「虎視眈々」とは?意味と語源、英語表現と類義語【使い方の例文】

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「虎視眈々」と一見しただけでは、読み方も良くわからない…という方、意外と多いのではないでしょうか。

実は、この「虎視眈々」、誰もが一度は聞いたり、自分が口に出したりしたことがある四字熟語なんです。

漢字になると分かりにくいかもしれませんが、日常生活でもよく使う言葉だからこそ正しく理解していきましょう。

この記事では、「虎視眈々」の意味と語源、英語表現と類義語、使い方の例文をご紹介します。

 

 

 

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「虎視眈々」の意味と語源

 

「虎視眈々」の意味

 

最初に、「虎視眈々」の意味をご紹介します。

まず読み方ですが、「虎視眈々」は「こしたんたん」と読みます。

「虎視眈々」とは、「自分の野望を遂げるために、隙さえあればすぐに狙おうと機会をじっと探っている様子」という意味です。

外見は大人しく見えても、内心は企んでいることを言います。

 

 

「虎視眈々」の語源

 

続いて、「虎視眈々」の語源をご紹介します。

 

まず由来ですが、「虎視眈々」という言葉が初めて登場したのは、中国の「易経」という書物の中でした。

その中には、下記のような文章があります。

「虎視眈々たり、其の欲遂々(ちくちく)たり」

つまり、「虎が獲物を狙うように、欲望をたくましく持ったとしても問題はない」という意味の文章で使われました。

そして、「虎視眈々」を二語に分けてご紹介します。

「虎視眈々」は、虎が草木に隠れて獲物を狙っているような様子がイメージできますが、それもそのはず「虎視眈々」は次のように分解できます。

「虎視」とは、「虎が獲物に向かって鋭い目つきで様子を伺っていること」

「眈々」とは、「にらむ、見下すこと」

「虎」を「こ」と読むのが難しいかもしれませんが、白い虎のことを「白虎(びゃっこ)」と読むことを考えれば、意外とすんなり受け入れられるのではないでしょうか。

また、「眈々」は「眈眈」と書いてもOKです。「々」は、漢字を繰り返すときに使う記号なので、結局 「眈」と同じだと思ってください。

 

 

 

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「虎視眈々」の英語表現と類義語

 

「虎視眈々」の英語表現

 

次に、「虎視眈々」の英語表現をご紹介します。

  • aim to(虎視眈々と)
  • be eager to(虎視眈々と)
  • bide one’s time(虎視眈々と)

 

【例文】

  • He is aim her to be his girlfriend.
  • He eager her to be his girlfriend.
  • He bides his time to get his girlfriend.

 

日本語訳は全て「彼は虎視眈々と彼女を狙っている」です。

上記からもわかるように、実は「虎視眈々」をそのまま英語に直すということは実は難しいんです。

使い方としては、対象物を特定した上で、それを「狙う」「嘱望する」という意味を使うという形が一番「虎視眈々」という表現に近いと言えます。

この例文のように、直接「虎視眈々」を訳すことができなくても、ニュアンスを伝えることが大事なんですね。

 

四字熟語の英語表現を、ビジネス場面別でまとめてみました。

ビジネス英語として実践で使える四字熟語30選【英語勉強アプリもご紹介】

 

 

「虎視眈々」の類義語

 

それでは、「虎視眈々」の類義語をご紹介します。

  • 垂涎三尺(すいぜんさんじゃく)
  • 野心満々(やしんまんまん)
  • 竜驤虎視(りゅうじょうこし)

 

「垂涎三尺」は、「特定のものを激しく欲すること」という意味です。

「野心満々」は、「野望が満ち溢れていること」という意味です。

「竜驤虎視」は、「竜や虎が威勢がよく、相手をにらみつけること」という意味です。

どの類義語も、使い方としては主語を形容しても良いし「垂涎三尺と~する」というように述語を形容しても良いでしょう。もちろん単体でも使えるので、万能な四字熟語ですね。

 

 

 

「虎視眈々」の使い方

 

最後に、「虎視眈々」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「私はあの会社と取引するために、ライバル会社から切り替えてもらうのを虎視眈々と狙っている」
  2. 「彼は、次期社長の座を虎視眈々と狙っている」
  3. 「彼は一見おとなしそうだけど、虎視眈々と世界進出を狙っているんだ」
  4. 「彼の虎視眈々とした目つきを感じると、いつも背中がぞっとするよ」
  5. 「今こそ、あの一番大きいカブトムシを捕らえるチャンスだ。虎視眈々と待っていた甲斐があったぞ」

 

「虎視眈々」は、「何か手に入れたい物事を得るために機会を待っている」という表現をしたい時に、とても役に立つ四字熟語です。

「虎視眈々と~」として、そのあとに「~狙っている」という風に使うことが多いです。

 

「虎視眈々」にはこちらの四字熟語もセットで使われることがありますので、是非合わせてご覧ください。

 

「捲土重来」は、「一度失敗したものが、勢力を蓄え準備を整えて巻き返すこと」という意味です。

「捲土重来」とは?意味と語源、使い方の例文【英語&類義語】

 

「形勢逆転」は、「勢力などにおける優劣が逆転すること」という意味です。

「形勢逆転」の意味や語源とは?英語や類義語、使い方の例文をご紹介!

 

 

 

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まとめ:身近にある「虎視眈々」

 

以上、「虎視眈々」についてご紹介してきました。

まとめると、以下の通りです。

 

読み方 こしたんたん
意味 自分の野望を遂げるために、隙さえあればすぐに狙おうと機会をじっと探っている様子
語源 中国の「易経」という書物の「虎視眈々たり、其の欲遂々(ちくちく)たり[虎が獲物を狙うように、欲望をたくましく持ったとしても問題はない]」が由来。
・「虎視」=「虎が獲物に向かって鋭い目つきで様子を伺っていること」
・「眈々」=「にらむ、見下すこと」
英語表現 ・aim to ~(~を狙う)
・be eager to~(~を熱望する)
・bide one’s time(機会が訪れるまで待つ)
類義語 ・垂涎三尺(すいぜんさんじゃく)
・野心満々(やしんまんまん)
・竜驤虎視(りゅうじょうこし)

 

「虎視眈々」は何かを狙っている人の立場から使うことの多い四字熟語ですが、その反対に「虎視眈々」と狙われている側もあるということを忘れてはいけません。

もしかしたら、あなたの立場や名誉も狙われているかもしれません。

そう思って、日々を過ごしているだけで気が引き締まる思いですね。

なので、「虎視眈々」には気をつけましょう。

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