「周知徹底」の意味やビジネスでの使い方の例文!英語表現や類義語もご紹介

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「周知徹底させておくように」と指示された場合、あなたはどうしますか?

これは実際に私が新入社員だった頃に上司に言われた言葉なんですが、その時は意味がわからず困ってしまったのを覚えています。

今ではこんな言葉の意味も知らなかった自分が恥ずかしくなるのですが、社会人になる前は「周知徹底」なんて言葉あまり耳にしませんよね。

しかし、「周知徹底」はビジネスシーンではよく使われる言葉なので、学生や社会人など関係なく意味を知っておいた方がいいかもしれませんね。

この記事では、「周知徹底」の意味や語源、英語表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。

 

 

 

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「周知徹底」の意味と語源

 

「周知徹底」の意味

 

はじめに、「周知徹底」の意味についてご紹介します。

まずは読み方ですが、「周知徹底」は「しゅうちてってい」と読みます。

「周知徹底」とは、「隅々(すみずみ)まで、きちんと知れ渡らせること」という意味です。

つまり、「全員で情報を共有する」「知らない人がいないようにする」といったニュアンスの言葉ですね。

 

筆者の独り言
「周知徹底」と聞くと、やはり「周知徹底させる」という風に上から目線のイメージが強い言葉なので、例えば「周知徹底しておくように」や「周知徹底させておくように」と言われた側は責任を負う感覚も芽生えます。
 
ただ、これは漠然な表現でもあるので、あまりプレッシャーに感じる必要はないと思います。
 
もし、あとから「周知徹底させれていないじゃないか」などと突っ込まれるような時は、「(個人的な認識として)◯◯と◯◯の部分はできるように、周知徹底させたつもりではありました」と具体例を出すと、相手も(漠然な指示を出しているので)納得せざるを得ないのではないでしょうか。

 

 

「周知徹底」の語源

 

続いて、「周知徹底」の語源についてご紹介します。

 

まず、「周」には「隅々まで行き届く」という意味や、「広く全てに行き渡る」「もれなく行き渡る」ことを表す「あまねく」という意味があります。

そして、「知」は「知る」「知らせる」という意味なので、「周知」は「広く知らせること」「広く知れ渡っていること」という意味になります。

続く「徹底」は、「一貫していること」「隅々まで行き届くこと」という意味です。

もともと「徹底」という言葉は仏教語で、「物事の本質を知り考え理解する」という意味でした。

それが、「底まで貫く」「底を知る」という意味で使われるようになり、徐々に「一貫していること」という意味でも使われるようになりました。

 

最近では、「完璧である」「中途半端ではない」などの意味でも使われていますよね。

 

 

 

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「周知徹底」の英語表現と類義語

 

「周知徹底」の英語表現

 

次に、「周知徹底」の英語表現をご紹介します。

  • Thoroughly disseminate(周知徹底)

 

【例文】

  • Please thoroughly disseminate(周知徹底をお願いします)
  • Aim to thoroughly disseminate(周知徹底を目指す)

 

「Thoroughly」は「徹底的に」という意味です。

「disseminate」は「普及」「宣伝」という意味で知られていますが、「意見を広める」という意味があります。

ですので「Thoroughly disseminate」は直訳で「徹底的に意見を広める」となり、「周知徹底」の意味を表していることになります。

例文に使われている「please」は「お願い」、「aim」は「狙い」「意図」「目指す」という意味です。

 

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「周知徹底」の類義語

 

それでは、「周知徹底」の類義語をご紹介していきます。

  • 情報共有(じょうほうきょうゆう)
  • 悪事千里(あくじせんり)

 

「情報共有」とは、「情報や知識を人に伝達して共有すること」という意味です。「人に知らせる」「情報を共有する」の部分が「周知徹底」と同じですね。

「悪事千里」とは、「悪事や悪評はどんなに隠しても世間に知れ渡ってしまうこと」という意味です。意味は全く違いますが、「知れ渡る」という意味では「周知徹底」と同じですね。

 

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「周知徹底」の使い方

 

最後に、「周知徹底」の使い方を例文でご紹介します。

【例文】

  1. 「皆さん、社内ルールの周知徹底をお願い致します。」
  2. 「この難局を乗り切るために、急いで周知徹底を図った」
  3. 「火災時の非難方法を、生徒達に周知徹底させる」
  4. 「今回のミスは、周知徹底の不十分さが原因だった」
  5. 「どうやら、周知徹底されていなかったらしい」

 

「周知徹底」は、ビジネスシーンでよく使われる言葉です。

「知らせる」といった意味の言葉なので、基本的には「周知徹底させる」といった言い方をします。

 

「周知徹底する」は間違い

「周知徹底する」と言う人もいますが、これは正確な使い方ではありません。

この場合は「周知徹底する」ではなく、「周知徹底を図る」といった方がいいですね。

また、「周知徹底をお願いする」といった言い方をされる場合もよくあります。

 

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【注目記事】

ビジネスシーンでよく使う「周知徹底」ですが、この記事を読まれている方には営業マンもいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな営業マンの方にオススメできる記事も書きましたので、是非こちらも合わせてご覧ください。

 

【経験談あり】営業マンに本当に必要な5つのスキル~実務&思考編~

 

 

 

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まとめ:「周知徹底」の「徹底」は「三獣渡河」が語源

 

以上、「周知徹底」についてご紹介してきました。

まとめると、以下の通りです。

 

読み方 しゅうちてってい
意味 隅々(すみずみ)まで、きちんと知れ渡らせること
語源 「周知」=「広く知らせること」「広く知れ渡っていること」
「徹底」=「一貫していること」「隅々まで行き届くこと」
英語表現 Thoroughly disseminate(徹底的に広める)
類義語 ・情報共有(じょうほうきょうゆう)
・悪事千里(あくじせんり)

 

仏教の「優婆塞戒経」に出てくる、「三獣渡河」という話をご存知ですか?

これは、「徹底」の語源となった「物事の本質を知り考え理解する」についての話で、悟りの世界に入るための三通りの修行方法の違いを表したものです。

兎・馬・象がどのように河を渡るかで、物事の見た目だけでなく本質を分かっているのかどうかを例えた話となっていますので、興味がある方は調べてみてくださいね。

 

【まとめ記事】

小学生のお子さんに漢字を学習させたい方向けにまとめました。

小学生が四字熟語を覚えるには語源も学ぶべき【漢字勉強サイトもご紹介】

 

ご参考までにどうぞ。

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