「一長一短」とは?意味と語源、英語表現と類義語【使い方の例文】

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先日、両親と旅行していたのですが、長年連れ添った夫婦はうまくバランスがとれているものだと感じることがありました。

お互いの良いところ・悪いところを補っていて、私には「二人で一人」のような関係に写りました。

人には、それぞれ長所・短所があります。それをうまく補い合えるのが、長年の歴史のように感じました。

両親それぞれ意識もしていないのですが、自然にお互いの「一長一短」を理解していることに見習いたいものです。

この記事では、「一長一短」の意味と語源、英語表現と類義語、使い方の例文についてご紹介していきます。

 

 

 

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「一長一短」の意味と語源

 

「一長一短」の意味

 

最初に、「一長一短」の意味をご紹介します。

まずは読み方ですが、「一長一短」は「いっちょういったん」と読みます。

「一長一短」は、「良い面もあり、悪い面もある」という意味です。

人間の性格をはじめ、物事には良いところと悪いところがありますよね。

この凹凸な面を長さで表した四字熟語が「一長一短」なのです。

 

 

「一長一短」の語源

 

続いて、「一長一短」の語源をご紹介します。

 

「一長一短」を二語に分けると、以下の通りです。

  • 「一長」・・・「物事の長さ」という意味
  • 「一短」・・・「物事の短さ」という意味

 

「一長一短」の由来をご紹介します。

古代中国、後漢の思想家・王充の書には架空の動物、竜について「あるときは長くあるときは短い」と記載されています。

この言い回しが語源となり、後に物事の性質においてのいい面、悪い面を表現する四字熟語になりました。

 

 

 

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「一長一短」の英語表現と類義語

 

「一長一短」の英語表現

 

次に、「一長一短」の英語表現をご紹介します。

  • Advantages and disadvantages(一長一短)
  • merits and demerits(一長一短)
  • good point and shortcomings(一長一短)

 

【例文】

  • They are balanced by the advantages and disadvantages.(彼女たちは、一長一短でバランスが取れている。)

 

「一長一短」を英語で表現するには、「良い面、悪い面」を英語で表現したものがいくつかあります。

「advantages and disadvantages」は「長所と短所」という性格を表現した英語訳になるので、上記の例文のように人間関係や性格に用いられます。

 

四字熟語の英語表現を、ビジネス場面別でまとめてみました。

ビジネス英語として実践で使える四字熟語30選【英語勉強アプリもご紹介】

 

 

「一長一短」の類義語

 

それでは、「一長一短」の類義語をご紹介します。

  • 一利一害(いちりいちがい)
  • 一失一得(いっしついっとく)
  • 表裏一体(ひょうりいったい)

 

「一利一害」は、「利益もあるが、同時に損失もあること」という意味です。

「一失一得」は、「一方で得なこともあれば、他方では損なこともある」という意味です。

「表裏一体」は、「二つのものが表と裏のように密接で切り離せない関係であること」という意味です。

「一長一短」と同じ「一つのことのいい面、悪い面」という意味で、「利があったりなかったり」の「一利一害」、「なくすこと、得ること」という「一失一得」などがあります。

「表裏一体」は、相反する表と裏がセットになっているということで、「一長一短」に似ていますね。

 

「一利一害」「表裏一体」については、こちらの記事に詳しく書いています。

 

「一利一害」とは?意味と語源、使い方の例文【類義語と英語表現】

 

「表裏一体」とは?意味や英語をわかりやすく解説!使い方の例文もご紹介

 

 

 

「一長一短」の使い方

 

最後に、「一長一短」の使い方を例文で見ていきましょう。

【例文】

  1. 「この商品はまだ一長一短なところもあるが、改善すればヒットするはずだ。」
  2. 「彼の性格は一長一短であるが、本質はとても優しい人だ。」
  3. 「このエアコン、効きは良いけど音が大きくて一長一短だ。」
  4. 「彼女ははっきりした性格だけど、思いやりに欠け一長一短なところがある。」
  5. 「パソコンは便利だが、長時間使用すればリスクも生じるので一長一短なものと言える。」

 

「一長一短」は、肯定と否定の両面を表現することでより伝わりやすくなりますね。

「一長一短な〇〇」「一長一短である」など、「良い面、悪い面」を表現する幅広い言葉として使われます。

 

 

 

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まとめ:お互いを補えるからこそ進歩できる「一長一短」

 

以上、「一長一短」についてご紹介してきました。

まとめると、以下の通りです。

 

読み方 いっちょういったん
意味 良い面もあり、悪い面もあること
語源 古代中国、架空の動物である竜について「あるときは長くあるときは短い」と記載した後漢の思想家・王充の書が由来
英語表現 ・Advantages and disadvantages(長所と短所)
・merits and demerits(メリットとデメリット)
・good point and shortcomings(良い点と欠点)
類義語 ・一利一害(いちりいちがい)
・一失一得(いっしついっとく)
・表裏一体(ひょうりいったい)

 

ここまで、「一長一短」について解説してきました。

人間もそうですが、どんなことにでも「良い面と悪い面」が存在します。

良いことだけなら人間は向上しません。悪いことだけならもっと向上しません。

良いところと悪いところがあるからこそ、人間は常に進化を成し遂げているのです。

長いものを切って短いものにつければちょうど長さの揃ったものになります。

このベストなバランスこそ「一長一短」に込められた言葉の意味として現代まで受け継がれているのですね。

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