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「満場一致」という言葉を聞いたことはありますか?会議などでも出てくる言葉なので、聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。ちなみに、私が初めて「満場一致」という言葉を聞いたのは、中学生の頃でした。運動会のリレー選手を決める時だったのですが、クラスの「満場一致」でアンカーに選ばれた友人が羨ましいと思っていた記憶があります。ところで、「満場一致」の意味はご存知ですか?
この記事では「満場一致」の意味や語源、英語の表記や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「満場一致」の意味と語源
「満場一致」の意味
はじめに、「満場一致」の意味についてご紹介したいと思います。
まずは読み方ですが、「満場一致」は「まんじょういっち」と読みます。
「満場一致」とは「その場にいる人すべての意見が一致すること」という意味です。
つまり、「全員が賛成である」「反対意見がない」ということを表す言葉ですね。
「満場一致」の語源
次に、「満場一致」の語源についてご紹介します。
「満場」とは、「会場全体」「会場にいる全ての人」という意味で、「その場にいる人全員」という意味で使われている言葉です。続く「一致」は、「二つ以上の物がぴったり合うこと」という意味です。ですので、「満場一致」は「その場にいる人全員がぴったり合うこと」となり、「その場にいる全員の意見がぴったり合うこと」という意味になります。「満場」にも「一致」にも「意見」という意味は含まれていませんが、「人と人がぴったり合う」ということが、「意見が合う」ということを意味していることになります。
「満場一致」の英語表現と類義語
「満場一致」の英語の表現
続いて「満場一致」が英語でどのように表現されているのかをご紹介します。
- unanimity(満場一致)
【例文】
- The proposal was unanimously approved.(この提案は満場一致で承認された)
- He was chosen unanimously.(彼は満場一致で選ばれた)
「unanimity」は「満場一致」という意味の単語です。ですので、これ一つで「満場一致」を表すことができます。ただし、文章で「満場一致で~」という表現をする場合は、例文のように「unanimity」の副詞である「unanimously」を使います。
また、「with」をつけて「with unanimity」とすることで「満場一致で~」という意味にすることもできますので、文章に合った方を使うといいでしょう。
「満場一致」の類義語
次に「満場一致」と似たような意味をもつ言葉をご紹介していきます。
- 全会一致(ぜんかいいっち)
- 異口同音(いくどうおん)
「全会一致」とは、「ある会や集団において反対者を一人も出さず意見をまとめて採用すること」という意味で、正確に「賛成」と「反対」の数を数えたうえで全員が一致した場合のみに使われる言葉です。そのため、「満場一致」よりも少し厳密ではありますが、意味は同じです。
「異口同音」は、「多くの人が口をそろえて同じ事を言う」ということを表した言葉で、「多くの人の意見が一致する」という意味です。少し意味は違いますが、「意見が一致する」という部分が「満場一致」と同じですね。
「異口同音」の記事は、こちらをご覧ください。
「満場一致」の使い方
最後に「満場一致」の使い方を紹介します。
【例文】
- 「満場一致で賛成となりました」
- 「満場一致で可決された」
- 「満場一致で決定した」
- 「満場一致で承認された」
- 「満場一致で彼の作品が選ばれた」
「満場一致」は、何かが決定した時などによく使われる言葉です。「満場一致で~」と使われることが多く、その後に続く言葉は「賛成」「決定」「承認」などが多いですね。一般的には何かを肯定する意味で使われることが多いですが、「満場一致で反対となった」など、何かを否定する意味でも使える言葉となっています。
「満場一致」は雰囲気で決まる?
「満場一致」は、「全員の意見が一致すること」という意味ですが、実際には全員が賛成していなくても「満場一致」と見なされる場合があります。これは、「満場一致」と決める際に、一人一人の意思を個別に確認するわけではなく、「賛成の人は拍手をお願いします」など、何となくの雰囲気で「満場一致」となる場合も多いからです。
ですので、完全に全員の意見を一致させたい場合は、「全会一致」のように正確に一人一人の意見を確認する方法の方が確実なのかもしれないですね。
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