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突然予想していなかったことが起こった時、あなたはどのような行動をとっていますか?
ほとんどの人はどうすることも出来ない状況に呆然としてしまうでしょう。
特に古代より人間は、自然が起こすことに確実な予測がつかないので見ているしかないこともたくさんありました。
現代の便利な社会においても、自然現象ばかりは100%予測できるものではありません。
自然に限らず急な事態に備えることは大切ですが、それでも慌ててしまうのも人間を含め動物というものなのでしょう。
この記事では「周章狼狽」の意味や英語・類義語や例文を用いた使い方をご紹介していきます。
「周章狼狽」の意味と語源
「周章狼狽」の意味
まずは読み方ですが、「周章狼狽」は「しゅうしょうろうばい」と読みます。
一見難しく見えますが、そのまま読めば正解ですので漢字検定の点取り問題として、しっかりおさえておきましょう。
「周章狼狽」とは「とても慌てること、非常にうろたえること」という意味です。
漢字からは意味とのつながりがよくわかりませんが、言葉の一つ一つを紐解いていくと漢字と意味の結びつきがわかっていきますので、次の語源も見ていきましょう。
「周章狼狽」の語源
次に、「周章狼狽」の語源について見ていきましょう。
「周章狼狽」を二語に分けると以下のようになります。
- 「周章」・・・「慌てる」という意味
- 「狼狽」・・・「慌てる」という意味
「狼」「狽」は共にオオカミの一種ですが、「狼」は前足が長く後ろ足が短い種類で「狽」は前足が短く後ろ足が長い種類のオオカミです。
「狼」と「狽」はいつも一緒に歩いているので離れてしまうと倒れてしまいます。
その様子が「慌てる」という意味に繋がりました。
「周章狼狽」ように同じ意味を合わせることで、より一層強調された意味の言葉になるパスワード式の四字熟語となります。
「周章狼狽」の英語表現や類義語
それでは「周章狼狽」の英語表現、類義語にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
「周章狼狽」の英語表記
「周章狼狽」の英語には以下のようなものがあります。
- frustration
- discomfiture
【例文】
- I was upset frustration in his remarks(私は彼の発言に周章狼狽した。)
「frustration」は日本語訳にすると「挫折する・妨げる」と言う意味になります。
「upset」を前につけると「動揺する・イライラする」と言う意味に変わるので、「周章狼狽」の意味を英語訳させると「upset frustration」で伝わる英語の表現になります。
「周章狼狽」の類義語
次に、「周章狼狽」の類義語にはどのようなものがあるのか見ていきましょう。
- 狼狽え(うろたえ)
- 混乱(こんらん)
- 右往左往(うおうさおう)
- おろおろする
「右往左往」は、漢字のそのままに右に左にとウロウロしてしまうのがよくわかります。
また、昨今よく耳にする「テンぱる」「パニくる」など同じような意味の言葉が変化してきているものもあります。
言葉の変化は時代と共に形を変えていく奥の深いものであることがわかりますね。
「右往左往」については、こちらの記事をご覧ください。
「周章狼狽」の使い方の例文
最後に、「周章狼狽」の使い方の例文を見ていきます。
【例文】
- 「私はショックな知らせを聞いて、周章狼狽してしまった。」
- 「奴が犯人と確信したのは、周章狼狽な動きをしたことだ。」
- 「不意な質問に、彼は周章狼狽していた。」
- 「彼女は気が小さくて、ちょっとしたことにも周章狼狽してしまう。」
- 「根が正直な兄は、ちょっと問いかけにも周章狼狽してしまい嘘をついているのがすぐにわかってしまう。」
「周章狼狽」は「慌てる」の意味を重ねた表現の言葉なので、大いに慌ててしまう様子が例文からも伺えます。
テレビなどで手や顔に汗をかいて表情の落ち着かない釈明をしている人をよく見かけますが、まさに「周章狼狽」な状態で陥っているのがよくわかります。
良い意味で使いたい「周章狼狽」
ここまで「周章狼狽」について解説してきました。
ただ単に「慌てる」だけでは周囲に気がつかないこともあります。
人間には、喜怒哀楽のどのシーンにおいても「慌てる」ことがあります。
嬉しいサプライズに慌てたことや思ってもいない怒りに慌てたことなど、誰でも経験したことがありますが出来ることなら嬉しいことや楽しいことで「周章狼狽」していたいですね。
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