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原風景広がるのどかな場所に行くと時間の長さや、地球の広大さを感じますよね。
何十年、何百年、何千年とこの場所は自然豊かで平凡な「十年一日な場所だったんだろうなぁ」としみじみしてしまうのではないでしょうか。日々の忙しさや嫌なことをすべて投げ出して、たまにはスローライフを送るなんていうのもいいかと思います。
ところで、「十年一日」の意味をご存じでしょうか。
この記事では、「十年一日」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をご紹介します。
「十年一日」の意味と語源
「十年一日」の意味
最初に、「十年一日」の意味をご紹介します。
まず読み方ですが、「十年一日」は「じゅうねんいちじつ」と読みます。
「十年一日」とは、「長きにわたって、何の変化もないさま」という意味です。
何十年、何百年、何千年にわたって変化がなく、平凡なさまを表しているのです。
「十年一日」の語源
次に、「十年一日」の語源をご紹介します。
「十年」も「一日」もそれぞれ時間の長さを表しています。つまり同義の言葉を重ねて、時間の果てしない長さを際立たせて表現しています。
一説によると、「十年一日」と同義の「十年一日の如し」という慣用句を省略した言葉だと言われています。
「十年経っても一年経っても」という「経っても変わらない」という言葉が隠れているようにも感じますね。変わらないものに風情を感じる、日本人らしさが垣間見えますね。
「十年一日」の使い方
続いて、「十年一日」の使い方を例文でご紹介します。
- 「なんて、のどかな場所なんだろう。十年一日のままなんだろうな。」
- 「いつ来ても、ここにいると安心するな。まるで十年一日のようだ。」
- 「実家の周りの森は、十年一日が感じられる良い環境だ。」
- 「久々に会ったけど、お前は十年一日のままだな。」
- 「仕事帰りにふとたまに、のどかな場所に行って十年一日を感じながらゆっくりしたい。」
「十年一日」は、長きにわたって何の変化もないさまを表しています。
使い方としては、「十年一日のままで~」や「十年一日のようだ」という形で用いられます。
ただし、「十年一日もの間、ずっと歩いていた」という使い方は誤用なので気を付けてください。
あくまで「長期間にわたって同じ状態のまま」という意味なので、この点だけ注意してください。
「十年一日」の類義語と英語表現
「十年一日」の類義語
それでは、「十年一日」の類義語をご紹介します。
- 四六時中(しろくじちゅう)
- 旧態依然(きゅうたいいぜん)
「四六時中」は「一日中、ずっと」という意味です。熟語の中の数字を掛け算すると、一日になる面白い熟語ですね。「十年一日」との違いは、「同じ状態のまま」という意味が含まれないことに要注意です。
「旧態依然」は「昔のままで進歩がないさま」という意味です。「旧い状態のまま依然として」という言葉なので、「十年一日」とほぼ同じ意味を持つ言葉です。用いる場面としても「十年一日」と同じですのでぜひ押さえておきましょう。
「四六時中」と「旧態依然」の記事については、こちらをご覧ください。
「四六時中」とは何か?意味や語源、英語表現・類義語【使い方の例文】
「旧態依然」とは?意味や会社を例えた使い方の例文、英語表現をご紹介!
「十年一日」の英語表現
最後に、「十年一日」の英語表現をご紹介します。
- With constancy of purpose for long years(十年一日)
【例文】
- What a beautiful place this is! This place is constructed with constancy of purpose for long years.(なんてきれいな場所なの。きっと十年一日に作られたのね。)
- This skill isn’t mastered with constancy of purpose for long years.(この技術は十年一日で身につけられる技ではない。)
「long years」で「長い年月」、「constancy of purpose」で「同じ状態」という意味を表しており、直訳すると「長い年月を同じ状態のままで」になります。
他にも、「without intermission for long years」という表現方法もあります。
まとめ
以上、「十年一日」について、ご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | じゅうねんいちじつ |
意味 | 長きにわたって何の変化もないさま |
語源 | 時間の長さを表す「十年」と「一日」で強調した言葉 |
類義語 | 四六時中、旧態依然 |
英語表現 | With constancy of purpose for long years(長い年月を同じ状態のままで) |
「十年一日」は「長きにわたって何の変化もないさま」を表す言葉です。
日本古来の言葉なので、私たちの身の回りの生活に根付いた表現として用いることができます。旅行先の風景を見ながら用いるもよし、のどかな風景を見ながら用いるもよし、かなり汎用性が高い表現ですので、ぜひ積極的に活用してみてください。
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