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私には、週末になるとあちこちを旅する友人がいますが、先日は聞いたことのない港町へ旅をした話を聞かせてくれました。
旅行マップに記載されているような場所には旅行することがありますが、地元の人しかわからないような場所は美味しい食べ物や綺麗な自然など新しい発見がたくさんあって観光とはまた違った発見が出来るようですね。
でも、情報のない知らない場所に行くのは少し勇気がいりますよね。
この記事では、「津々浦々」の意味と語源、英語表現と類義語、使い方の例文についてご紹介していきます。
「津々浦々」の意味と語源

「津々浦々」の意味
最初に、「津々浦々」の意味についてご紹介します。
まずは読み方ですが、「津々浦々」は「つつうらうら」と読みます。
「津々浦々」とは、「小さな港や海に至るまで」という意味です。
この意味から「あちこち、全国の至るところ」という意味に変化しました。
日本は海に囲まれた島国のため、全国各地に海や港があります。大きな港は有名ですが、小さな港には観光客もほとんどないためその場所を知っている人は物知りなのかもしれませんね。
「津々浦々」の語源
次に、「津々浦々」の語源をご紹介します。
- 「津」・・・「港」という意味
- 「浦」・・・「入江や海岸」という意味
上記の二文字の漢字には、それぞれの由来があります。
「津」は「聿」の部分が「筆を持っている」という意味の字となり、それに「彡」というしずくを指す印が付くことでわずかなしずくという意味の漢字になります。
また「浦」は「苗を育てる畑」という意味の「甫」に「彡」が加わり「水がせまっている岸」いわゆる入江や海岸という意味になりました。
「津々浦々」の英語表現と類義語
「津々浦々」の英語表現
続いて、「津々浦々」の英語表現をご紹介します。
- All over the country(津々浦々)
- far and wide(津々浦々)
【例文】
- She is enjoying the journey all over the country.(彼女は津々浦々、旅を楽しんでいる。)
「津々浦々」とは「全国各地の様々な場所」という意味ですので、「country(田舎)」に「all over(至るところ)」という意味の英語を重ねて表現することで「田舎の至るところ」という「津々浦々」の意味に合った英語訳になります。
四字熟語の英語表現を、ビジネス場面別でまとめてみました。
ビジネス英語として実践で使える四字熟語30選【英語勉強アプリもご紹介】
「津々浦々」の類義語
それでは、「津々浦々」の類義語をご紹介します。
- 四方八方(しほうはっぽう)
- 南船北馬(ねんせんほくば)
- 古今東西(ここんとうざい)
「四方八方」は、「あらゆる方向、周囲のすべて」という意味です。「津々浦々」とほぼ同じ意味を持つ四字熟語です。
「南船北馬」は、「絶えまなく旅をしていること」という意味です。「旅を続ける」という点で、「津々浦々」の類義語と言えます。
「古今東西」は、「昔から今まで、東から西あらゆるところ、いつでもどこでも」という意味です。少し意味は違いますが、「あちこち」という点では「津々浦々」に似ていますね。
「四方八方」「南船北馬」「古今東西」については、こちらの記事に詳しく書いています。
「四方八方」とは?意味と語源、使い方の例文【類義語と英語表現】
「古今東西」とは?意味や語源、使い方の例文!四字熟語の類語もご紹介
「津々浦々」の使い方

最後に、「津々浦々」の使い方を例文でご紹介します。。
【例文】
- 「全国津々浦々のおいしいものが食べたいので、頑張っています。」
- 「彼の高校は、津々浦々の優秀な選手が集まっている。」
- 「全国、津々浦々に仲間がいます。」
- 「彼のうわさが、津々浦々までに広まっていった。」
- 「旅行好きの父は退職後、日本津々浦々を旅しています。」
「津々浦々」という四字熟語を使うと、「全国各地を」「全国各地から」「あちこちにまで」といった表現を四字熟語に集約出来ています。
「(津々浦々)に」「(津々浦々)〇〇」と使うことが多いですね。
まとめ:自然の広さから感じた「津々浦々」
以上、「津々浦々」についてご紹介してきました。
まとめると、以下の通りです。
読み方 | つつうらうら |
意味 | 小さな港や海に至るまで |
語源 | 「津」=「港」 「浦」=「入江や海岸」 |
英語表現 | ・All over the country(全国) ・far and wide(広範囲に) |
類義語 | ・四方八方(しほうはっぽう) ・南船北馬(ねんせんほくば) ・古今東西(ここんとうざい) |
四字熟語には様々な由来を持つものがありますが、「津々浦々」のように古書などの引用ではなく、自然の大きさをあらゆるものに例えているものもあります。
古代の人たちの表現力の豊かさは現代にないものであり、この「津々浦々」のような四字熟語からも見えてきますね。
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