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あなたは「縦横無尽」という言葉をご存じでしょうか?
聞いたことがある言葉だと思いますが使い方や意味をしっかり認識できていない方も多いと思います。新聞や雑誌等では「縦横無尽な活躍をした~」「縦横無尽な展開で繰り広げられる~」のような文を目にしますが、実際はどのように使う言葉なのでしょうか。
この記事ではそんな「縦横無尽」の意味や語源、英語・類義語表現や、例文による使い方をご紹介いたします。
「縦横無尽」の意味と語源
まずは意味と語源についてご紹介していきます。
「縦横無尽」の意味
先に読み方を確認しましょう。
「縦横無尽」は「じゅうおうむじん」と読みます。漢検4級レベルの四字熟語になります。
さて、意味を見てみましょう。
「縦横無尽」とは「思いのままに振る舞うこと。思う存分」という意味です。
この意味だけ見ると悪い意味にみえますが、「縦横無尽」は「傍若無人」のような好き勝手振る舞う迷惑な意味ではありませんので、同じように使わないでくださいね。
「縦横無尽」の語源
続いて語源を見てみましょう。
- 「縦横」は「縦と横、転じて思いのまま振る舞うこと」
- 「無尽」は「限りがないこと」
この2つを合わせて「思う存分自由自在に振る舞う」という意味となります。
昔は「尽」を「盡」と書いていました。筆からしずくがいくつも分かれ落ちる様を表現した漢字だそうで、そのしずくがやがて垂れつくし落ちてこなくなることから「尽きる」という意味になりました。
「縦横無尽」の英語と類義語
続いて英語と類義語についてご紹介していきます。
「縦横無尽」の英語
「縦横無尽」を英語に訳すとどうなるでしょうか。
- Play a very active role (縦横無尽に活躍する)
- He ran around freely in the park. (彼は縦横無尽に公園内を走りまわった)
1の例文「play very active role」は直訳で「積極的に活動する」それに「very」をつけることでより、積極性を強調しています。
2の例文は単純に「自由自在に」という意味の「freely」を使っています。
どちらも「縦横無尽」という意味として使えます。
「縦横無尽」の類義語
類義語を見てみましょう。
- 緩急自在(かんきゅうじざい)
- 縦横自在(じゅうおうじざい)
- 縦横無礙(じゅうおうむげ)
- 自由自在(じゆうじざい)
- 如意自在(にょいじざい)
それぞれ「緩急自在」とは「ゆるやかな状態と厳しい状態と、遅いと速いとを、思いのままに操れること」、「縦横自在」とは「他に妨げるものがなく、思いのままに振る舞うこと」、「縦横無礙」とは「少しも妨げるものがなく、思いのままに振る舞えること」、「自由自在」とは「思いのまま。心のままにふるまうようす」、「如意自在」とは「自分の思いのままになること」という意味になります。
全て「自分の思いのままに」という意味になります。
同じ「縦横」が使われている2つはほぼ同じ意味になります。
「縦横無尽」の使い方
最後に「縦横無尽」の使い方について例文をご紹介していきます。
【例文】
- 「娘は縦横無尽に駆け回った」
- 「その選手は縦横無尽にプレーをして敵チームはてんてこ舞いだった」
- 「武士は戦場を縦横無尽に駆け廻った」
- 「人気俳優はCDまで発売し縦横無尽の活躍をみせている」
- 「あの上司は人を縦横無尽に使って職場を円滑にした」
「〇〇の活躍~」「〇〇に(動詞)~」というような形で使うことが多いです。
自由自在にかけめぐる、どちらかというと誉め言葉として使いますので覚えておいてください。
「縦横無尽」はポジティブな意味ですが、対義語とも言える「ネガティブな意味」での類義語は以下のような四字熟語があります。
「縦横無尽」の活躍
ここまで「縦横無尽」についてご紹介してまいりましたが、いかがでしたでしょうか。
「縦横無尽」は基本的に人の行動について表現する言葉なので、自由奔放な性格の人を「縦横無尽な人」とは言わないのでご注意ください。
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