「治外法権」の類義語と英語表現

「治外法権」の類義語

それでは、「治外法権」の類義語をご紹介します。

  • 外交特権(がいこうとっけん)
  • 免責特権(めんせきとっけん)

「外交特権」とは、「外交官に与えられた特権」のことです。
「治外法権」も「外交特権」の中に含まれるため、どちらも同じようなものだということになります。

「免責特権」は、「国会議員が院内で行った演説や討論や表決において、院外では責任を問われないという権利」のことです。
意味は違いますが、場所によって対応が変わるという部分が「治外法権」と同じですね。

「治外法権」の英語表現

最後に、「治外法権」の英語表現をご紹介します。

  • Extraterritoriality(治外法権)

【例文】

  • Extraterritoriality area.(治外法権区域)
  • Abolition of extraterritorial rights.(治外法権の廃止)

「Extraterritoriality」は、「治外法権」という意味の単語です。
これは、「~外の」という意味の「extra」という単語と「領土」や「縄張り」という意味の「territoriality」が組み合わさってできた言葉です。
直訳すると「領土外の」という意味ですね。

また、2つ目の例文のように「国外の」「領土外の」という意味の「extraterritorial」に、「権利」と言う意味の「rights」を繋げて「国外での権利」「領土外での権利」、つまり「治外法権」を表す場合もあります。

どちらも「治外法権」という意味で通用する言葉なので、文章に合った方を選ぶといいかもしれませんね。

 

最後に書籍のご紹介ですが、
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まとめ

以上、「治外法権」について、ご紹介してきました。

まとめると、以下の通りです。

読み方 ちがいほうけん
意味 他国の地にいながら、その国の法律が適用されず自国の法律の方が適用されること
語源 中国の「周礼政要」という書が由来であり、「外国人は国(日本)にいても自国の法律に基づく」という意味から
類義語 ・外交特権(がいこうとっけん)
・免責特権(めんせきとっけん)
英語表現 Extraterritoriality(領土外)

「治外法権」と似たような意味を持つ言葉に「領事裁判権」というものがあります。

「領事裁判権」とは、「治外法権」の中の一つで「日本人以外が日本で罪を犯した場合、日本の裁判官ではなく、在籍する国の領事官によって裁かれる」という権利のことです。

「治外法権」と「領事裁判権」は意味が似ているため、テストなどにも出やすくなっていますので、「治外法権」と一緒に「領事裁判権」の意味も覚えておくといいかもしれませんね。

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