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日本は他人に依存して生きる人が増えていると思いませんか?親に依存したり、会社に依存したり、あるいは時間に依存して何時になったらあれをして・・・と様々ですが、依存するということは、拘束もされるということです。流れに乗っていれば楽なのですが、それは楽しいことなのでしょうか?
自分の考えと責任で行動することの方が大変ではありますが、楽しいと思います。
そのように自分の決めた道を進むことを「独立独歩」と言います。この「独立独歩」は普段あまり使われることが無いかもしれませんが、座右の銘にしている人もたくさんいます。
この記事では「独立独歩」の意味や語源、英語・類義語の表現や使い方の例文をご紹介します。
「独立独歩」の意味と語源
「独立独歩」の意味
それでは「独立独歩」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「独立独歩」は「どくりつどっぽ」と読みます。
「どくりつどくほ」と読み間違えないように注意しましょう。
「独立独歩」とは「他人に頼らず自分の信じる道を進んで歩く、自立して思い通りにする」という意味です。
これは現実の独立のことでも、精神的な独立のことでも使用できる言葉です。
「独立独歩」の語源
続いて「独立独歩」の語源をご紹介します。
「独立独歩」を二語に分けてご説明します。
まず、「独立」は「他のものから離れて別になっていること、他の支配を受けないで自分の意志で行動すること、自分で生計や事業を営むこと」という意味があります。
「独歩」とは「同伴者なしに一人で歩くこと、自分一人の力で行うこと」という意味です。
「独歩」は中国の宋(そう)の時代の無門慧開(むもんえかい)というお坊さんが著した「無門関(むもんかん)」に以下のように出てきます。
「大道無門、千差路有り。此の関を透得せば、乾坤に独歩せん」
これは「大きな道には門がなく、たくさんの道につながっている。難所を通過できればこの世の中を堂々と思うように歩ける」という意味で、大きな道は色々なところへ繋がっているので、努力し自分の信念を持って苦労を乗り越えれば、堂々と自分の思い通りに一人で進んで行くことができるということです。
「独立独歩」は禅宗の考えも含む言葉なのです。
「独立独歩」の英語表現と類義語
「独立独歩」の英語の表現
次に「独立独歩」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- Self-reliance(独立独歩)
【例文】
- Proceed in the spirit of self-reliance(独立独歩の精神で進む)
- He walk a life of self-reliance(彼は独立独歩の人生を歩む)
「Self-reliance」は「Self(自己、自分)」という単語と「reliance(依存)」という単語で直訳すると「自分に依存する」と意味になります。
「独立独歩」の類義語
「独立独歩」と似た意味を持つ言葉をご紹介します。
- 独立独行(どくりつどっこう)
- 自給自足(じきゅうじそく)
「独立独行」は「自ずから立ち、自ずから行く」という意味で「確固たる信念を確立し、何事にも左右されない」という揺るぎない信念を表します。
「自給自足」は「食料や衣料、住居などを自分自身で生産または製作して生活する」ということで、こちらは独りとは限りません。家族で自給自足の生活を送る人もいます。
「自給自足」は物理的な面のことを主に言いますが、「独立独歩」は精神的な面を表すことが多いです。
「自給自足」の記事はこちらをご覧ください。
「独立独歩」の使い方
最後に「独立独歩」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「私は独立独歩で今まで生きてきた」
- 「独立独歩の精神でこれから歩んで行きたい」
- 「彼女は色々なしがらみから、独立独歩して自由に過ごしている」
- 「会社を辞めた後輩は独立独歩で自分の道を究めている」
- 「彼の強さは独立独歩の精神だ」
「独立独歩」は大変前向きな言葉ですね。
「独立独歩の(精神)」や「独立独歩で(進む、生きる、過ごす)」と使用されることが多い言葉です。
「自立」しているという意味では、こちらの四字熟語も「独立独歩」に似ています。
自分を信じること
「独立独歩」は、「他人の力を借りずに、自分を信じて道を進んで行く」ということです。
とてもプラスなイメージの言葉ですね。
「独立独歩」で、もし失敗したとしても後悔をしないでしょう。それは自分が悩んで出した決断を突き進んだからです。
他人を信じて進むのと、自分を信じて進むのとでは、失敗した場合に気持ちが全然違います。
沢山悩んで、自分なりの道を切り開いていきたいですね。
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