「大山鳴動(して鼠一匹)」とは?意味や読み方、使い方の例文をご紹介

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あなたは「大山鳴動」という言葉を知っていますか?何かの記事などで見たことがあるかもしれません。
四字熟語ではありますが中国由来でしょうか?日本由来でしょうか?
見たことはあっても意味が解らなければ前後の文も繋がらず、自分でも使えないですよね。
この「大山鳴動」は、漢字からはちょっと想像できない意味です。ではどのような意味で、どんな使い方をするのでしょうか。
この記事では「大山鳴動」の意味や語源、英語・類義語の表現や使い方の例文をご紹介します。

 

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「大山鳴動」の意味と語源

「大山鳴動」の意味

それでは「大山鳴動」の意味をご紹介します。
意味の前に「大山鳴動」の読み方ですが「たいざんめいどう」と読みます。
「大山鳴動」とは、「騒ぎだけ大きくて、結果は意外に小さい出来事」という意味です。
事前の前振りが大げさだけれど、ふたを開ければ大したことがない・ネズミ一匹が出てきただけのような内容だったということなのです。
「大」は「太」「泰」とも書きます。

「大山鳴動」の語源

続いて「大山鳴動」の語源をご紹介します。
実はこの「大山鳴動」は、「大山鳴動して鼠一匹」ということわざを略した四字熟語だったのです。
古代ローマの詩人であるホラティウスの言葉にラテン語で「Parturiunt montes, nascetur ridiculus mus(山々が産気づいて、こっけいなハツカネズミが一匹生まれる)」といものがありました。イタリアにはヴェスヴィオ山やシチリア島のエトナ山など有名な火山がありますので、このようなことを言ったのでしょう。「大きな山が揺れて大変なことが起きるかもしれない」と心配していた人々の気持ちとは裏腹に、「小さなネズミ一匹が出てきただけだった」というたとえ話です。
それが「大山鳴動してねずみ一匹」となり、更に「大山鳴動」とかなり略された言葉になりました。
この詩人ホラティウスの「Parturiunt montes, nascetur ridiculus mus」は、例えとして言われたもので実際にあったことではありません。
しかし用心に越したことはないので、周りで大きな騒ぎが起こっている時は要注意です。
古代ローマは紀元前のことですから、この「大山鳴動」は相当な昔から使われてきた言葉なのです。

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「大山鳴動」の英語表現と類義語

「大山鳴動」の英語の表現

次に「大山鳴動」は英語でどのように表現されているのかご紹介します。

【例文】

  1. The mountains have brought forth a mouse(山が動いて一匹のネズミを動かした)
  2. much ado about nothing(空しい大騒ぎ)

1の「have brought」は、「もたらす」、「forth」を付けて「動かす」ということになります。
2の「much ado about nothing 」の頭に「Don’t make 」を付けることで、「Don’t make much ado about nothing(つまらないことで騒ぐな)」という意味になります。

「大山鳴動」の類義語

「大山鳴動」と似た意味を持つ言葉をご紹介します。

  • 蛇が出そうで蚊も出ぬ(じゃがでそうでかもでぬ)

「蛇」は「じゃ」と読みます。
「ヘビのような恐ろしいものが出そうな感じがしていたが、実際には小さな蚊さえ出ない」ということわざです。意味は「何か大変な事件が起こりそうだが、何も起きないこと」で
す。
「大山鳴動」と同じような意味合いですが(「大山鳴動」はネズミが出たのに対して)こちらは蚊さえも出ない、何も起きなかったということになります。

 

「大山鳴動」の使い方

最後に「大山鳴動」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「テレビで大物俳優登場と大騒ぎした割に出てきた人は、わき役ばかりの人で大山鳴動だった」
  2. 「彼はなんでも物事を大ごとに仕立てるけど、結果は大山鳴動なことが多い」
  3. 「母は大げさに騒いでいるけど、いつものように大山鳴動だよ」
  4. 「そんなことを言って大ごとにしようとして、結局大山鳴動になるんじゃないの?」
  5. 「最近、大山鳴動なことが多いから騒ぎにも動じなかったら、えらい目にあった」

例文のように、「大山鳴動」はネガティブなイメージで使用される場面が多いですね。
とはいえ、用心に越したことはありませんね。

こちらの四字熟語は「見かけと中身が一致しない」という意味ですが、「大山鳴動」に近い意味でもあるのでご参考ください。

 

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「大山鳴動」はオオカミ少年

「大山鳴動」という言葉は、物事を大事にした結果が思った以上に小さかったということです。
意図して出た結果ではないですが、周りの人から見たら「あの人は大騒ぎをして結局は大したことがなかった」と嘘つき扱いされることがあります。これは「オオカミ少年」のお話に似ていますね。
例え山が大きく揺れて不吉な予感がしたとしても「大山鳴動」の可能性がありますが、気が緩んでいて「大したことにはならない」と、ことわざを鵜呑みにしていると大変なことになりますので冷静な判断をしましょう。

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