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「興味津々」は、四字熟語の中でも日常でよく使われる言葉ではないでしょうか。幼稚園に通い始めた私の娘も、私が料理をしていると「何を作ってるの?」と椅子に乗り、「興味津々」の顔で覗いてきます。「野菜洗う」や「卵割りたい!混ぜたい!」と言ってくるようになりました。その様子を見て、これからもっと色々なことができるようになることを思うと、『できる限りの経験をさせてやりたい』と、つい思ってしまいます。
この記事では「興味津々」の意味や語源、英語の表記や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「興味津々」の意味と語源
「興味津々」の意味
はじめに、「興味津々」の意味についてご紹介したいと思います。
まずは読み方ですが、「興味津々」は「きょうみしんしん」と読みます。
「興味津々」とは「非常に興味深く感じられること」「好奇心が常に溢れている様子」という意味です。
つまり、「興味が尽きないさま」「後から後から興味が湧くさま」を表す言葉ですね。
「興味津々」の語源
次に、「興味津々」の語源についてご紹介します。
「興味」は「ある物事や人物などに心を惹かれること」や「面白いと感じたり思ったりすること」という意味があります。「津々」は「津」だけだと「港」や「海岸」、
「船着場」など水に関連し人が多く集まる場所のことを表しています。「津」を二つ重ねた「津々」は「(水が)絶えず湧き出るさま」を意味し、「人の感情が溢れ出るさま」を表す際に用いられるようになりました。
「興味」に「津々」が合わさることで「関心が尽きない」や「感情が湧き出る」ことをより大袈裟に表現しています。
「興味津々」の英語表現と類義語
「興味津々」の英語の表現
続いて「興味津々」が英語でどのように表現されているのかをご紹介します。
- Very interesting(興味津々)
【例文】
- It’ll be very interesting to see how he reacts(彼がどのような反応をするか興味津々だ)
- She asked in a tone of a great curiosity(彼女は興味津々といった声で尋ねました)
「Very」は「非常に」、「interesting」は「興味を起こさせる」「おもしろい」という意味で、「Very interesting」は「非常に興味が湧いてくる」「非常におもしろい」という意味になり、「興味津々」を表しています。
例文では、「to see」「会えて」、「how he reacts」「彼がどのように反応するか」に「It’ll be」があることで「彼の反応に非常に興味があります」という意味になり、「彼の反応」に「興味津々」であることが表現されています。また、「very」を「すごく」「とても」を意味する「great」に、「interesting」を「好奇心」を表す「curiosity」に置き換えて、「好奇心が強い」となり、「興味津々」を表現しています。
「興味津々」の類義語
次に「興味津々」と似たような意味を持つ言葉をご紹介していきます。
- 多岐多様(たきたよう)
「多岐多様」は、「色々な面にわたって様々な趣がある」という意味です。「多岐」は「枝道が多い」ことを意味し、転じて「多方面」を表します。「多様」は「種々のおもむき(趣)があること、またそのさま」という意味です。また、「おもむき」の中に「心の動く方向や動き」という意味があります。使う場面は違いますが、「多方面にわたり関心を向けている」ことを表していて、「興味津々」の「関心が尽きない」に通じるものがあります。
「興味津々」の使い方
最後に「興味津々」の使い方を紹介します。
【例文】
- 「物語の今後の展開に興味津々たるものがある」
- 「初めての動物園に、娘は興味津々の様子でした」
- 「芸能人のスキャンダルに興味津々だ」
- 「何が起きるか、科学の実験に皆、興味津々である」
- 「私は目の前のカップルの動向を興味津々で見つめていた」
「興味津々」は、人の心の動きを表するときによく使われる言葉です。
「興味津々の顔つき」や「興味津々の目」など表情と合わせて表現することが多いです。
また、「興味津々」を「興味深々」や「興味森々」と間違えてしまうことも多いようです。「深々」は「ひっそりと静まりかえっているさま」、「森々」は「木が並んで茂っている」「高くそびえているさま」などと意味しています。「興味津々」と「興味深い」を混同してしまうことや、普段使いで「津」を「シン」と読むことが少ない、また「シンシン」という形容詞が多いなどのため間違えて覚えてしまうのです。それぞれの言葉の持つ意味を知ることで正しく使えるようにしましょう。
「好奇心旺盛(こうきしんおうせい)」
「興味津々」の類語に「好奇心旺盛」という言葉があります。「珍しい物事や未知のことに興味を持ち、積極的に知ろうとする姿勢」という意味です。「興味津々」よりも対象とする範囲が広く、自身の行動が伴ってきます。「チャレンジ精神がある」「明るくポジティブ」「謙虚」などの良い印象を与える反面、「飽きっぽい」「自己中心的」などのネガティブな印象を与えることもあります。また、当の本人には自覚がないことも多いのです。
子供の頃は好奇心旺盛だった人も、大人になるにつれ好奇心をなくしてしまうという方も多いです。ただ、意識改善することで取り戻すこともできます。
内面の若さを保つためにも好奇心は必要です。年齢を重ねても好奇心は持ち続けていたいものですね。
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