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みなさんの周りにはどんな性格の人がいるでしょうか。「優しい人」や「面白い人」など、きっといろんな人がいるのではないでしょうか。
私自身、「豪放磊落な性格です。」と自分で言うのは少々ためらわれます。「豪放磊落」に当てはまるところもあれば、そうでないところもあるからです。でも、周りの人に良い意味で「豪放磊落な性格」と思ってもらえていたら、嬉しいなと思います。
さて、この「豪放磊落」という四字熟語の意味はご存じでしょうか。人の性格や気性を表現する言葉ですが、正しい使い方を理解しておくと役立ちます。
この記事では、「豪放磊落」の意味や語源、英語表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「豪放磊落」の意味と語源
「豪放磊落」の意味
それでは、「豪放磊落」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「豪放磊落」は「ごうほうらいらく」と読みます。
「豪放磊落」とは「心が広く大らかで快活」や「大胆であること」、「些細なことにこだわらないさま」という意味です。
人の気性や性格に対して説明する時、肯定的でポジティブな意味合いで使われる表現です。
基本的には褒め言葉にあたりますが、使い方によっては少し皮肉めいたニュアンスになってしまうので、注意しましょう。
「豪放磊落」の語源
続いて、「豪放磊落」の語源をご紹介します。
「豪放」と「磊落」の二語に分けて、解説していきます。
まず、「豪放」とは「大胆で度量が広いこと」や「些細なことにこだわらないさま」を意味します。
次に「磊落」とは、「気性がさっぱりしているさま」や「小さいことにこだわらないさま」を意味します。
「磊」という字は「石がごろごろと転がって落ちる様子」を表しています。加えて、「多くの石があるくらいの広い地」を指す説と、「多くの石が転がって落ちた後の何もない広い地」を指す説などの諸説あります。
この二語が合わさって「豪放磊落」となります。
「豪放」と「磊落」の、同じ意味の言葉が連なって、「心が広くおおらか、快活であること」や「些細なことにこだわらないこと」を表す四字熟語になりました。
「豪放磊落」の英語表現と類義語
「豪放磊落」の英語表現
「豪放磊落」とは、英語表現で以下のように言います。
- big heart(豪放磊落)
- open-hearted(豪放磊落)
【例文】
- My boss has big heart, and she is really kind. (私の上司は豪放磊落な人で、彼女は本当に優しい。)
- I want to be open-hearted person like my dad. (僕は父のように豪放磊落な人になりたい。)
「big heart」や「open-hearted」は、「広い心、寛大なさま」を表します。
「want to be~」で「~になりたい」という意味です。「dad」は「father」のくだけた表現ですね。
「豪放磊落」の類義語
次に、「豪放磊落」の類義語を紹介します。
- 浩然之気(こうぜんのき)
- 寛仁大度(かんじんたいど)
- 自由闊達(じゆうかったつ)
「浩然之気」は、「天と地の間に満ちて溢れている、この上なく大きくて強い気のこと」という意味です。
「寛仁大度」は、「心が雄大で、情に厚く度量の大きい(人)」という意味です。
「自由闊達」は、「何事にも束縛されることがなく、自分の思うように行動する」いう意味です。
これらは「豪放磊落」と同様に、人の性格や気性を表現する時に使うことが適切です。
「豪放磊落」の使い方の例文
では最後に、「豪放磊落」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「私は豪放磊落な性格だから、小さなことは気にしません。」
- 「神経質な父とは正反対に、母は豪放磊落だ。」
- 「社長は豪放磊落な性格だから、社員の小さなミスはあまり気にしない。」
- 「新入社員なのにどんどん挑戦する姿を見て、あいつは豪放磊落な奴だなあと感心した。」
- 「豪放磊落な性格のせいか、友人は『なんでもいいよ。』が口癖だ。」
「豪放磊落」は、「心が広く、些細なことにこだわらないさま」を表す四字熟語です。
「豪放磊落な性格」や「豪放磊落な人だ。」など、人の気性や性格を説明する時に、ポジティブな意味で使うことが適切です。
そのため、「豪放磊落な社風」など、人以外の説明に使うことは相応しくありません。
さらに、「彼は豪放磊落な性格のせいか、仕事が雑だ。」なども使うこともできますが、少し皮肉めいた表現になってしまうので注意しましょう。
言い方によっては、「細かい配慮に欠ける」など、ネガティブな意味になってしまいます。せっかくならポジティブな意味で使う方が好ましいですよね。
時には「豪放磊落」であることも大切
小さなことや隅々まで目配りすることも、もちろん大切です。慎重になることも、時には大切です。けれども神経質になり過ぎたり、慎重になり過ぎたりすると頭も心も固まってしまいます。そうすると、人や物事に対して非寛容になり、柔軟性を欠いてしまいます。
こんな時代だからこそ、時と場合を見極めながら「豪放磊落」の精神を上手に利用してみませんか。そうすると、人や物事にも寛容になり、柔軟になれるのではないでしょうか。
「豪放磊落」の心を忘れず、人にも自分にも寛容でいられるといいですね。
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