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以前、自作の墨絵を鑑賞しながら、お酒を飲むシーンをテレビで観ました。
情緒のある雰囲気のシーンに『書道・墨絵を習いたい!』と思ったのを覚えています。
学校の授業などでも習ったことのある身近な書道ですが、静かな空間で無心で墨をすり字を書くことはなんとも優雅ですね。
この記事では、「文人墨客」の意味や語源、英語表現・類義語や例文による使い方をご紹介していきます。
「文人墨客」の意味と語源
「文人墨客」の意味は?
まず、「文人墨客」をあなたは読めましたか?
あまり聞きなれない四字熟語ですが、「文人墨客」は「ぶんじんぼっかく」または「ぶんじんぼっきゃく」と読みます。
漢字は思い浮かばずとも、試験などに出題されることがありそうな漢字の並んだ四字熟語ですね。
「文人墨客」とは、「詩文や書画などに優れた優雅な人のこと」という意味です。
優雅で趣のある芸術作品を創作し、世に出す、今でいうプロというよりは、あくまで趣味を優雅に楽しむ人のことを意味の強いのが「文人墨客」です。
「文人墨客」の語源は?
次に、「文人墨客」の語源について見ていきましょう。
- 「文人」・・・詩文や書画など文画に携わる人という意味
- 「墨客」・・・墨を使って書画を書く人という意味
二つの熟語はともに、文画・書画に優れた人のことを表します。
古代中国において、中唐の詩人である白居易が「文人」とされています。
また、「墨客」は「蘭亭序」などの書籍を残している政治家で書家の王義之が挙げられています。
唐宋時代には、多くの「文人墨客」が活躍しました。
「文人墨客」を英語表現・類義語
それでは次に「文人墨客」を英語表現・類義語で表現すると、どのようなものになるのかご紹介していきます。
「文人墨客」の英語表現
「文人墨客」を英語で表現すると以下のようになります。
- writers and artists
- Literati Bokkyaku
【例文】
- Persons who take delight in such refined pursuits as poetry、literature、painting and calligraphy.(文人墨客)
「文人墨客」は古代中国の文化から表現されているので、上記2のように「墨客」がそのままの読み方で英語表記されることもあります。
英語表記で表す際は上記のような【例文】の使い方が、一番意味を理解できるでしょう。
「文人墨客」の類義語
また「文人墨客」の類義語には、どのようなものがあるでしょうか。
- 騒人墨客(そうじんぼっかく)
- 子墨兎毫(じぼくとごう)
- 詩人墨客(しじんぼっかく)
上記の類義語に含まれる漢字は、「文人墨客」に似ていますが、特に「騒人墨客」は類義語として紹介されることの多い四字熟語です。
こちらの四字熟語も「その道を極める人」という意味なので、類義語と言えます。
「文人墨客」の使い方の例文
それでは「文人墨客」はどのように使われるのか、例文をご紹介していきます。想像すると、優雅になれるシーンがあるかもしれませんね。
【例文】
- 「この街は、古くから文人墨客に愛されていました。」
- 「多くの文人墨客が、酒を酌み交わしています。」
- 「牡丹は多くの文人墨客に描かれた花です。」
- 「この屋敷には、たくさんの文人墨客の作品が飾ってあります。」
- 「祖父は、多くの学者や文人墨客と交流があった。」
どこか浮世離れしたような優雅な雰囲気は現代まで受け継がれ、あなたの周りでも目にする場面があるのでないでしょうか。
また、古代中国において貴重な紙や墨を使うことは、格式高い趣味であったのかもしれませんね。
類義語ではありませんが、こちらの四字熟語は「芸術を完成させる」という意味なので「文人墨客」になる過程での言葉ですね。
「文人墨客」を知り、古きよきものを受け継いでいく
ここまで「文人墨客」について解説してきました。
書画や詩文を極めるのは大変なことです。
しかし、時間をかけて思いを込めて完成させた作品は、周囲の評価もさることながら、魂のこもったものであり、自己満足な物でも自分にとっては一番なのです。
同じような思いの人が集まり、詩文や書画について語り合うことは、古代より現在まで景色や環境は変われど、変わることのない優雅な時間なのでしょう。
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