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私はよく、自分の作った料理を「これ、おいしい」と言いながら食べます。
自分から言わなければ、たとえ誰かが一緒に食事をしていても感想のないまま食事を終えてしまうからです。
自分がちょっと良いことをしても「私、すごいことしてない?」みたいな雰囲気を醸し出します。
そこは私の人間が出来ていない部分ではありますが、良いことをしたら気が付いてほしいときってあるじゃないですか。
という具合に、自分のことを褒める場合に使われるのが「自画自賛」です。
この記事では、「自画自賛」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をご紹介します。
「自画自賛」の意味と語源
「自画自賛」の意味
最初に、「自画自賛」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「自画自賛」は「じがじさん」と読みます。
「自画自賛」とは「自分のした行為を自分で褒めること」という意味です。
「自画自讃」とも書きますが「自我自賛」は間違えですのでご注意ください。
「自画自賛」の語源
次に、「自画自賛」の語源をご紹介します。
水墨画には、絵を描いた人物とは別の人物が添えた詩歌が書かれていました。
絵画に関係した詩は「画賛(がさん)」と呼ばれ、絵に対しての評価のことで通常は絵画の作家とは別人が書き加えるのがルールなのです。
そして、室町時代以降の日本で水墨画が大流行しました。水墨画だけが大流行しても、「画賛」を書き入れる人がいませんので、有名ではない画家は自分で賛を書き始めました。
これが「自画自賛」の由来です。
自分の描いた絵を自分で褒めるという意味となったのです。
そして、今日の「自画自賛」は「自慢する」という悪い意味合いが強くなっています。
「自画自賛」の使い方
続いて、「自画自賛」の使い方を例文でご紹介します。
- 「彼は、いつも自分の作った曲を自画自賛して大声で歌っている」
- 「自画自賛のこの絵は本当に素晴らしいと思うので、たくさんの人に見てもらえるようにしたい」
- 「自画自賛と言われても仕方がないけど、私の作った野菜は栄養満点だ」
- 「父は趣味の盆栽を自画自賛するために、盆栽仲間を家に招いている」
- 「自画自賛だけど、私の作ったケーキはおいしいのでご近所に配りまくっている」
「自画自賛」とは自分の作った何かに対して自分で評価することです。
「自画自賛の(人)」「自画自賛する」などと使用する場合が多いですね。
「自画自賛」」の類義語と英語表現
「自画自賛」の類義語
それでは、「自画自賛」の類義語をご紹介します。
- 手前味噌(てまえみそ)
「手前味噌」とは「自分で自分をほめる」ことですが「自分のことや自分の作ったもの、身内を褒めること」です。
ちなみに、「自画自賛」は自分のことを褒めるので身内のことは入っていません。
ビジネスシーンで使うことのある「手前味噌」について、こちらの記事に詳しく書いています。
「自画自賛」の英語表現
最後に、「自画自賛」の英語表現をご紹介します。
- It has been singing praises(謳歌する、自画自賛している)
【例文】
- I have been singing praises to their own make-up(自分のメイクに自画自賛している)
- We are happy in singing praises(自画自賛で満足している)
「singing」は「歌う」という意味です。
「praises」とは「称賛する、褒める」という意味で「謳歌」という意味になります。
「謳歌」とは「声をそろえ、褒めること」の他に、「自分の恵まれた境遇を他人にはばからず言動に表すこと」という意味があります。
まとめ
以上、「自画自賛」について、ご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | じがじさん |
意味 | 自分のした行為を自分で褒めること |
語源 | 室町時代以降の日本で大流行した水墨画を自分で褒めていたことが由来 |
類義語 | 手前味噌(てまえみそ) |
英語表現 | It has been singing praises(謳歌する、自画自賛している) |
「自画自賛」は他人に「あの人は自画自賛している」と言われるのと、自分で「自画自賛する」のとでは、ちょっとニュアンスが違います。
他人に言われるとネガティブな感じがして、自分で言ってしまうとポジティブに捉えられます。
「自分を自慢している」と自分で先に言ってしまえば、自己防衛になりますね。
「あの人、自慢しちゃって」と言われるより、「私、自慢ですけど」と言う方が、嫌味を言われる予防線を張れるのです。
「自画自賛」を使用する場合は、自分が自慢した時に使用した方が嫌味を言うのも言われるのも回避できそうですよ。
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