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あともう少しで成し遂げることができた、悔しい経験は誰もが一度はあるのではないでしょうか。
「運動会において、あと少しで紅組に勝つことができたのに」とか「必死に練習してきた合唱コンクールに入賞することができたのに」とか、「切歯扼腕」したことがあるかと思います。
なんだかんだ、これらのような経験が何かと思い出に残りやすいものです。
ところで、「切歯扼腕」の意味はご存じでしょうか。
この記事では、「切歯扼腕」の意味と語源、使い方の例文、類義語と英語表現をわかりやすくご紹介します。
「切歯扼腕」の意味と語源
「切歯扼腕」の意味
最初に、「切歯扼腕」の意味をご紹介します。
まず読み方ですが、「切歯扼腕」は「せっしやくわん」と読みます。
「切歯扼腕」とは、「非常に悔しいさま、悔しがっているさま」という意味です。
「切歯扼腕」は、人に対して用いられる言葉です。
人が悔しがっている、悔しい時に用いることができます。
「切歯扼腕」の語源
次に、「切歯扼腕」の語源をご紹介します。
「扼腕」は「腕を締め付けるさま」という意味です。「扼」は「おさえる、締め付ける」という意味の言葉です。ただ押さえるのではなく、ぎゅーっと締め付けるというイメージです。
つまり「切歯扼腕」は「歯が切れそうなほど、腕を締め付けるほど悔しがる」というのが直訳となります。
「切歯扼腕」する経験というのは、その過程において価値がある努力や鍛錬をしたという何よりの証拠ですし、成功以上の価値が芽生えていると思います。
「切歯扼腕」の使い方
続いて、「切歯扼腕」の使い方を例文でご紹介します。
- 「長い間努力したのに、かわいそうだったね。さぞかし切歯扼腕したことだろう。」
- 「切歯扼腕することは、次に生かせる糧になる。」
- 「君のいいところは、切歯扼腕することだ。今後の成長に期待するよ。」
- 「上の部屋がうるさいな。切歯扼腕するのはいいけど、もうちょっと落ち着かないものかね。」
- 「切歯扼腕する気持ちはわかるけど、次がある。切り替えていこう。」
「切歯扼腕」は、非常に悔しがっているさまを表しています。
使い方としては、「切歯扼腕して~」や「切歯扼腕している〇〇」という形で用いられます。
「切歯扼腕」は人に対して用いられる言葉です。ですから失敗したプロジェクトを指して「切歯扼腕したプロジェクト」というのは誤用ですので、注意してください。
「切歯扼腕」の類義語と英語表現
「切歯扼腕」の類義語
それでは、「切歯扼腕」の類義語をご紹介します。
- 地団太を踏む(じだんだをふむ)
- 咬牙切歯(こうがせっし)
「地団太を踏む」は「悔しがって足踏みしているさま」という意味です。よく漫画やドラマなんかで悔しがりながら足をドシドシしているシーンがありますよね。「地団太を踏む」はまさにそのイメージです。
「咬牙切歯」は「ひどく悔しがるさま」という意味です。「咬牙切歯」は「切歯扼腕」と同じく「歯ぎしりをするほど悔しがる」というところから由来しています。由来からしても「切歯扼腕」と同じですのでぜひ合わせて押さえておきましょう。
「切歯扼腕」の英語表現
最後に、「切歯扼腕」の英語表現をご紹介します。
- Be indignant(切歯扼腕)
【例文】
- Our team was crushingly defeated. So, I was indignant.(私たちのチームは惨敗した。だから切歯扼腕した。)
- I heard that he made an effort more than ever, but he failed. I guess that he was indignant.(彼が今までにないぐらい、努力して失敗したと聞いた。さぞかし切歯扼腕しただろう。)
「indignant」は「腹を立てる、憤慨する」という意味です。「切歯扼腕」の直訳ですが、「悔しがっている」という点で非常に近い表現と言えるでしょう。
他にも「gnashing the teeth and clenching the arms on the breast」という直訳の表現方法もあります。
まとめ
以上、「切歯扼腕」について、ご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | せっしやくわん |
意味 | 非常に悔しいさま、悔しがっているさま |
語源 | 「切歯」=「歯が切れそうなほど」、「扼腕」=「腕を締め付けるさま」 |
類義語 | 地団太を踏む、咬牙切歯 |
英語表現 | Be indignant(憤慨する) |
「切歯扼腕」は「非常に悔しがっているさま」を表しています。
活用する頻度としてはかなり用いることができる言葉だと思います。ただ単に「悔しい」や「残念だ」と表現するより心情の程度を表現することができるのが「切歯扼腕」のいいところです。自分が悔しくて仕方ないときや、相手が落胆しているときなどにぜひ積極的に活用してみてください。
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