Contents
この記事は、約7分で読むことができます。
人前で「意気込みをどうぞ!」と言われて困ったことはありませんか?
就職活動の面接、飲み会の挨拶、プロジェクトの立ち上げ、など…。私もうまく話せずに、言葉に詰まってしまう一人です。大事な挨拶の場面でかっこよく「緊褌一番の決意で頑張ります!」なんて言ってみたいものです。
ところでこの「緊褌一番」、どんな意味かご存知ですか?
この記事では「緊褌一番」の意味や語源、英語の表現や類義語、使い方の例文をご紹介します。
「緊褌一番」の意味と語源
「緊褌一番」の意味
それでは「緊褌一番」の意味をご紹介します。
まず読み方ですが、「緊褌一番」は「きんこんいちばん」と読みます。
「緊褌一番」とは「気持ちを引き締めて事にのぞむこと。難事などを前に心を引き締めて物事に取り組むこと。」という意味です。
大きな仕事やプロジェクト、難題を前に「さあやるぞ!」というイメージの四字熟語です。
「緊褌一番」の語源
「緊褌一番」は「緊褌」と「一番」という二語に分けることができます。
それぞれについてご紹介していきましょう。
そして「緊」は「緊張」などでも使われていますが、糸をきつく巻きつけたりしめたりする意味を持つ感じです。つまりは「褌(ふんどし)を引き締める」という意味になります。
次に「一番」は「思い切って一度にかける」という意味があります。「ここはひとつ、なんとかしてみよう」などという言い方の「ひとつ」と同じように、「思い切って」といった意味ですね。
上記の二語を合わせることで、「褌を引き締めて、思い切って何かに向き合う」といった意味になります。
「緊褌一番」の英語表現と類義語
「緊褌一番」の英語表現
ここまで日本語の意味をご紹介してきましたが、英語ではどう表現するのでしょうか?
- gird up one’s loins(ふんどしを締める)
- brace oneself(覚悟して)
【例文】
- If you want to stay with the team, you’ll have to gird (up) your loins.(チームに残りたいのなら、君はふんどしを締めてかからなけりゃな)
- Brace myself against an enemy attack.(敵の攻撃に備える)
「緊褌一番」の「ふんどし引き締める」というイメージでいえば、「gird up one’s loins」が近い意味となります。「loins」は腰、「gird」は体に巻くという意味なので「腰に巻いているベルトなどを引き締める」といったイメージの言葉になります。
一方「brace oneself」は、シンプルに「覚悟する」という意味の英語で、「緊褌一番」の「身を引き締める」という意味的な印象では近いと言えるでしょう。
「緊褌一番」の類義語
「緊褌一番」に似た意味の言葉をご紹介します。
- 感奮興起(かんぷんこうき)
- 乾坤一擲(けんこんいってき)
「感奮興起」とは「かんぷんこうき」と読み、「心に深く感じて奮い立つこと」という意味です。
「感奮」は感じ震えること、「興起」とは意気がふるいおこることの意味です。この二つを合わせることで、何かに感動し、気持ちが高まることをさします。
「緊褌一番」が難題を前にして気を引き締めるのに対し、「感奮興起」は武者震い、といった印象で使われます。
「乾坤一擲」とは「けんこんいってき」と読み、意味は「大きな勝負に挑むこと、生きるか死ぬかといった大きな賭けに出ること」です。
「乾」は天、「 坤」は地、「擲」は投げることをさし、天地の命運をかけてサイコロを振る、といった意味の四字熟語です。
「緊褌一番」とは少しイメージさせるものが違いますが、「大きなものにかける」といった意味では近しいものがありますね。
「緊褌一番」の使い方
最後に「緊褌一番」の例文や使い方をご紹介します。
【例文】
- 「緊褌一番の決意を持って、御社に尽力いたします。」
- 「緊褌一番、気合を入れて取り組もう。」
- 「テストに向けて、緊褌一番、勉強に励むよ。」
- 「新プロジェクトのメンバーに選ばれたければ、緊褌一番する必要があります。」
- 「男には緊褌一番する時が必ずあるものだ。」
「緊褌一番」は、身を引き締めて何かに立ち向かうという強い決意を表す時に使われます。
四字熟語単体で使用するほか「緊褌一番する」といった動詞形や「緊褌一番の決意」といった表現で使用されることが多いです。
また、「褌」という漢字が使用されていることから、男性的な立場で使われることが多いですね。
【ビジネスマンに人気の記事 BEST3】
「率先垂範」とはどんな意味で使い方をする?例文や英語・類義語表現をご紹介
「周知徹底」の意味やビジネスでの使い方の例文!英語表現や類義語もご紹介
「水平展開」とは?意味を簡単に解説!英語表現や使い方の例文もご紹介
気合を入れる「緊褌一番」
大きな仕事や難しい問題に立ち向かう時、人は気合を入れなおすもの。その姿をイメージさせる四字熟語が「緊褌一番」でした。
気合を入れるという意味でとても好印象な四字熟語なので、新入社員の挨拶や就職活動などで使うと聡明で真摯な印象になるかもしれません。
他にも、新プロジェクトの立ち上げ・結婚式などでのスピーチにも役立つので、覚えておいて損はない四字熟語です。
そんな場面では、「緊褌一番」頑張って下さいね。
コメントを残す