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「今度遊びに行こうね」「今度ご飯ご馳走するよ」など、「今度」と言うのは永遠にやってこないと思うときがあります。
もちろんお誘いいただけるのは有り難いのですが、こちらはその気になっていても一向に具体的な話にならないものです。
あなたの職場でも、そのようなことはないでしょうか?
「部長と飲みに行くのは楽しいです」や「今度ゴルフを教えてくださいね」など、言われる側はまんざら悪い気はしないですよね。
でも「社交辞令」だろうと、聞き流すことも多いのではないでしょうか。
この記事では、「社交辞令」の意味や語源、英語・類義語の表現や使い方の例文をご紹介します。
「社交辞令」の意味と語源
「社交辞令」の意味
それでは、「社交辞令」の意味をご紹介します。
まずは読み方ですが、「社交辞令」は「しゃこうじれい」と読みます。
「社交辞令」とは、「世間での付き合いを円滑にするために使用する、儀礼的な誉め言葉やあいさつ」という意味です。
お世辞や建て前の言葉のことを言います。
日常から行事や風習などといったあらゆる場面での人付き合いにおいて、物事を円滑に進めるために発言することが望ましいとされている挨拶や相手を誉める言葉です。
社交辞令を行うことにより相手に対して本音を言っている場合と、やむを得なかったり利益のために相手に対して不本意や偽りの態度をとっている場合が存在します。
「社交辞令」の語源
続いて、「社交辞令」の語源をご紹介します。
「社交辞令」を二つの言葉に分けてご説明します。
まず、「社交」とは「人と人との交際や交流、世間でのお付き合い」という意味です。
「社交」は社会を成立させる原点です。人同士が交流を図ることで社会を作り、世の中が動いているのです。
次に、「辞令」とは「官職・役職任命の際にその旨を言い渡す文書」という意味です。
他に「人に応対する場合に用いる言葉」という意味があります。
「社交辞令」の「辞令」は「人に応対する場合に用いる言葉」です。
感情があまり入らない、形式的な言葉遣いのことを言います。
「社交辞令」は、人同士の交流や交際を形式的に整える時に使用する言葉なのです。
「社交辞令」の英語表現と類義語
「社交辞令」の英語表現
次に、「社交辞令」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。
- lip service(社交辞令)
【例文】
- His words are always lip service(彼の言葉はいつも社交辞令だよ)
- I did not notice a thing called the lip service(社交辞令ということに気が付かなかった)
「lip service」は、日本でもそのまま使用されることがありますね。
「lip service」は、「お世辞」ということです。
「lip」は「唇」、「service」は「奉仕」ということです。
「lip service」は「口から発する言葉」で「褒める」ということです。
「社交辞令」の類義語
「社交辞令」の類義語をご紹介します。
- 舌先三寸(したさきさんずん)
- 外交辞令(がいこうじれい)
「舌先三寸」とは「口先だけで、たくみに相手を言いくるめる」という意味です。
「外交辞令」は「相手に好感度をアップさせるように繕う(つくろう)言葉」ということです。
「外交辞令」は「社交辞令」と一文字しか違いはありませんが、意味合いは若干違って「自分を繕って良い印象を与える」言葉です。
「社交辞令」の使い方の例文
最後に、「社交辞令」の使い方を例文でご紹介します。
【例文】
- 「彼女は『今度お食事でもいかがでしょうか?』と言ってくれたが、きっと社交辞令に違いない」
- 「『君のような優秀な人間を是非我社に迎えたい』と取引先の社長に言われたけれど、社交辞令だろう」
- 「社交辞令かと思っていたけど、意外と彼は私に気があるのかもしれないなあ」
- 「兄は美人の部下に『素敵ですね』と褒められたと喜んでいるけれど、社交辞令に過ぎないことに気が付かないようだ」
- 「部下の言葉が社交辞令だと気が付いた時は、ショックが大きかった」
- 「どこまでが社交辞令でどこからが本音なのか見極められないので、恋のチャンスを逃していると思う」
「社交辞令」はお世辞や心に思ってもいないことを言ったり、言われたりする場合に使用します。
「社交辞令(に過ぎない)」「社交辞令(だろう、に違いない)」などと使用することが多いです。
人の発する言葉なのでハッキリと「社交辞令」だと解ることは少ないと思います。
「社交辞令」も大切な生きる術
「社交辞令」は、「心に思ってもいないことを言わなければならない時」に使います。
褒められた言葉が「社交辞令」だと思うと、ガッカリしますよね。
しかし、「社交辞令」があることによって、社会が円滑に回ることが多いのです。
「社交辞令」は嘘をつくことではありません。
でも、「社交辞令」ばかり言うと信用が薄れるので、「社交辞令」を使い過ぎないようご注意ください。
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