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罪を犯した人は罰しなければいけません。何故ならそのまま放置しておくと悪いことをする人が野放し状態になるからです。「赤信号みんなで渡れば怖くない」で悪い事はほかの人もやっているから私もOKではいけないのです。
「悪い事はしてはいけません」「したらこうなります」ということを表す四字熟語に「一罰百戒」という言葉があります。あまり普段聞かない、この「一罰百戒」ですが実際どのような場面で使われるのでしょうか。
この記事では「一罰百戒」の意味や語源、英語・類義語の表現や使い方の例文を詳しくご紹介します。
「一罰百戒」の意味と語源
「一罰百戒」の意味
まず「一罰百戒」の読み方ですが「いちばつひゃっかい」と読みます。
ではどのような意味があるのか紐解いていきましょう。
「一罰百戒」とは「一人の罪を罰することで、他の多くの人々が同じような過失や罪を犯さないよう戒めとする」という意味になります。
一人の人間が罪を罰せられることにより、百人の人間が同じ罪を侵さないようにすることですね。
「一罰百戒」の語源
次に「一罰百戒」の語源を紹介します。言葉を二語に分けて説明していきます。
「一罰」はひとつの罰(悪い行いに対する懲らしめ)ということで、「百戒」は大勢への戒め間違いを起こさないように注意することです。
「百」は数字ですが「たくさん」ということを表現しています。「一罰百戒」は「ひとつの罰」と「百の戒め」という、一と百を対照的にすることにより意味を強調している四字熟語です。
一人の罪人を厳しく処罰することにより、大勢の人が同じような罪を犯す気がなくなるように威嚇するのです。
人は先人の後姿をみて学ぶ生き物なので、(「罪」や「罰」とまでは言いませんが)学校生活や家庭内での兄弟姉妹に置いても、上の子が叱られたことは下の子がしっかり学び悪いことの抑制になりますよね。
「躾」という点では必要なことなのではないでしょうか。
「一罰百戒」の英語表現と類義語
「一罰百戒」の英語の表現
それでは「一罰百戒」は英語でどのように表現するのかご紹介します。
【例文】
- Commandments of one of punishment hundred(一つの罪、百の戒め)
また、少し長いですが以下も英語で「一罰百戒」という意味です。
- punishing one serves as a warning to all the others.(一罰百戒)
punishは「罰します」という意味、warningは「警告」という意味になります。
「一罰百戒」の類義語
続いて「一罰百戒」と意味が似ている語をご紹介します。
- みせしめ
- 公開処刑(こうかいしょけい)
「みせしめ」は「悪いことをしたとき、今後同じことをしないように戒める目的で、他の人に見せてこらしめることで、「公開処刑」は「戒めのために公に晒し処刑を行う」ということです。「公開処刑」は近代まで日本で行われていました。最近は近隣の国でそのようなことがあるようですね。
現代の日本の「公開処刑」は、例えば芸能人が並んで写っている画像を見てどちらかが飛びぬけて容姿が良い時に(もう一人の芸能人は決して悪い容姿ではないものの)比べられてしまうということで使用されている言葉です。
「一罰百戒」の使い方
最後に、「一罰百戒」をどのような使い方をするのか例文を見ていきましょう。
【例文】
- 「悪いことをしたら罰を与えるのは一罰百戒の効果があるからだ」
- 「規則を破った彼は懲戒処分となり社員はみんな一罰百戒だと言っていた」
- 「以前警察の取り締まりがあった場所は一罰百戒でみんな車のスピードを落とす」
- 「最初に事を起こした僕だけが一罰百戒の犠牲となること君は知っていた」
- 「兄の行動は一罰百戒で兄が怒られたいたずらを僕は絶対にしなかった」
「一罰百戒」とは誰かが必ず一人は犠牲になっていて、他の人が悪いことをしないよう「悪いお手本」を見せてくれているのですね。
躾で使える「一罰百戒」
「一罰百戒」という四字熟語を十分ご理解いただけたでしょうか。
「一罰百戒」は誰かが必ず犠牲となり他の大勢の人の戒めとなることでした。
この「一罰百戒」は子供の躾(しつけ)で使用することができますね。「罪」というと大罪な気持ちになりますが、子供のいたずらなどで厳しく叱ることで「やってはいけないこと」を学べますので大いに活用したい言葉です。
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